自律神経系とは

自律神経系とは

自律神経系とは、脳や脊髄からはじまり、身体のすみずみまで続いている末梢神経の中でも、呼吸、消化、循環、発汗などを制御する機能をもった臓器に関係する神経を指します。自分自身で意識してコントロールすることのできない機能を制御する役目を持っているため、我々が生命活動を続けていくうえで非常に重要です。

自律神経系は「交感神経系」と「副交感神経系」とに分けられます。このふたつの神経系のバランスがうまく保たれるようなストレスの少ない生活を心がけることで、人生の質を高めることができます。

自律神経系の働き

自律神経系の働きは、「交感神経系」と「副交感神経系」で正反対の特徴を持っています。

交感神経系は、私たちが日中活動している時、緊張感を持っている時、運動している時に働いている神経系です。交感神経系の働きにより、アドレナリンが分泌されている状態になります。

体温を一定に保ったり、心拍数が上がったり、汗をかいたりするのは、この交感神経系が正常に働いている証拠なのです。

また、副交感神経系は、私たちがリラックスしている時や眠っている時などに働いている神経系です。

緊張した心身を休息させ、心拍数を落ち着かせるのもそうですし、食事をしている時に唾液を分泌し、胃腸の消化吸収機能が働くのもこの副交感神経系の役割です。

自律神経系の神経伝達物質

交感神経を興奮させるためには、神経伝達物質が必要です。前述で少し触れたアドレナリンもそうですし、ノルアドレナリンも同様の作用を持っています。

器官ごとに受容体と呼ばれるものが存在し、その受容体に神経伝達物質が正常に伝わることで作用する仕組みになっています。アドレナリンやノルアドレナリンの受容体としては、α受容体やβ受容体などが挙げられます。

副交感神経を働かせるためには、アセチルコリンと呼ばれる神経伝達物質が必要です。アセチルコリンを作用させる受容体をムスカリン受容体といいます。

ムスカリン受容体は、血管や筋肉、目などといった外界からの刺激に反応する「効果器」に分布しており、それぞれが重要な役目を果たしています。

自律神経系とストレスの関係と病気

「交感神経系」と「副交感神経系」、このふたつのバランスが崩れると、身体にさまざまな不調をきたす恐れがあります。

頭痛や耳鳴り、めまい、肩こりなどの症状の他、全身のだるさや倦怠感、食欲不振や不眠が起こることもあります。また、身体的な症状だけでなく、イライラしやすくなるほか、不安感が収まらなくなる、集中力がなくなるなど精神的な面にも悪影響を及ぼすことがあります。

現代に生きる人々は、交感神経系ばかりが働く環境に置かれていることが多く、「交感神経系」と「副交感神経系」のバランスが乱れやすいといわれています。ストレスが多くなると、交感神経系が働く時間が増えていき、副交感神経系が上手く働かなくなってしまうからです。

自律神経系の乱れによる精神的な病気としては、自律神経失調症、うつ病などが挙げられます。

自律神経系を整える方法

では、自律神経系を整えるにはどのようにしたらよいのでしょうか?

自律神経系の乱れの主な原因として、交感神経系の過剰な働きが挙げられます。ですので、副交感神経を働かせることが自律神経系を整えるためには必要です。

就寝の1時間前にややぬるめのお湯に入浴する習慣をつけるなど、副交感神経系が優位になりやすい環境を整えることが効果的です。

また、マッサージや適度な運動などで緊張した筋肉をほぐし、血行を良くすることで身体のすみずみまで栄養分を行き届かせることができます。すると、内臓の働きが活発になり、結果的に副交感神経系の働きもよくなるといわれています。

規則正しい生活リズムを保つことを心がけましょう。

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