「ノマドワーカーって、自由で楽しそうだなぁ」「私にもなれるのかなぁ」と考えていますか? 実際、ノマドワーカーが、どんな仕事をしていたり、どんな生活をしたりするのか、なかなかわからないと思います。
この記事では、公務員と会社員を経験したあと、現在はノマドワーカーとして働く私が、自分の実体験を踏まえ、ノマドワーカーの言葉の意味から、ノマドワーカーの現実(楽しさ、厳しさ)まですべて解説します。「自由で楽しいよ!」という側面だけではありません。ノマドワーカーの真実を知りたい方は、ぜひ読み進めてください。
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ビジネス心理学とは?目次 〜ノマドワーカーの意味~リアルな現実まで徹底解説〜
1.ノマドワーカーとは? 意味と成功例を解説!
まずは、ノマドワーカーという言葉の意味を確認しましょう。そして、言葉の意味を踏まえ、どんな形で成功している人がいるのかご紹介します。
1-1.ノマドワーカーという言葉の意味
ノマドワーカーの「ノマド」とは「遊牧民」という意味。つまり、働く場所にとらわれない人たちをノマドワーカーといいます。逆にノマドワーカーではない人は、毎日同じ場所(会社、オフィス)に出勤して働く人たちです。
日本人の9割以上の仕事のイメージは、会社に出勤して仕事をするというものでしょう。この働き方に不満を持つ人が多いため、今までの常識と真逆で「自由で楽しそうな働き方!」をするノマドワーカーが注目を集めました。
ノマドワーカーとは「生き方だ」と定義する人もいます。しかし、この記事では「ノマドワーカー」を働き方の形態のひとつという意味でとらえて話を進めていきます。その理由については、この記事を最後まで読んでいただけるとご理解いただけると思います。
1-2.ノマドワーカーとしての成功する人たち
では、ノマドワーカーとして働く人たちをもう少し具体的に見ていきましょう。ノマドワーカーとして有名な方を2人ご紹介します。
まずは、安藤美冬さんです。情熱大陸などをはじめ、テレビにも出演されたことがあります。ですので、安藤美冬さんを通じて「ノマドワーカー」を知ったという人も多いと思います。安藤美冬さんは、イベントや講演会の企画や出演を仕事にされています。
2人目の立花岳志さんはご存知でしょうか? 以下のようなサイト(ブログ)を運営されています。
立花岳志さんのような仕事の形は、プロブロガーと呼ばれています。運営しているブログ上の広告からの収入や、イベントの企画・出演を仕事とされています。
こういった形で、「目立つ」仕事をされて独立している方は、名前を知られているかもしれません。しかし、実はノマドワーカーという存在はあなたの知らないところに、もっと多くいるのです。
ノマドワーカーの人たちのくわしい仕事内容、どんな職種の人がノマドワーカーになるのかについてはこのあと、「3.どんな職種の人がノマドワーカーになるのか?」で、ご紹介しています。
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ビジネス心理学とは?2.ノマドワーカーの楽しさと厳しさ
さて、続いてノマドワーカーという働き方をした場合の良い部分、楽しい部分、そして辛い部分、厳しい部分について実体験に基づき、現実的にご紹介します。
2-1.ノマドワーカーの良いところ、楽しさ
ノマドワーカーの良いところをひとことで言うと「とにかく自由!」コレにつきます。いつ、どこで、何をしていようが誰にも何も言われない。それがノマドワーカーです。
予定さえ調整してあれば、朝何時に起きようがかまいません。満員電車に乗らなければいけない、なんてこともありません。しかし、楽しいことばかりではありません。
2-2.ノマドワーカーの辛いところ、厳しさ
「とにかく自由!」の裏にある、辛いところ、厳しさもしっかりとお伝えしたいと思います。それは「誰も守ってくれない」ということ。
ノマドワーカーではない、会社員を考えてみましょう。会社員であれば、朝出社して、一日働くことを1ヶ月行えば、給料が受け取れます。勤務時間中に「何をするか」「どれくらい楽しい時間になるか、辛い時間になるか」は、会社によって全く違うでしょう。
