マインドフルネスとは
マインドフルネスとは、もともと仏教などで行われてきた、呼吸法や瞑想法などを使った心身を整えるトレーニング方法から、宗教的な部分を取り去り、現代人にも簡単に取り入れることができるようにした「心のエクササイズ」です。
ストレスの軽減や病気の予防などのほか、集中力を向上させて勉強や仕事の効率をアップさせる効果もあります。
マインドフルネスとグーグル社の関係は
大手インターネット検索サービスのグーグル社では、2007年にサーチ・インサイド・ユアセルフというプログラムを立ち上げました。リーダーシップ育成やパフォーマンス向上のためのプログラムで、社員研修として行われ、現在では一般の人でも体験できるセミナーまで開催されています。
このプログラムに取り入れられているのがマインドフルネスです。マインドフルネスにはストレス軽減や集中力向上などの効果があるといわれています。
グーグル社がマインドフルネスを取り入れたのは、多忙な社員が業務をこなす際のパフォーマンス向上のためでした。サーチ・インサイド・ユアセルフのプログラムをきっかけに、グーグル社内でマインドフルネスへの興味が高まり、5000人以上の社員が実践するようになっています。
マインドフルネスを取り入れたサーチ・インサイド・ユアセルフは前述したセミナーの開催だけでなく、書籍にもまとめられ世界各国で出版されています。
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ビジネス心理学とは?マインドフルネスの瞑想ややり方
マインドフルネスを実践する方法はいくつかありますが、そのひとつが瞑想で、マインドフルネス瞑想、気付きの瞑想などの種類があります。そのなかで、マインドフルネス瞑想のやり方を説明します。
まず、瞑想を行う場所を決めましょう。明るすぎず暗すぎず、適度で変わりにくい気温、そして静かな場所が適しています。次に瞑想を行う姿勢ですが、座る、起立姿勢、横になる、歩行姿勢など、いくつもの姿勢があります。この中で自分がもっとも瞑想に集中できる姿勢で行います。
初めのうちは、いろいろな姿勢を試してみることをおすすめします。起立姿勢では脚を肩幅に開き、リラックスして立ち、手は自分にとって快適な位置で組みます。
座る場合、あぐらをかいて座り、腕は手の甲を膝につけます。首はやや前傾気味に、背中やお腹をリラックスさせます。寝る姿勢は、特になにも意識せず力を抜いて仰向けになります。最後の歩行姿勢はマインドフルネス瞑想にもっとも良いとされます。静かな場所でゆっくりと歩きながら行います。
瞑想を行う姿勢をとったら、ゆっくりと呼吸を行います。呼吸をするときは1~3秒かけて吸い、5~8秒かけて吐きます。瞑想を行っている間は、自分の身体の状態や、感情を観察します。雑念を振り払い、今この瞬間に集中します。
最初のうちは呼吸の数を数えるのも有効な手段です。また「息が鼻を通っている」、「口から出ていく」といったように呼吸の状態を観察するのも良いでしょう。
歩行姿勢で行う場合は足の裏に意識を向け、足が地面にどのようにつくのか、どこから離れていくのかなどを観察します。雑念が浮かんできたときは、消そうとするのではなく「今このような雑念がある」と観察して雑念を認めます。
マインドフルネス瞑想の目安は1回に15分以上です。瞑想は静かな場所で行うのが理想ですが、慣れてくると通勤中の電車の中や職場などでも行えるようになります。
マインドフルネスのおすすめ本やアプリ
マインドフルネスについて書かれた書籍や、手助けとなるアプリがあります。社員の研修にマインドフルネスを取り入れたグーグル社がまとめた書籍では、マインドフルネスの説明や実践方法以外にも、グーグル社がなぜ取り組んでいるのかという理由も書かれています。他にも多数の書籍があります。
アプリでは瞑想を手助けするガイダンス音声が流れるものが多数あります。無料のものもあるので、自分に合ったものを探してみると良いでしょう。
マインドフルネスは自己流でやらないこと
マインドフルネスにはさまざまな効果があり注目されていますが、できれば自己流でやるのは避けましょう。やり方について前述したように、誰でも気軽に取り組めます。しかし心と身体の状態を観察するということは難しいため、継続できなかったり自己流にアレンジしたりしがちです。
自己流で楽な取り組みかたに変えてしまっては、思うような効果も得られません。しっかりと効果を得るためには、正しい指導のもとでマインドフルネスに取り組むのが理想です。