コトラーとは

フィリップ・コトラーとは

フィリップ・コトラー(Philip Kotler)はアメリカの経営学者で現代マーケティングの第一人者です。時代の流れとともに移り変わりの激しいマーケティングの概念を、非常にわかりやすく具体的に説明していることなどから、「近代マーケティングの父」、「マーケティングの神様」とも言われています。

日本国内でもたくさんの著書が翻訳されており、主な著書として、『コトラーのマーケティング・マネジメント』『コトラーのマーケティング・コンセプト』『マーケティング10の大罪』『コトラーの戦略的マーケティング』『市場戦略論』などがあります。

コトラーのマーケティングとは

 コトラーはマーケティングという言葉の定義から、顧客分析、顧客中心の考え方など、マーケティングに関わるさまざまなことを体系化して書籍にまとめています。

また、重版の度にコトラー自身が内容を見直し、時代に合わせた改定を重ねています。つねに時代に合わせたマーケティングについて説明されているのが、コトラーのマーケティングです。

コトラーのマーケティングの基本となるのはSTP戦略というフレームワークです。

・市場を年齢や性別、職業などで細分化するセグメンテーション(Segmentation)
・その中からターゲットとなる層を決めるターゲティング(Targeting)
・ターゲットとなる市場で、競合相手と比べ自分が提供する商品やサービスの強みや独自性を明確にするポジショニング(Positioning)

これら三つの活動の頭文字をとったのが、STP戦略です。

またコトラーのマーケティングでは、ソーシャルマーケティングと呼ばれる非営利組織へのマーケティング分野も確立しています。NPOや環境団体を始め、医療機関や教育機関、芸術団体、文化施設などのマーケティングです。

以前は非営利組織に対してマーケティングは向かないという考えが一般的でした。ソーシャルマーケティングは非営利組織や団体などの活動や理念を広める、より効率的に活動を行うためのマーケティングです。

コトラーの7Pとは

具体的なマーケティング戦術を考えるときにポイントとなるのが7Pです。

製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)、人的サービスの質(Personnel)、サービス提供のプロセス(Process)、物的証拠(Physical Evidence)という七つの項目の頭文字を取って、7Pといいます。

製造業の場合、主に製品、価格、場所、プロモーションの4P を改善するというのが一般的です。この4Pもコトラーが最初に提唱したと勘違いされることも多いのですが、4Pを最初に提唱したのはコトラーではなく、エドモンド・ジェローム・マッカーシーです。コトラーは4Pに加えて、サービス業では人的サービスの質、サービス提供のプロセス、物的証拠も考えるべきだとして7Pを提唱しました。

ただ価格を見直すのではなく同時にプロモーションを強化するとどうなるかなど、どのようにすれば高い効果を得られるのか検討するときのポイントが7Pです。7Pを考えることで、収益を上げるために見直すべき点や、他社と差別化を図るために強化する点が見えやすくなります。

コトラーとポーターの違いは

マーケティングを学んでいると、コトラーとともに目にすることが多いのが、マイケル・ポーターです。コトラーがマーケティングの第一人者であるなら、ポーターは競争戦略の第一人者といえるでしょう。

アメリカの経営学者であるマイケル・ポーター。ポーターは他者との競争において重要となる三つの戦略を提唱しています。

他より低価格で商品やサービスを提供するコストリーダーシップ戦略、独自のポジションに商品やサービスを置く差別化戦略、市場を狭く限定して経営資源を集中させる集中戦略の三つです。ポーターは、企業の基本戦略を突き詰めるとこの三つのいずれかになるとしています。

まとめ|コトラーはマーケティングの父

コトラーは自身の著書でマーケティングの基本を提唱し、マーケティングの体系化に大きく貢献しています。マーケティングに関わる人なら、誰しもが一度は目にするといっても過言ではありません。

歳を重ねても時代によって変動を続けるマーケティング分野において、日々研究を重ねて新しい手法を取り入れるなどマーケティング分野に欠かせない人物です。マーケティング分野においてコトラーの功績は大きく、近代マーケティングの父と呼ばれているのは、納得できることでしょう。

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