起業の助成金・補助金5種類|申請~受給までの完全ガイド

起業の助成金・補助金5種類|申請から受給までの完全ガイド

あなたは助成金と聞いてどう感じますか? 私はなんとなく、手続きがメンドウそうだと感じていました。

ところが、商工会が主催するセミナーに出席し、教えてもらった通りに手続きをしたところ、一発で助成金の審査をクリアできたのです。これについては、私自身の体験をふまえてクリアするコツなどを後ほどくわしくご紹介します。

まずは次章から、助成金と補助金の違いや、そのメリット・デメリットなどについて解説していきますね。特に起業を考えている方の参考になればと思います。

目次 〜起業の助成金・補助金の申請から受給までを解説〜

1.起業の助成金・補助金とは?

2.起業を目指すなら「創業促進補助金」

3.新規事業を行うなら「小規模事業活性化補助金」

4.新しく人を雇う予定があるなら「トライアル雇用奨励金」

5.従業員を教育・育成するなら「キャリア形成促進助成金」

6.地方独自の助成金・補助金

7.補助金をカンタンにもらうには?

8.補助金の申請はビジネスの勉強にもなる

1.起業の助成金・補助金とは?

起業の助成金・補助金とは?

補助金や助成金は、あなたの起業やビジネスの支援のために、国や地方自治体がタダでお金をくれる、とてもありがたいしくみです。特に景気が悪くなってから、日本政府は起業の支援にかなり力を入れています。

その予算も多く、私の地元の福井県でも、平成26年度の実績で、約200社が総額3億5000万円もの助成金の獲得に成功しています。1社あたり、175万円ほどの助成金です。せっかく国が用意してくれた制度ですので、ぜひうまく活用したいですよね。

1-1.補助金と助成金の違いとは?

補助金は条件をみたせば、ほぼ確実にお金がもらえる制度です。わかりやすい例として、出産手当などもこれにあたります。出産で働けない約2ヶ月間は日当の3分の2が国から補助されるしくみですね。条件に当てはまってさえいれば、申請することで誰でもほぼ確実にもらえます。

これに対して、助成金は申請してももらえない場合があります。応募者数や予算の上限が決まっていて、応募者数が多ければ多いほど、もらえる確率が下がるしくみなのです。

1-2.補助金や助成金のメリット・デメリット

補助金や助成金のメリットは何よりもタダでお金がもらえること。ただし、お金を受け取る以上、提出した計画書どおりに事業をすすめて、報告する義務がうまれます。

補助金で事業に関するものを購入した場合、決められた期間は捨てたりしてはいけないというルールもあります。あなたは「平成23年補助金で購入」といったシールが貼られた備品を見たことがありませんか? このようにシールを貼って、誤って捨てないように対策している企業も多いようです。

また、これ以外に気をつけたいことは、お金が後払いになる点です。補助を受けられるからといって、むやみに高いものを申請すると、先にそれを購入するだけのお金を自分で準備しなければならず、資金繰りが大変になる場合があります。ぜひ注意してくださいね。

1-3.助成金がもらえる確率は?

先ほど説明した通り、補助金は申請してももらえない場合があります。では、実際にどのくらいの確率で補助金がもらえるのでしょうか?

それぞれの補助金により、もらえる確率は違いますが、例えば、起業を目指す人向けの「創業促進補助金」の平成25年度の第一回応募分ですと、応募者数7649件に対して補助金の交付は2363件という数字が公開されています。

つまり、応募した人の約3分の1が補助金をもらえているのです。どうです? 結構高い確率ではないですか? せっかく国が日本の発展のために用意してくれた補助金です。ぜひあなたもうまく活用してくださいね。