しかし、生活の保証はあります。「来月、給料もらえるかな?」と思うことはないはず。ノマドワーカーの場合は、一日仕事をしたとしても本当にお金が発生するかはわかりません。お金が発生するように仕事を作っていく必要があるのです。
また、病気で仕事ができなかった場合は、直接自分の収入に響きます。収入だけでなく、ビジネスパートナーやクライアント、お客様との関係性に響いた結果、仕事を失う可能性の高さは会社員の比ではありません。
ノマドワーカー=遊牧民。自然の厳しさの中で生きている、と言えます。
3.どんな職種の人がノマドワーカーになるの?|その実態
では、ノマドワーカーとして働くひとたちがどんな仕事をしているのか、どんな職種であればノマドワーカーという働き方ができるのか、そしてどれくらいの人たちがノマドワーカーとして活動しているのか、についてご紹介します。
3-1.コピーライター、デザイナー、プログラマー
コピーライター、デザイナー、プログラマーといった「パソコン1つあれば仕事ができる」という仕事は、ノマドワーカーになりやすいです。どこで仕事をしようが、パソコンさえあればいいのですから当然です。他にも、下記でご紹介するサイトにある仕事は「パソコン1つでできる仕事」が多く、ノマドワーカーになりやすいでしょう。
これらのサイトは、コピーライターやデザイナー、プログラマー、エンジニアと企業をマッチングするサイトです。企業に所属している人のように、「社員としてオフィスで働いてください」というスタンスではないのです。
3-2.コンサルタント、コーチ、カウンセラー
相談業、アドバイス業の職種です。こういった仕事であれば、コピーライター、デザイナー、プログラマーと違って、パソコンすらいらなくなります。
カフェなどで依頼主と会って話ができればいい、という仕事です。電話相談やメール相談を活用すれば、依頼主と会う必要すらありません。ですので、どこで仕事をしても、かまわないわけです。
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ビジネス心理学とは?3-3.インターネットビジネス
「インターネットビジネス」を職種と言っていいのか疑問ですが、インターネットを活用して仕事をすることで、働く場所が自由になります。「1−2.ノマドワーカーとしての成功する人たち」でご紹介した、立花岳志さんもこの枠に入るでしょう。
インターネットを活用したビジネスは多岐にわたり他にもたくさんあります。「インターネットを使って、お金を稼ぐってどんな方法があるかな?」と思った場合は、こちらの記事をご覧ください。25種類の副業を紹介していますが、9割はノマドワーカーとして仕事をすることが可能です。
また、こちらの記事ではネットビジネスのなかでも代表的な5種類を取りあげ、どんな人にどんなビジネスがおすすめなのか、どうやって始めるのかについて解説しています。
さらにこちらの記事では、稼げないネット副業と稼げるネット副業を解説しています。ネットビジネスを始める前に、必ずチェックしてください。
3-4.ノマドワーカーの人数、実態は?
果たして、今、日本にはどれくらいの数のノマドワーカーがいるのでしょうか。安藤美冬さんや立花岳志さんといった著名な方はほんとうに数人。著名な方をのぞいて考えると、「3−1.コピーライター、デザイナー、プログラマー」でご紹介した、クラウドワークスやランサーズに登録していた人たちをベースに考えるのが良さそうです。
登録者数を調べてみると
- クラウドワークス
→ 50万人
2015年4月14日付 「Makuake プレスリリース」より
- ランサーズ
→ 43万4800人
「Wikipedia ランサーズ (クラウドソーシング)」より自社発表とのこと
この2つのサイトは、どちらかしか登録できないというわけではないので、仕事のチャンスを増やすため、両方登録しているという方が多いでしょう。ですので、約40万人程度の人たちがノマドワーカーになれる仕事をしていると考えることができそうです。
ただ、本当に仕事を獲得しているのは、ほんの数%だと考えられます。サイトを少し見ていただくとわかるのですが、1つの仕事に対して10人ものひとが立候補するようなことさえありますから。
3%と考えると、1万人程度。1%と考えると4000人程度。これくらいの人がノマドワーカーとして働いているとすれば、あなたのイメージよりは多いでしょうか、少ないでしょうか?
