共同経営とは

共同経営とは

共同経営とは、一つの事業に対し、二人以上の者がほぼ対等の立場を持って経営を行っていくこと、またその経営形態のことをいいます。

「共同経営」と聞けば、二人以上の者が協力し合い会社を設立し、経営していく……というイメージがすぐに浮かぶと思いますが、では、そもそも「経営」とは、どんな意味を持っているのでしょうか?

経営とは、企業を存続、発展させるための活動であり、つまり、お金の使い方や人の採用・育成、戦略まで様々な管理を行っていくことをも指します。よって、共同経営は、多くの場合、個々の持つ”能力”を合わせることで、経営が有利に行えると期待を持って始める人が多いと言えるでしょう。

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共同経営契約書の書き方や雛形、サンプル

共同経営をするにあたって、共同経営契約書を取り交わす必要があります。

「個人事業主であるA(以下「甲」という。)並びに甲の共同経営者であるB(以下「乙」という。)及び甲の共同経営者であるC(以下「丙」という。)は、共同して事業を営むため、以下の通り共同経営に関する契約(以下「本契約」という。)を締結する。」

といった文面から始まり、事業の内容、事務所の所在地、代表者。業務の執行、従業員に対する権限、本契約に定めのない事項などの項目を順に羅列し、最後にA、B、Cがそれぞれの住所、氏名を記すといったテンプレートが分かりやすいでしょう。

共同経営のメリットとは

共同経営のメリットは、ご想像の通り、本来なら一人でやらなければならないことも、すべて二人(以上)で協力できる、といったところに最大のメリットがあります。

二人で経営すれば、それぞれの役割を分担することができるため、作業の合理化が可能になります。また、責任や重圧などもすべて分散されますし、順調であればあるほど、喜びや希望も倍になることでしょう。

一人だと考えが行き詰まりそうな時でも、誰かが入ればサポートしてくれる。それが共同経営のメリットです。

共同経営の成功と失敗

共同経営において理想なのは、決定権や利益などを完全折半できること(対等であること)には違いありませんが、実際にはそんなにうまくいくことはありません。

ですから、大抵の場合その比率は偏ってしまうものですが、それを元々想定して共同経営を行っているケースであれば、双方が納得したうえで「良きパートナー」として事業を展開していくことができるでしょう。

しかし、それが意図的でない場合、人間関係が崩壊していき、結果、共同経営が失敗に終わる……というケースも多くあります。

共同経営のトラブルについて

意図せずに双方の関係が対等でなくなってしまった場合、トラブルに発展していきます。

決定権や利益などが片方に偏ってしまうと、その比率が少ない側に不満が募りやすくなります。互いの関係性が悪い状態であればあるほど、意思の決定に時間を要してしまい、判断力が衰えるといったデメリットが生じます。

相手の専門分野にまで手をかけ始めたら最後、冷静に経営が行えなくなり、そのまま破綻してしまうのです。

共同経営の確定申告や個人事業について

共同経営をしていると、確定申告などの手続きが少し面倒です。

法人であれば会社として手続きをすればよいので決算内容も分かりやすいのですが、個人事業である場合、複数人の事業を一括で確定申告することができません。

ですから、それぞれがそれぞれの所得として確定申告を行わなければならないのです。となると、やはり共同経営を始める時点でそれぞれの役割分担、決定権、お金の分配などもはっきりと決めておいた方が後々のことを考えると無難だといえます。

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