「年収1000万!」は、ひとつの目標としてわかりやすい数字ですよね? おそらくあなたも……「年収1000万あればなー」「でも、自分にできるのだろうか?」「年収1000万の人ってどんな人?」「どんな生活を送っているの?」といった疑問を思い浮かべたことがあるのではないでしょうか?
平成25年のサラリーマンの平均給与は414万円と言われています(国税庁・平成25年分民間給与実態統計調査結果より)。つまり年収1000万は、平均給与の約2.4倍。世間的には「高収入」と言ってもいいのではないでしょうか?
この記事では、サラリーマン時代に投資用不動産の販売を通じて「年収1000万を超えるサラリーマンやその家族」と密接に関わってきた私が知っている「年収1000万を超えるサラリーマンとその家庭の金銭面や生活の実態」をお伝えします。
さらに、「そもそも年収1000万あれば幸せなのだろうか?」ということも考え、まとめてみました。
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ビジネス心理学とは?目次 〜年収1000万の生活・職業・割合・税金等を紹介〜
1.年収1000万とは?
まずは、年収1000万とはどんな状態なのかを確認しましょう。もちろん、1年間の収入が1000万円を超えるということです。
しかし、「たまたま今年は年収1000万超えた−!」「でも、それは残業をたくさんしたからだし、なんだか大きなプロジェクトがあったから……」「来年は年収1000万超えるかどうかわからないな……」という状態はあなたが理想とする、またはイメージする「年収1000万」という状態とは、ちょっと違いませんか?
この記事では「年収1000万」という状態は、安定して最低3年以上は年収1000万を稼ぎ続けている状態ということを前提に話を進めていきます。
1-1.年収1000万を超える職業や仕事はコレ!
では、実際に年収1000万を超える人たちは、どんな職業についていて、どんな仕事をしているのでしょうか? 私はサラリーマン時代、投資用不動産を販売していました。主なお客さんが、年収1000万を超えるサラリーマンでした。もちろん、様々な職業、業種の方々でしたが、あなたはどんな職業、業種の人が年収1000万を超えていると思いますか?
「年収が高い職業……イメージとしては医者?」など想像するかもしれません。もちろん、医師で年収1000万を超える人たちはたくさんいます。しかし、サラリーマンでも、年収1000万を超える人たちがたくさんいました。
ひとことでサラリーマンと言っても、どんな人たちが多かったのかというと……。まずは、東証一部上場企業の超大手国内メーカーです。たとえば、国内最大手のカメラメーカー。さらには、様々な家電製品やゲーム機を作っているメーカー。「目のつけどころが……」のコマーシャルで有名なメーカー、愛知県に本社がある自動車メーカーなどなど。
こういった国内大手メーカーに勤める方には、30代半ばにして年収1000万を超えている人たちが多くいらっしゃいました。
また、金融業界ではメガバンクに勤務している人が30代半ばで年収1000万を超えることが多いようです。ただ、メガバンクの場合、その後年収が上がらず、年収1200万円を超えることはマレだそうです。
このように30代半ばで年収1000万を超える人が多くいました。ただし! 前提として、きちんと仕事ができる能力があるのは当然。会社によっては役職について、さらに昇進していくことが前提とされていることもあります。
業種をもっと細かく見てみましょう。
国税庁のデータではこのようになっています。
引用:『平成25年分 民間給与実態統計調査』(第13図)業種別平均給与
この図は、サラリーマンとして給与を受け取っている人の業種別平均給与金額を表しています。平均給与が一番高い業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」となっています。これは、東京電力、関西電力をはじめとする企業が平均給与を押し上げている可能性が高いです。この図を見ても、金融関係は安定して平均給与が高いのがわかりますね。
さらに、年収1000万を超える自営業や起業家も私は知っています。パソコンやインターネットの発達により、10年前より気軽に個人で起業することが可能になりました(だからといって成功できるかは別ですが)。
気軽に起業することができるようになったことで、優秀な人や人から雇われるのは性に合わないという人たちが「自分でバリバリ仕事をして」年収1000万を稼いでいます。
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ビジネス心理学とは?1-2.年収1000万の手取り額と税金(所得税)
