失業保険とは
失業保険は、俗に”失業手当”とも呼ばれており、会社を退職する際に給付金をもらえる社会保険制度のことです。自らの離職、また、解雇された場合や定年退職した時などに受給できる制度です。
しかし、ある一定の基準を満たしていないと、受給することができません。その基準のひとつが、働く意思や能力があること。二つ目が、退職日までの2年間のうちに被保険者期間が12か月以上あること、とされています。
もらえる金額は年齢、賃金の日額、勤務年数によって異なり、金額を簡単に算出できるサイトなどを利用して自分の受給額を確認することも可能です。
初めて当サイトに訪れた方へ
ビジネス心理学とは?失業保険の手続きやもらい方
では、失業保険はどのように申請すれば受給できるのでしょうか。まずは最寄りのハローワークに必要となる書類を用意したうえで出向きましょう。
その際に必要となる書類は次の通りです。
離職票‐1、離職票-2、雇用保険被保険証、運転免許証やパスポートなどの身分証明書、本人名義の預金通帳、印鑑、写真2枚(縦3×2.5㎝のもの)
(離職票は、退職後に会社側から受け取ります。直接受け取りに行く場合、郵送で届く場合などさまざまです。)
ハローワークでは、まず求職登録を行います。同時に、離職票などの書類を提出すると、「受給資格者のしおり」が渡されます。その後、数週間以内に開催される雇用保険受給説明会に参加します。それからさらに数週間経過後、最初の失業認定日となります。
失業保険の計算方法 会社都合と自己都合
求職の申し込み後に失業給付が開始されるまでの期間は、離職理由が会社都合の場合と自己都合の場合で異なります。
会社都合による退職は、7日間の待機期間のみとなりますが、自己都合の場合、求職登録を行ってから約100日先になると思った方がよいです。また、離職理由によって給付日数にも変動があり、会社都合の方が給付期間が長くなります。
失業保険で給付される金額の計算方法をご紹介します。まず、離職日以前の半年間の賃金(合計金額)を180で割ってください。その数字に給付率(50~80%)をかけます。この給付率というのはもらっていた賃金によって変動します。
基本的な給付金額は上記で算出が可能です。しかし、厳密には年齢、賃金の日額、勤務年数によって若干異なります。
失業保険の受給期間について 認定日や延長の仕方
失業給付は、離職理由によって、給付開始日や受給期間に違いがあることは理解していただけたと思います。いずれにしても、失業給付を受給し続けるためには、4週間に一度ハローワークで認証を受けなくてはなりません。ハローワークにて、「働く意思はあるけれど、失業中である」ことを認めてもらい、ようやく次の認定日が決定します。
また、受給期間に制限があるといいましたが、これを延長することも可能です。「個別延長給付」という制度で、倒産、解雇など会社都合で離職した場合、またはハローワークにより再就職が困難だと認められた場合には、最大で60日間延長することができます。
しかし、支給が終了するまでに求人への必要応募回数が定められているので注意が必要です。あくまでも、働く意思があることを行動で示さなければいけないのです。
失業保険は申請によって金額が変わる
失業保険は離職理由が会社都合の場合の方が多い金額を受給することが可能です。つまり、申請時に自己都合で申請するより、会社都合で申請した方がメリットは大きくなります。
では、一見自己都合と思える退職の仕方でも、会社都合のような好条件で給付を受けることはできるのでしょうか。可能性はゼロではありません。ただし、それには、失業保険のシステムを理解したうえで、ちょっとしたテクニックが必要です。
まず退職前の半年間、あらかじめ残業するなどして日額の賃金を上げておく。もうひとつの方法は、公共職業訓練を行うことです。これにより受給できる期間を延長することができます。
失業により生活の安定が失われることを防ぎ、安心して求職活動を行うことが可能になる失業保険の制度を賢く利用して、早期に失業状態からの脱却を図りましょう。