ひとつ言えるのは、安藤美冬さんや立花岳志さんのように有名にならなくても仕事はできる、ということです。では、どうやってノマドワーカーになればいいのか、については後述します。
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ビジネス心理学とは?4.ノマドワーカーになるには?|向き不向きと成功法則
続いて、もしあなたがノマドワーカーになるとすれば……ということで、ノマドワーカーに向いている人、向いてない人と、どうやってノマドワーカーになればいいのかについて解説します。
4-1.ノマドワーカーに向く人、向かない人をわける要素
ノマドワーカーに向く人、向かない人をわけるポイントを表にまとました。
ポイント | 向く人 | 向かない人 | 解説 |
---|---|---|---|
自己管理 | できる | できない | 時間や体調を自分で管理する必要があります。 |
主体性 | ある | ない | 誰も指示してくれないので、自分から動く必要があります。 |
責任の所在 | 自分 | 他人(上司、部下) | 人のせいにしていては、仕事が進みません……。 |
厳しさについては上記でお伝えした通り、ノマドワーカー≒独立、起業と言えます。ですから、ノマドワーカーが向く人=独立、起業が向く人なのです。「ノマドワーカーは自由で楽しそう!」というイメージだけで、独立してしまった結果、失敗してしまうと再就職しなければなりません。
再就職するときは、今よりも給料が下がる、条件が悪くなる可能性が大きいです。勢いでノマドワーカーになってしまう前に、私が起業の失敗原因について解説した以下の記事を確認しておいてください。
また、こちらの記事では独立起業のメリット、デメリットから向く人向かない人について詳細に解説されています。独立起業について、もう少しくわしく知りたい場合は確認してください。
4-2.ノマドワーカーになるための3ステップ
「ノマドワーカーの厳しさもわかった」「それでもノマドワーカーになってみたい」という方のために、ノマドワーカーになるための3ステップをご紹介します。成功している99%のノマドワーカーは、この3ステップで進んでいると言えますので、高確率でノマドワーカーとして成功したいのであればこのステップ通りに進んでください。
ステップ1.自分の専門分野を決める
まずは、自分がどの仕事でノマドワーカーとして活動するのか決めましょう。この段階ではまだ、会社を辞めるタイミングではありません。
ステップ2.自分の専門分野を磨き、お金を得る
どの仕事をするのか決めたら、実際にその仕事に必要なスキルを磨き、お金を得てみましょう。今の会社に勤めながらスキルが磨けるのであれば、そのまま会社で仕事をし続けることをオススメします(部署の異動とかもアリですね)。
社内の仕事と全く違う仕事を始めるのであれば、小さく始めてみることをオススメします。小さくというのは、副業として始めてみるということです(ただし、会社の副業規定で禁止されている場合はお金を得ないほうがいいでしょう)。
ステップ3.十分なスキルが身につき、実績が得られたら独立する
十分なスキルの目安としては、自分が余裕を持って生活していくことができるだけの収入が得られるかどうか、で判断しましょう。実際に独立するときには、半年〜1年分の生活費を蓄えておくと、なおよいでしょう。
また、実績も必要です。実績というのはコピーライターであれば「こういった文章を書きました」「これだけの売上実績があります」とか、デザイナーであれば「こういったものをデザインしてきました」「過去の制作物はコチラです」というもの。
他人に過去の仕事を教えた(見せた)ときに、新しく仕事が得られるかどうかがひとつの目安です。スキルや実績を軽く見て、勢いで独立するとうまくいかず、再就職することになる可能性が大きいです。
繰り返しになりますが、起業の失敗についてまとめた以下の記事を見て、失敗するとどうなるのかについて知っておくことをオススメします。
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ビジネス心理学とは?5.ノマドワーカーのカバンの中身|彼らの持ち物は?