この記事では、全体を通して年収1000万を税込みの年収で考えています。普段、あなたは「手取り」で収入を考えることが多いかもしれませんが、この記事では「手取り年収」ではなく「税込み年収」で作られた各種データを元に、様々なことを検証しているためです。
ここで年収1000万の手取り金額についてふれます。あわせて「手取りの年収」と「税込みの年収」の違いを理解してください。まずは、以下のようにお考えください。
税込みの総収入とは、サラリーマンであれば会社側が支払っている総支給額です。そこから、所得税・住民税が通常天引きされ、さらに社会保険料が引かれた金額が給料として振り込まれます。人によっては「憎たらしいと思っている税金たち」です(笑)。人によっては「いつの間にか引かれていて気がついていない税金たち」です(笑)。
会社によっては、強制的に積み立て金が引かれることもありますね。ただ、これは会社によって違いが大きいので今回の話の中では除外します。
所得税と住民税の細かな計算式は省略しますが、ここでのポイントは「日本の所得税は累進課税」ということ(住民税は一律10%です)。累進課税というのは、年収が上がれば上がるほど税金が上がるということです。
つまり、税込み年収500万円であれば手取りの収入はざっくり400万円弱です。これが年収1000万になると手取りの収入はざっくり700万円くらいになります。
「比較したら約2倍の手取りだからいいじゃん!」って思えますか? 年収500万円で約2割だった税金などの天引き金額ですが、年収1000万になると税金などは年収の約3割分天引きされてしまいます(苦笑)。そして、累進課税ですから年収が増えれば増えるほど税金の金額、年収から天引きされる税金の割合が増えていきます……。
年収1000万になると、天引きされる税金などの金額の割合が増える。さらに年収が増えれば増えるほど、天引きされる税金などの割合が増えていく……というのが現実です。
1-3.年齢別(20代30代40代50代60代)年収の割合
続いて、こちらの図をご覧ください。
引用:『平成25年分 民間給与実態統計調査』(第14図)年齢階層別の平均給与
この図では各年代別の平均給与金額、つまり年収がわかります。図を見ると、年収のピークを迎えるのは「50〜54歳」です。これは投資用不動産を販売しながら、各年代のお客さんの給与明細や源泉徴収を見てきた私の実体験ともあっています。もちろん、お客さんには30歳前半〜60歳で定年するまでの、様々な年代の方がいました。
もしかしたらあなたは「定年まで働けば、給料って右肩あがりで増えていくんじゃないの?」と思っているかもしれません。多くの場合、現実は違います。それは、仕事でトラブルやミスがなかったとしても55歳を過ぎると「(子会社への)出向」「転籍」といったことがありうるのです。
最近であれば、早期退職優遇制度を取り入れる会社も増えていますね。どの業界でも共通しているのは、「優秀な若い人間にポストをゆずりなさい」ということです(汗)。
どうやったら、早い段階で年収1000万を越え、仕事をしている間に高い年収を稼ぎ続けることができるのか? ついては後述します。
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ビジネス心理学とは?2.年収1000万の実態、生活
この章では、私がサラリーマン時代に何十もの「年収1000万の会社員(とその家族)を見てきたことでわかった「年収1000万のサラリーマンの実態、生活」をお伝えします。
またサラリーマンだけでなく、私が8年間かけて見てきた「年収1000万以上の自営業者の実態、生活」もお伝えします。
2-1.年収1000万の会社員の実態、生活
年収1000万の会社員の実態と生活ですが、これは家族がいるかいないかによってだいぶ変わります。が、共通していたのは「少なくとも20〜30代はバリバリ仕事をしていた」ということ。
そして、家族がいる人であれば、30代で結婚して子どもができたあともバリバリ仕事をしていることが多いので40代、50代になったときに「もっと家族、子どもとの時間を取ればよかった……」という声をよく聞きました。
それくらい、仕事に時間をかけることで年収1000万以上の収入を得ているのでしょう。
そして、独身者の場合は多様な趣味を持ち、充実したプライベートを送っている方が多かったです。年収1000万あれば貯蓄をしながら、自分の自由になるお金がたっぷり取れます。年収1000万ということは、ボーナス込みで手取りの収入が年間700万ということ。すると、月に58万もの自由に使えるお金があるのですから、当然かもしれません。
なかには「キャバクラ通いが趣味」という方もいらっしゃいました。が、ごく一部でした。ギャンブルにハマっているような方はさらに少なかったです。年収1000万を稼ぎだす人は、自分のコントロール=自律ができているのでしょうね。
2-2.年収1000万だと生活にもお金がかかる?
