【マーケティング】ジョイントベンチャーとは? 意味や事例

【マーケティング】ジョイントベンチャーとは? 意味や事例

あなたは、ジョイントベンチャーをすることで、一気に売上を伸ばせる? といった話を聞いたのではないででしょうか。ここでは、ジョイントベンチャーのメリットはもちろんですが、そのデメリットから事例、そしてジョイントベンチャーを実際にどういった手順で進めると上手くいくのかなど、具体的なやり方まで紹介していきます。

あなたが、ジョイントベンチャーをするときのお役にたてば幸いです。

目次 〜ジョイントベンチャーとは? 意味や事例を解説〜

1.ジョイントベンチャーとは? 意味を解説

2.ジョイントベンチャーのメリット/デメリット

3.ジョイントベンチャーの事例

4.ジョイントベンチャーの方法

5.ジョイントベンチャーは慎重に

1.ジョイントベンチャーとは? 意味を解説

ジョイントベンチャーとは? 意味を解説

ジョイントベンチャーとは戦略的な提携を指すマーケティング用語で、企業どうしが協力しあうことで、お互いの事業の発展や、収益の増加を狙うことです。

たとえば、すでにお客様リストを持っている企業に、あなたの商品を売ってもらい、その売上の一部を相手先企業にわたす。大変なお客様探しの手間がはぶけ、あっという間にお互いの売上が増える。このように、ジョイントベンチャーを上手に行うことで、短期間で一気に売上アップしたり、事業を拡大したりすることが可能です。

ちなみに、アウトソーシングや業務提携なども、ジョイントベンチャーのひとつの形です。

2.ジョイントベンチャーのメリット/デメリット

ジョイントベンチャーのメリット/デメリット

この章ではジョイントベンチャーのメリットとデメリットについて解説します。ジョイントベンチャーというと、メリットばかりが注目されがちですが、デメリットもあります。ぜひデメリットも理解した上で、うまく活用してくださいね。

2-1.ジョイントベンチャーのメリット

まずは、ジョイントベンチャーのメリットについてです。

何よりも1番のメリットは、短期間で売上を伸ばせることです。1章で紹介したように、すでに顧客リストを持っている企業とジョイントベンチャーし、そのリストのお客様があなたの商品を買ってくれれば、たいした苦労もなく、売上が増えます。

また、それ以外にも、他社の信用を借りるメリットも大きいです。大手企業と組めば、その大手企業の名前で宣伝することもできますし、小さな企業と組む場合でも、その企業に地元からの信頼があれば、自社の名前で宣伝するよりも効果的です。

2-2.ジョイントベンチャーのデメリット

次はジョイントベンチャーのデメリットについてです。

ジョイントベンチャーで何よりも怖いのは、信用を失うことです。過去に、Yahoo! BBが業務委託した会社が行う、強引な電話勧誘が話題になりました。また、ベネッセではIT事業者との業務提携がきっかけで個人情報が流出して問題になりました。

このように、ジョイントベンチャーに限らず、組む企業を間違えると、取り返しがつかないことになる可能性があります。くれぐれも注意したいものです。

また、当然ですが、ジョイントベンチャーをすると、自社だけでやる場合とは違い、思い通りにビジネスをコントロールできません。必ず相手先企業の意向を十分に聞いた上で、進める必要がでてきます。

3.ジョイントベンチャーの事例

ジョイントベンチャーの事例

説明だけではわかり難い部分もあると思いますので、ここではジョイントベンチャーの事例を紹介します。最近は、大きな会社どうしでのジョイントベンチャーも珍しくありません。ここでは、参考になるジョイントベンチャーの3つの事例をご紹介しますね。

3-1.ほぼリスクなしで売上を増やしたアマゾン

あなたは、アマゾンで商品を購入したときに、色々なチラシが入っているのを見たことありませんか? 私がよく見かけるのは、アメックスカードのチラシです。

アマゾンは元々配送予定の商品にチラシを入れるだけで、宣伝費を稼ぐことができますよね。アメックスカード側から見ると、アマゾンの商品をすでに買っている人なので、クレジットカードを使う可能性も高く、とても良い見込み客となります。

このように、お客様リストをすでに持っている企業と、見込み客を探している企業とのジョイントベンチャーが最も多く、代表的なジョイントベンチャーの例です。

3-2.ジョイントベンチャーを活用し上場したOisix

有機野菜の宅配で有名なOisix(おいしっくす)。設立当初は、インターネットを使った有機野菜の販売で、50万人を集めることを目標としていました。しかし、いざ事業をスタートした当日、なんとお問い合わせの電話が3件くらいしか鳴らず、いきなりピンチになります。