ノマドワーカーの働き方とともに気になるのが、カバンの中身ではないでしょうか? 多くのノマドワーカーは、パソコン1つで仕事をしています。ですので、カバンの中身もシンプル。しかし、電源がある場所で働くかどうかで「モバイルバッテリー」を持ち歩くかどうかが変わります。
※モバイルバッテリーとは、あらかじめ自宅などで充電しておくバッテリーです。外出先で電源が取れない場所でも、パソコンやスマホを接続して充電できるようになります。ですので、私も含めて9割以上のノマドワーカーのカバンの中身、所持品はこういった感じです。
- ノートパソコン
- スマートフォン
- パソコンの充電ケーブルorモバイルバッテリー
- スマートフォンの充電ケーブル
- 手帳
- ノート
- 筆記用具
いかがでしょうか? 私の場合は、ノートパソコンさえあれば仕事ができます。カバンにノートパソコンだけ入れて、ファミレスやカフェに出かけることもあります。
6.ノマドワーカー体験記|実際の仕事の様子、生活
続いて、実際にノマドワーカーの仕事の様子やどんな生活を送っているのか、について私自身の話をお伝えします。まず、私の仕事は「セールスコピーライター」です。主に、インターネット上で商品やサービスを販売するサポートを「文章を書く」ことで行っています。
大ざっぱに、わかりやすく言ってしまえば、通販サイトの文章を書いている、というイメージです。文章を書くことはパソコンさえあればできますから、ノマドワーカーになっています。
家では仕事に集中できないことも多いため、ファミレスやカフェに行くこともあります。が、今は都心にある月額会員制のコワーキングスペースを借りています。
コワーキングスペースとは、ノマドワーカー用のシェアオフィス、シェアスペースというイメージです。独立して、オフィスから出たはずなのに、オフィスを借りている、という状態です(笑)。会社員を辞め、電車通勤しなくていいはずなのに、仕事のために自ら電車通勤しています(笑)。
コワーキングスペースは、朝の9時から夜の10時まで開いているため、好きなタイミングで行き、仕事をしています。一日の仕事時間は3時間〜8時間程度でしょうか。
実は今、この文章もコワーキングスペースで書いています。周りを見渡すと、今日コワーキングスペースでは、だいたい20名くらいの方がそれぞれのペースで仕事をしたり、打ち合わせをしたりしています。
とはいえ、私はノマドワーカーですから、どこで仕事をするのかは問いません。先月は、打ち合わせの関係で札幌に行きましたが、札幌のホテルやカフェで文章を書いていました。また、今後は沖縄に行ったり、石川に行ったりする予定がありますが、どこに行こうが仕事をする気になればできます。
また、お気に入りのサイトは『電源カフェ』です。
ご参考:「電源カフェ」
電源があるカフェを調べることができます。私はモバイルバッテリーを持ち歩きたくないので、電源があるカフェ情報が大事なのです。打ち合わせの関係で、移動があるときは打ち合わせ先の近くの電源カフェを調べて、予定時間より早く行き、仕事をしたりします。
……と、ここまでの話だけですと、なんだかゆるゆるな仕事スタイルに見えると思います。しかし、体調を崩したときなどは大変です。納期に遅れが出ると、私に仕事を依頼してくださった方に大変迷惑がかかります。きちんと仕事があり、その仕事をこなしていけるからこそ、ノマドワーカーとして生きていけていると言えます。
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ビジネス心理学とは?7.ノマドワーカーとは働き方の種類でしかない
最後に、本当のことをお話しさせてください。実は、私は自分のことを「ノマドワーカー」とは思っていません。「えっ!散々自分のことをノマドワーカーって言ってたじゃん!」と驚かれるかもしれませんので、説明させてください。
私は自分のことを「起業家・経営者」だと思っています。あくまでも、自分の思う、自分についての認識、イメージです。ちなみに、自分のことをどう考えるか、どう思っているかを心理学の世界では、セルフイメージといいます。ですので、私のセルフイメージは「起業家・経営者」ということです。
確かに、会社員だった数年前は「ノマドワーカーのように自由に生きたい!」と思っていました。ノマドワーカーという言葉の中にある、楽しそうなイメージだけが先行していました。結果、独立しても自分の仕事はなかなかうまくいきませんでした。
仕事がうまくいった頃には、自分のことをノマドワーカーとは、自然に思わなくなっていたのです。
ノマドワーカーになる≒起業すること。あまりノマドワーカーという言葉から受けるイメージ、「自由」「楽しそう」だけに振り回されず、起業すること、仕事をすることと向き合っていくと、結果的にノマドワーカーになれるでしょう。
ですので、この記事中に出てくる「ノマドワーカー」という単語を「起業」という言葉に置き換えても、意味が通るように書いています。
あくまでも、ノマドワーカーとは「場所を問わずに働く」という、働き方の種類に過ぎません。ちなみに、会社員でも「在宅勤務制度」や「直行直帰」を使うと、半分ノマドワーカーのように仕事ができます。ただ、そのときにも「仕事の成果」を間違いなく問われます。
ですので、結果的に自分の専門性を磨いたり、どれだけの成果をあげたりできるのかが、ノマドワーカーになれるのかどうかをわける、と言えるでしょう。ノマドワーカーになりたいのであれば、まずは自分の専門分野を見つけ(決めて)、仕事で成果をあげることをオススメします。
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