年収1000万もあると、日常生活においてもお金がかかるのでしょうか。それは、結婚して奥さんと子どもがいる場合だとより一層ハッキリしてきます。私が年収1000万以上の家庭を見てきて思ったのは、「子どもの教育にお金をかけている」ということ。
今は小学生から塾に通わせるのは当然かもしれませんが、その他の習いごともにも多く通わせていました。「エリートの子どもたちはこうしてエリートになっていくのか……」と思っていました。収入による、教育格差は広がるばかりかもしれません……。
また、奥様方もいい感じにお金を使っていました(笑)。ランチ、旅行……満喫している印象です。一方、独身の方で年収1000万稼ぐ方の場合は、よっぽどお金のかかる趣味を持たない限りは「生活にお金がかかる」とはなりませんね。
2-3.年収1000万の自営業者の実態、生活
サラリーマンではなく自営業者で年収1000万稼ぐ人たちもたくさんいます。サラリーマンの年収1000万と自営業者の年収1000万で共通するのは「バリバリ仕事をしている時期が必ずある」ということ。バリバリ仕事をしている時期を過ぎたあとも必死に働き続けるかは、その人次第だな、と思います。
しかし、同じ年収1000万でもサラリーマンと自営業者では大きな違いがあります。それは、「明日働けなくなったときにどうなるか?」です。9割9分のサラリーマンは、なんだかんだ言っても会社に守られています。しかし、ほとんどの自営業者は誰も守ってくれません……。
ですので、自営業者の場合は年収の半分は貯蓄にまわすべきですし、危機管理ができている自営業者は貯蓄しているはずです。つまり、年収1000万の自営業者は年収500万のサラリーマンと同様の水準の生活しか送れないということです。
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ビジネス心理学とは?3.年収1000万以上を稼ぐには
ここまで、年収1000万のリアルな話に触れてきました。実態や生活を見ると、楽しそうなことばかりではないと思ったかもしれません。が、やはり「せっかくなら年収1000万を目指したい!」という方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?
この章では「どうすれば年収1000万を稼げるようになり、そして年収1000万を稼ぎ続けることができるのか?」をお伝えします。年収1000万稼ぐ人たちと、食事をしたり、飲みにいったりしながら聞いた内容ですから非常にリアルな話です。
3-1.年収1000万以上を目指すには?
まずは「仕事しろ!」です(笑)。当たり前かもしれませんが、「とにかくバリバリ仕事する」コレは最も大切なことです。特に20代〜30代で、とにかく働きまくった人たちが年収1000万を越えています。
ただ、前提として「今勤務している会社は、年収1000万を目指せる会社か?」を押さえておきましょう。会社の先輩、上司に年収1000万の人がいないのであれば、あなたが年収1000万を越えられる可能性は「ほぼゼロ」だと思ってください。
また、10〜20年前であれば良い大学を出て、良い会社に入り、ある程度コツコツ昇進していけば年収1000万がほぼ約束されていたこともあります。しかし今は違います。自分のスキルや実績に応じて年収1000万を目指せる場がかなり増えています。積極的に自分の仕事におけるスキルアップや実績、成果、つまりはキャリア形成について考えていくことをオススメします。
3-2.そもそも年収1000万以上は幸せか?