1-4.主な補助金一覧

主な補助金の一覧は次の通りです。それぞれについて次章からくわしく解説しますので、あなたが興味ある補助金についてのみご覧ください。

名称 ポイント
創業促進補助金 新たに起業する人、第二創業者におすすめ

100~200万円(補助率は経費の2/3)
小規模事業活性化補助金 新規事業を行う予定の人におすすめ

50~200万円(補助率は経費の2/3)
トライアル雇用奨励金 新たに人を雇う予定がある経営者

1人当たり、月額最大4万円(最⻑3カ月間)
キャリア形成促進助成金 従業員のキャリアアップをしたい経営者

1年間で最大500万円まで
その他 地方独自の助成金・補助金
例:東京都中央区「ホームページの作成・変更 補助金」

2.起業を目指すなら「創業促進補助金」

起業を目指すなら「創業促進補助金」

名称 創業・第二創業促進補助金
対象者 新たに起業する人、第二創業者(事業を引き継いで新事業を行う人)
目的 新たな需要や雇用の創出、経済の活性化
金額など 100万円以上~200万円以内で経費の一部を補助、補助率:2/3
申請方法 郵便、宅配便等による送付又は電子申請
主催 創業・第二創業促進補助金事務局(中小機構)
参照サイト 独立行政法人 中小企業基盤整備機構

あなたが起業を目指したり、第二創業者を目指したりするのであれば、ぜひ活用したい補助金です。ここで言う第二創業者とは、あなたが誰かの事業を引きつぐ場合です。

たとえば、あなたのお父さんが町の電気屋さんをやっていて、そろそろいい年なので引退して、あなたがその跡をつぐ場合などですね。引きつぐのは別に親族でなくてもかまいません。

もし、興味があるようでいしたら、まずは、採択一覧(採択=補助金の審査を通過)をご覧になると良いと思います。実際にご覧いただくとわかりますが、別に特別なアイデアは必要なく「手打ち蕎麦店舗の開業」や「ソフトウェア開発事業の実施」といったごく普通の提案書が採択されています。

平成25年度採択結果
創業補助金 採択結果
25年度補正予算 創業補助金(創業促進補助金) 6月30日締切分 採択結果

引用:「独立行政法人中小企業基盤整備機構HP

この採択結果を見ていると、あなたも身近に感じられるのではないでしょうか? 申請するのであれば、あまり難しいものではなく「これなら確かにうまくいきそうだ!」と審査員が感じられるような提案書をぜひ作成してくださいね。申請のコツなどについては、後ほど私の体験も交えてお伝えします。

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3.新規事業を行うなら「小規模事業活性化補助金」

新規事業を行うなら「小規模事業活性化補助金」

名称 小規模事業者持続化補助金
対象者 個人事業主または小規模事業者
目的 小規模事業者の地道な販路開拓の支援
金額など 目的により上限が50万円、100万円、500万円の3種類、経費などの一部を補助、補助率:2/3
申請方法 補助金申請者が所在する商工会へ書類提出
主催 商工会(中小企業庁)
お問合せ先 日本商工会議所、全国商工会連合会
参照サイト 日本商工会議所
全国商工会連合会

この補助金は、あなたがすでに起業されているのでしたら、ぜひ活用すると良いでしょう。なぜならば、何か新しい事業をするときに、この補助金をうまく活用することで、広告費などの経費の3分の2が国から補助してもらえるからです。ちなみに、私が実際に活用したのもこの補助金になります。

小規模事業者持続化補助金は商工会が中心となり、各市町村で説明会を開くなどしています。商工会の担当者に相談しながら書類の作成や提出ができるので、申込みもしやすいです。もし興味があれば、まずはホームページを調べてお近くの説明会に参加してみると良いでしょう。

4.新しく人を雇う予定があるなら「トライアル雇用奨励金」

新しく人を雇う予定があるなら「トライアル雇用奨励金」

名称 トライアル雇用奨励金
対象者 新たに人を雇う予定がある経営者
目的 雇用の促進
金額など 1人当たり、月額最大4万円(最⻑3カ月間)
申請方法 ハローワークに実施計画書を提出
主催 ハローワークなどを通じて(厚生労働省)
お問合せ先 都道府県労働局・ハローワーク
参照サイト 厚生労働省

この補助金は、あなたがすでに何らかの事業をしていて、新しく人を雇う時に利用します。この補助金を活用すると、新しく雇う人の給料の一部として、1人当たり月額最大4万円(最長3カ月間)の補助を受けることができます。

