相互依存とは
相互依存とは、それぞれがしっかりと自立ができているうえで、状況によっては、お互いに依存し合うこともできる関係性のことです。まず、どちらも自立していることが前提で、フレキシブルに依存したり自立したり、お互いの立場の入れ替えができる関係とも言えます。
相互依存と依存、自立の違い
「相互依存」とは、お互いの良い部分、悪い部分のどちらも受け入れた状態と言えます。双方の相違部分や、相容れない部分を認め合い、良い部分以外も許容しています。パートナーとの関係性としては、理想的だと言う人も多いです。
一方、「依存」とは、相互依存とは違った意味を持ちます。パートナーをはじめとして、他人や組織のような、自分以外の存在がなくては生きていけない状態です。求めているものが、愛情であったり、保護であったり、あるいは認証であったりさまざまですが、自分以外のものに寄りかかった状態であり、悪化すると依存症という精神的な意味での病気だとみなされることもあります。
「自立」とは、この「依存」の対義語であり、自分以外のものの従属を離れることを指しています。何かに寄りかかることなく、独り立ちをした状態であり、他のもののサポートがなくても存在していられることを指しています。
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ビジネス心理学とは?相互依存と共依存の違い
「相互依存」と「共依存」は、言葉の響きが似ているため混同してしまう人も多いですが、実際の意味は大きく異なっています。
「相互依存」については、前述した通り、お互いの異なる部分や、好きな部分以外のところも許容し合い、認め合っている状態を指しています。
一方、「共依存」の場合は、お互いが依存し合っている状態であり、マイナスの表現を使用するのであれば、いわゆる盲目状態に陥っていることを指しています。自分と相手の区別がなくなり、心理的に重なってしまっているため、相手のことはもちろん、自分自身のこともうまく見えなくなってしまっているケースが多いです。
パートナー同士で共依存の状態に陥っていると、お互いを支配し合ったり、あるいは共倒れになってしまったりするケースもあります。
『7つの習慣』の相互依存とは
『7つの習慣』の相互依存とは、アメリカのスティーヴン・R・コヴィ博士が、長きに渡る研究をまとめたものです。この7つの習慣を身に着けることによって、依存から自立への移動が促され、更に相互依存の状態まで持っていくことができるとされています。
第一の習慣が「主体性を発揮する」、第二の習慣が「目的を持って始める」、第三の習慣が「重要事項を優先する」。自分の人生に責任を持ち、自分が変わることで環境や相手を変えていくところから始まり、自分の価値観を明確にし、成果を身に着ける方法を取得していきます。
第四の習慣が「Win-Winを考える」、第五の習慣が「理解してから理解される」、第六の習慣が「相乗効果を発揮する」となっています。求めるものをはっきりさせた上で、それを共有し、信頼残高を積み上げながら、相互理解に基づく相乗効果を目指すステップです。
第一から第三の習慣が身に付くことで、「私的成功」を取得し、第四から第六の習慣が身に付くことで、「公的成功」を取得するものとしています。この先のステップが、第七の習慣「刃を研ぐ」ことであり、つまり「最新再生」です。これらの成果を継続して出し続けるための原則だと言われています。
自己投資を続けていく、更に自尊心と安定性をキープした上で、これまでの7つの習慣を継続して行っていきます。
相互依存関係は恋愛において非常に重要
相互依存関係とは、恋愛において非常に大切なものだと言われています。お互いがお互いに盲目になり、好きなところだけを見て、双方を重ねてしまった状態では、行き着く結果がマイナスのものになってしまう可能性もあります。
お互いの相容れない部分や異なっている部分を認め合い、その上でお互いを尊重できるようになることは、パートナー同士が理想的な成功を目指すうえで、決して欠かすことができないポイントです。
パートナーが双方の境目を見失ってしまうことで、お互いに依存しすぎて、共倒れになってしまうか、相手に対して支配的になってしまう可能性があります。暴力や過度の束縛が発生する原因にもなります。それぞれの違う部分を許容することは、盲目にならずに関係性を成り立たせるための大切な条件です。