そこで、悩んだ末Oisixが取った戦略がジョイントベンチャーでした。各地域の牛乳屋さんなどと組んで、販売網を広げることにしたのです。見事その戦略が功を奏し、2013年にはマザーズに上場、その後、売上高180億円を上回るなど順調に成長しています。

このジョイントベンチャーにより、牛乳屋さんは、売れなくなっている牛乳以外にも売る商品が手に入りハッピーですし、Oisixは当然自社の商品が売れてハッピーです。お客さんは質の良い野菜を、安心して買うことができてハッピーという流れです。

Oisixがもし、インターネットでの販売にこだわっていたらどうなっていたでしょうか? きっとここまで順調に売上をのばせなかった可能性は高いですよね。発想を切り替え、ジョイントベンチャーをとてもうまく活用した素晴らしい例だと思います。

参考文献:(音声対談CD) 神田昌典×高城幸司 著 会社を飛躍させる方法

3-3.大企業ビックロ=ビックカメラ✕ユニクロの例

今は大企業もジョイントベンチャーをする時代です。ビックロの例ですが、ご存じ大手家電メーカーのビックカメラと、洋服メーカーのユニクロがタッグを組み話題になりました。まさに、デパートに対抗し、お互いの売上増をめざしたジョイントベンチャーです。

何より、このジョイントベンチャーの一番の魅力は店舗費用削減です。人通りの多い一等地を借りて、新たに店舗を建設するには莫大な費用がかかります。それぞれ別々に店舗を持つのと比べ、およそ半分の費用ですみますよね。

また、両企業ともに、「良い物を安く」という考え方で、客層も似ている点も有効です。このような大企業がジョイントベンチャーをする時代です。小回りのきく中小企業どうしであれば、より提案もまとまりやすく、ジョイントベンチャーしやすいですよね。

ぜひ、事業戦略のひとつとして、ジョイントベンチャーを考えてみてくださいね。

4.ジョイントベンチャーの方法

ジョイントベンチャーの方法

ここでは具体的なジョイントベンチャーの方法を紹介します。次のステップにそって進めていくことになります。次章で、それぞれくわしく説明していきますね。

ジョイントベンチャーの進め方
(1)ジョイントベンチャーできそうな企業を探す
(2)ジョイントベンチャー候補の企業への提案を考える
(3)ジョイントベンチャー候補の企業に提案を持ちかける

4-1.ジョイントベンチャーできそうな企業を探す

まずは、ジョイントベンチャーできそうな企業探しです。次の3つのパターンにわけて、提携先企業をピックアップすると良いでしょう。

ジョイントベンチャーの相手企業のピックアップ条件
(1)あなたの商品を販売してくれそうな企業
(2)あなたのお客様が喜びそうな商品を持っている企業
(3)あなたの会社の足りない部分をおぎなってくれる企業

この3つにわけて、ジョイントベンチャー先企業をピックアップしていくわけですが、最初は、ジョイントベンチャーしてもらえそうかについてはあまりこだわらずに、出来る限りたくさんの企業をピックアップしてみてください。

企業がある程度ピックアップできたら、あなたが次にすべきことは、それらの企業に対して、どれだけ多くのリターンを提供できるかを考えることです。最も大きなリターンを提供できそうな企業が、ジョイントベンチャー最有力候補の企業です。

あなたが相手企業に大きなリターンを提供できるということは、あなたが得られるメリットも必ず大きいはずです。そして、相手に大きなリターンを約束する以上、提案内容も素晴らしいものになり、提案を受け入れてもらいやすくなりますよね?

ジョイントベンチャーが失敗する理由のひとつに、自社の利益を優先しすぎることがあげられます。ですので、まずはじめに、企業をピックアップしながら、どうすれば、相手先企業に大きなリターンを与えることができるかを、じっくり考えてみてくださいね。

4-2.ジョイントベンチャー候補の企業への提案を考える

次に具体的な提案内容考えます。その上で最も大切なことは次の3つです。

ジョイントベンチャー先への提案に重要な考え方
(1)相手が絶対に断らないような最高の提案を考えること
(2)可能な限りリスクを引き受けること
(3)お客様の扱いについて配慮した提案をする

1つ目については、4-1で企業をピックアップとともに、相手先企業に大きなリターンを与えることを検討していますので、ある程度イメージできているハズです。

2つ目ですが、可能な限りあなたの方で、全てのリスクを引き受けるような提案を考えましょう。相手先企業は、ジョイントベンチャーにより、何か問題が発生しないか? 不安があるハズです。たとえば「クレームがこないだろうか?」「商品の発送トラブルは?」といった感じです。

特に相手企業の方が規模が大きい場合は、リスクのある提案はほぼ受け入れてもらえません。ですので、提案内容を考えるときに全てのリスクを洗い出し、事前にそのリスクの対処方法を考えておきます。