利用するにはハローワークで申請する必要があります。もしあなたが人を雇う予定があるなら、ぜひハローワークの担当者にこの補助金を利用できないか、相談してみると良いでしょう。

5.従業員を教育・育成するなら「キャリア形成促進助成金」

従業員を教育・育成するなら「キャリア形成促進助成金」

名称 キャリア形成促進助成金
対象者 従業員のキャリアアップをしたい経営者
目的 人材育成に取り組む事業主に対する支援
金額など 1年間で最大500万円まで
申請方法 訓練計画書の提出など
主催 厚生労働省
お問合せ先 各都道府県の労働局
参照サイト 厚生労働省

あなたがすでに何かしら事業を営んでいて、従業員の教育や育成を考えているのであれば、この補助金を活用すると良いでしょう。この補助金は、新入社員教育から、すでにあなたの会社で働いている社員の教育まで、幅広く活用でき、金額も年間で最大500万円までと高額です。

もし、この補助金に興味があれば、まずはあなたの会社がある地域の労働局にお問合せください。補助を受けるためには、教育実施の1ヶ月前までに、事前に教育の計画書を提出する必要があります。

6.地方独自の助成金・補助金

地方独自の助成金・補助金

色々な補助金を紹介してきましたが、実はこれ以外にも各地方自治体が独自の助成金や補助金を用意してくれている場合があります。たとえば、東京都の中央区が区内に事務所を持つ事業所を対象に、ホームページの作成や変更に対して、その費用の半分(限度額5万円)を補助してくれていました。

実際にあなたもGoogleやYahoo!で「起業 助成金 県名(地名)」や、「起業 補助金 県名(地名)」のキーワードで検索して、活用できる補助金がないか調べてみることをおススメします。

7.補助金をカンタンにもらうには?

補助金をカンタンにもらうには?

では、私の体験を含めて補助金をもらうコツについて、少しお話しますね。私が補助金の申請をカンタンにできたのは、実は地元の商工会の協力があったからです。

そもそも、補助金の案内も商工会からのメールでした。ちょうど新規事業を考えているところだったので、補助金の約2時間のセミナーに出席しました。そのセミナーで習った通りに書類を作成し、商工会の担当者に見てもらいました。

そうしたところ、その担当者が補助金についてなれている方で、的確なアドバイスをくれました。そのアドバイスに従って書類を修正して再度提出したところ、一発で補助金の申請が通ったという次第です。私が一人で作成していたら、一発ではまず通らなかったと思います。商工会の担当者に感謝しています。

ですので、あなたも可能であれば商工会などの公共機関に相談しながら、補助金の申請をすると良いでしょう。担当者にもよりますが、こういった書類の作成や、確定申告など、色々と親身に相談にのってくれます。

8.補助金の申請はビジネスの勉強にもなる

いかがでしたか? もしかすると、あなたはこれから起業を考えてられるかもしれませんね。特にそうした方にとって、補助金の申請で最も重要なポイントとなるのは、儲かる根拠を示せるかです。

補助金の審査担当者は「この事業はダメだろう」と感じる事業には、お金を出してくれません。 そして、それを見極めるための一番のポイントが、儲かる根拠ということになります。

例えば、以下のような感じです。

儲かる根拠を数字を交えて示そう
(1)チラシ広告を1万部発行
(2)チラシ広告の反応率3%とすれば300人の人が来店してくれる
(3)その来店者のうち、半分の人が3000円の商品を買ってくれる
(4)150人×3000円で450000円の売上が見込める

あくまで、例ですが、このような数字を、裏付けをもとに示すことができれば完璧です。

どうでしょうか? 示せそうですか? ぜひ、事業の計画と共にしっかりと考えてみてくださいね。補助金の担当者を納得させられるだけの根拠が示せなければ、おそらくそのビジネスはうまく行かないと思いますので。

そういった意味で、補助金の申請をすることは、これから起業される方にとって、とても勉強になると思います。実際のビジネスでは一切言いわけはできません。広告のできがホンのちょっと悪かっただけで、お客様がまったく来てくれない、なんてことはザラにあります。ぜひ、あなたも、ビジネスの勉強もかねて、補助金をうまく活用してくださいね。

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