「バリバリ仕事をして年収1000万になった」として、その状態は幸せなのでしょうか? なんとなく、数字の目標としてわかりやすいから「年収1000万」というものを目指していませんか?
プリンストン大学が、年収と幸福度の調査をしています。この調査によると「年収650万に到達するまでは、年収と幸福度は比例する」といった結果が出ています。つまり、年収650万を超えると年収と幸福度は比例しなくなるのです。
「がんばって年収1000万になっても、年収650万の人よりも幸せになれない?」と思うかもしれません。が、この調査結果には続きがあります。
幸福度は2種類あり、「この瞬間、今の幸福度」と「自分の人生全体に対する幸福度、満足度」と分けることができます。「この瞬間、今の幸福度」とは「昨日の休みにこんなことができた!」という短期的な幸福度。
「自分の人生全体に対する幸福度、満足度」とは「これまでの人生でこんなことを成し遂げることができた」ということ。この中には、仕事で成し遂げたことも含まれるでしょう。
つまり、個人の価値観次第といえます。自分が「どんな人生を送りたいのか?」わかっていないと、本当に年収1000万になっても幸せかどうかはわからないのです。
3-3.年収1000万以上の独身者と結婚するには?
もしかしたら、「年収1000万以上の男性と結婚したい!」と思ってこの記事を読んでいる女性もいるかもしれません。私は、年収1000万以上のサラリーマンの家庭を何十世帯も見てきました。そのなかでわかったことをお伝えします。
年収1000万以上稼ぐサラリーマン本人ではなく、奥さんと話をしたり、接してきたりして思ったのは「奥さん、強い……」です(笑)。その強さが、わかりやすく表面化していて、「気が強いな……」と思うときもあれば「芯の強さ」として隠されていることもありました。
バリバリ働く年収1000万以上のサラリーマンを陰で支えているからなのかもしれません。積極的に「私が支える!」という形もあれば「家庭のことは私に任せて!」と伸び伸び仕事ができる環境を作っている奥さんもいらっしゃいます。
私は年収1000万以上稼ぐ家庭の奥さんと、2人で話す機会もありました。そのとき「ご主人さまとはどこで知り合ったのですか?」と聞いたこともあります。「元々大学の同級生で」「知人の紹介で」などなど、出会いの場は様々でした。
ただ、奥さん含め周りの友人たちも「ちょっといいところの出身なのでは?」と思うことはありました。出身大学や生活、趣味の話などを聞くと「元々お金あるんだなー」と思うことが多かったのです(笑)。
もしあなたが女性で、年収1000万以上の男性と結婚したい……と思っているのであれば、まずは年収1000万以上の男性が周りにいるかを探しましょう。いなければ、年収1000万以上稼ぐ人が知り合いにいそうな友人を探し、紹介をお願いしてみましょう。
年収1000万以上稼ぐ人たちは、忙しく働いていることが多いです。自然と、出会いの場は限られているようですから、あなたから積極的に動くことでチャンスはあるはずです。
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ビジネス心理学とは?4.年収1000万は「ただの数字」
さて、年収1000万の人たちの仕事振りやその生活がイメージできましたか? あまりにも華やかな生活をイメージしすぎていて「こんなつまらないものなの?」と思ったかもしれません。
年収1000万は「ただの数字」です。前述しましたが、年収1000万になったからといって劇的に幸せになるわけではありません。コレが現実です。
何よりも大切なのは「あなた自身がどんな生活を送りたいか?」です。そのために年収1000万になる必要があれば、積極的に目指してもいいかもしれません。
しかし、年収1000万が必要ないのであれば……。ムリして目指さなくてもいいかもしれません。周りの人の「年収1000万ってスゴイよな!」という話にムリしてあなたが合わせる必要はないのです。まずはあなた自身を見つめ、あなたの価値観を明確にすることをオススメします。
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