もし、提案の場で「御社には何のリスクもありません」と言えたらどうでしょうか? 受け入れてもらえる可能性はすごく高いですよね。ぜひ、事前に全てのリスクを洗い出し対処方法を考えてくださいね。

ジョイントベンチャーの仕方にもよりますが、相手先企業は「お客様をうばわれないだろうか?」と心配していることも多いです。ですので、お客様の扱いやお客様リストの扱いについても、十分に検討してくださいね。特に相手先のお客様リストを利用させてもらう場合は、その後の管理の仕方など含めて十分に考えた提案をしてくださいね。

4-3.ジョイントベンチャー候補の企業に提案を持ちかける

最後は、相手先企業に実際に提案を持ちかけるわけですが、その時のポイントは次の通りです。

ジョイントベンチャー候補に提案する際の注意点
(1)決定権を持つ人に提案すること
(2)プレゼン資料を持ち込むこと
(3)デメリットも含めて提案すること

最も大切なのは、決定権を持つ人に提案することです。

もし、あなたの会社に来ている他社の営業マンに、ジョイントベンチャーの話をもちかけるとどうなると思いますか? 当然その営業マンにはジョイントベンチャーの決定権はないので、上司または社長に相談することになりますよね。すると、どうしても断られる確率が高くなってしまうのです。

同じ提案を何度もしづらいため、その企業に対してのジョイントベンチャーは失敗です。ですので、できれば、あなたの人脈・知り合いを通じて、社長さんクラスのジョイントベンチャーの決定権を持っていそうな人に、つなげてもらいます。それが、高確率でジョイントベンチャーを成功させるコツです。

また、提案については、できればプレゼン形式でやりたいところです。最初はそれが無理でも、具体的な数字や、写真・イラストなどが入ったプレゼン用の資料を持ち込んで提案しましょう。提案書を渡して読んでもらうにしても、文字だけの提案書は記憶に残りにくく、説得力にかけますので。

それ以外にも、提案のときには、良いことばかり伝えずに、必ずデメリットについても伝えてください。後からデメリットがわかるようだと、せっかくうまくいきそうな話もダメになってしまいます。ぜひ、そういったことがないよう、デメリットやリスクも伝えてくださいね。

実際に、提案にのってもらえるかどうかは、やはりあなたの営業力にかかってきます。自信がなければ、しっかりと営業力をみがく必要があるかもしれません。ここでは、初心者向けの営業の本と、プレゼンテーションの本を1冊づつ紹介しておきますね。

世界最高位のトップセールスマンが教える 営業でいちばん大切なこと

世界最高位のトップセールスマンが教える 営業でいちばん大切なこと
 小林 一光 (著)

この本は、トップ営業マンの考え方から日頃の習慣、口コミ・紹介がうまれる13のコツから富裕層マーケティングの極意などが解説されています。割と字が大きめで、細かく掘り下げて書かれてはいないため、営業初心者や営業経験が少ない方にとても役立つ本です。

プレゼンテーションZEN 第2版

プレゼンテーションZEN 第2版
 Garr Reynolds (著), 熊谷 小百合 (翻訳)

とても工夫されたプレゼンテーションの本です。全面カラーでビジュアルに訴えるよう構成されていて、内容的にも準備からその原則、聴衆の心をつかむコツなど、初心者から上級者までおすすめできます。

5.ジョイントベンチャーは慎重に

いかがだったでしょうか? ジョイントベンチャーは、一気に売上を増やせる可能性がある分だけ、その準備などが少しメンドウに感じたのではないでしょうか? ジョイントベンチャーはしっかりとした、長期事業戦略の中で慎重に行っていただきたいと思っています。

あなたも、すでにお気づきだと思いますが、ジョイントベンチャーは同じ会社(同じお客様)に対して、何度も使える手法ではありませんよね? 一気に売上があがる分だけ、お客様が離れていく原因にもなります。

たとえば、安定して長期的に利益を得られるケースとしては、お客様が無理のない範囲で、定期的にあなたの商品を買ってくれて、ついでにファンになってくれる、そんなパターンです。

しかし、一気に売上を上げるためのジョイントベンチャーは、その逆のことをすることにもなるのです。ですから、一時的に大きな利益を得られたけど、気付いたら自社ファンは減っていている。短期的に売上がのびた分だけ、会社の従業員が増えて身動きが取れない、まさかのリストラ? なんてことも……。

もちろん、これは最悪のケースですので、ここまでヒドイことになることはないと思いますが、くれぐれも利益を追求しすぎて、失敗しないようご注意くださいね。長期事業戦略のひとつとして、上手にジョイントベンチャーを活用できれば、とても有効な手法ですので。

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