習慣化とは、ある行動が反復されて、無意識・無自覚でできるようになることを言います。
たとえば、朝寝坊しがちな人が毎朝6時に起きようと努力していくうちに、苦もなく朝6時に起きられるようになることは、習慣化の例と言えるでしょう。習慣化をするにはその行動を反復する必要があり、その行動を繰り返すうちに意識せずにできるようになっていくのです。
あなたは、「習慣化したいんだけど効果的なやり方はないかな?」とか「簡単に習慣化する方法を知りたい」と思っていませんか?
私は心理カウンセラーとして子どもから大人まで、200名を超えるクライアントに習慣化する方法をレクチャーしてきました。深刻なケースの不登校児童が英検準1級をとったり、社会人の副業で数百万円を稼いだりと、様々な事例に取り組んだ実績があります。
この記事では私の経験を元に、習慣化の具体的な方法を解説していきます。
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ビジネス心理学とは?目次 〜習慣化の意味から習慣化のコツ、アプリ紹介まで〜
- 2-1.習慣化したいものをひとつに絞る
- 2-2.なぜ習慣化したいのか理由を明確にする
- 2-3.習慣化の短期目標と長期目標を設定する
- 2-4.習慣化が失敗する障害を予測する
- 2-5.習慣化を倍速!「行動のきっかけ」をつくる
- 2-6.習慣化のために行動のハードルを極限まで下げる
- 2-7.習慣化して名誉や尊敬を感じる
- 2-8.習慣化のために定期的に目標を見直す
1.習慣化とは|習慣化する本当の意味
「習慣が変われば人格が変わる。 人格が変われば運命が変わる」
そういったのは心理学者ウイリアム・ジェームズですが、なかなか良い習慣を身に付けられずに困っている人は多いものです。では、なぜ習慣化できないのでしょうか?
この章では、習慣化ができない理由を解説していきます。
1-1.習慣化とは
習慣とはすなわち、行動が反復されてそれをするのが「決まり」に感じる行動のこと。つまり、ある行動を反復し、意識せずに自然体でしている状態をつくることです。
たとえば、下記のような例があります。
- 朝寝坊しがちな人が毎朝6時に起きるようにし続けていると、苦もなく朝6時に起きれるようになる。
- 運動不足の人が毎日20分間ランニングすると、20分間走らないと気持ちが悪くなる。
上記の例からわかるように、習慣化をするには、習慣にしたい行動を反復する必要があります。
1-2.習慣が人生をつくる
なぜ、習慣化が大事なのでしょうか。それは習慣が人生をつくるからです。習慣とはすなわち、規則正しい行動のことを指します。どんな行動を規則正しく積み重ねるか。それによって人生は作られるのです。
つまり、人生は習慣の集大成といえます。良い人生を送りたければ良い習慣を持ちましょう。逆に質の低い習慣を持っている人は、人生の質も低くなります。
古代ギリシャの哲学者アリストテレスは次のように言いました。
「優れた道徳心は習慣からしか生まれない。私たちは、自分でつくった習慣のようにしかならないのだ。節制している人は節度ある人となり、勇気ある行動を続けている人は勇敢な人となる」
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ビジネス心理学とは?1-3.習慣化できない人の人生(デメリット)
上記で「良い習慣を持たない人の人生の質は低い」と断言しました。この点はもっと深刻に、そして何度も何度も考えたほうが良いでしょう。なぜならば、人は大事なことでも簡単に忘れてしまうからです。
そもそも習慣化できない人が人生で失うものとは何でしょうか? マザー・テレサは言います。
「習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから」
私も過去に数千時間カウンセリング・セッションをしてきました。その過程で、何百人もの方々と膝を交えてきて思うこと。それは「マザー・テレサが言っていることは…正しい」です。
怠惰な人はやはり怠惰であり、神経質な人はやはり、些細なことにイラつくことが多いですね。何が言いたいのかというと、つまり人生を良くするような習慣を持っていない人は、性格が悪く、人に迷惑をかける機会が多いということです。
1-4.なぜ習慣化できないのか
では、なぜ習慣化できないのでしょうか? いろいろな要因がありますので、ひとつに絞ることはなかなか難しいです。しかし、どのようなケースであったとしても大事なポイントは「正しいやり方を学び、コツコツと実践すること」です。
そのためにはなにが必要でしょうか? たとえば、メンタルです。多くの人は目標を掲げ、それを達成しようとしますが、途中で挫折してしまいます。習慣化も同様です。途中で諦めたり、目標を忘れてしまうのです。
なぜそんなことが起きるかといえば、豆腐メンタルだからですね(笑)。豆腐メンタルとは、インターネットスラングで「精神面が弱くてすぐに諦めてしまう人」のことを意味しています。豆腐メンタルを直したければ、今すぐこの記事を読んでください。
この記事の中で習慣化のすべてを語りつくすことはできないかもしれません。しかし、短期間で簡単に習慣化するための方法論を下記に記します。
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ビジネス心理学とは?2.短期間で簡単に習慣化するための8つの方法
この章に書かれているのは、ある行動を習慣化するための方法論です。順番に取り組めばスムーズに習慣化できるようエッセンスをまとめました。
2-1.習慣化したいものをひとつに絞る
あなたが最初にやることは、習慣化したい行動をひとつだけ、決めることです。
まずはここから始まります。習慣化に失敗しがちな人は、一度に複数の行動を習慣化しようとしたり、複雑すぎる行動を習慣化しようとしたりします。これではうまく行きません。
最初はシンプルなひとつの行動だけに集中しましょう。
2-2.なぜ習慣化したいのか理由を明確にする
多くの人がスルーしがちですが、習慣化したい理由を明確にしてください。理由とは車のガソリンのようなもの。理由が尽きてしまえば、ガス欠でエンジンがストップします。つまり、習慣化に失敗してしまうのです。
理由はなるべく明確に、なるべく多いほうが良いでしょう。
「○○したいから」とか「○○になりたいから」と、正直に欲を刺激してくださいね。
2-3.習慣化の短期目標と長期目標を設定する
その習慣から得たい結果を、短期(1週間~3ヶ月)と長期(半年~1年程度)で分けて書き出してください。
短期 → 3ヶ月後には目覚まし時計を使わずに起きれるようになる
長期 → 朝、20分間のジョギングができるようになる
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ビジネス心理学とは?2-4.習慣化が失敗する障害を予測する
こちらも多くの人がスルーしがちですが、習慣化を失敗させる障害を予測・計算しましょう。
このブログ内でも幾つかの記事で紹介されているWOOPの法則によると、目標達成において、障害を予測・計算・想定できない場合はその目標を達成できる可能性は極めて低いものとなります。なので、習慣化を確実にしたいならば障害を予測してくださいね。
WOOPの法則については、こちらの記事の3章「3-1.メンタルコントラスティング(Woopの法則)」を読んでください。表になって説明してありますので、とても簡単に理解できます。
2-5.習慣化を倍速!「行動のきっかけ」をつくる
『習慣の力』
チャールズ・デュヒッグ (著), 渡会 圭子 (翻訳)
『習慣の力』の著者のチャールズ・デュヒッグ氏はこう語ります。
「人間の日常行動の4割以上は習慣である。だから良い習慣を増やせば人生は劇的に改善する」。では、その習慣を成立させるにはなにが必要かというと、きっかけです。
きっかけとは行動を起こすサインのこと。「○○になったら✕✕する」とルールを決めることです。ルールさえあれば習慣化は促進されます。この部分をよりくわしく学びたい方は本を手にとってみてくださいね。
2-6.習慣化のために行動のハードルを極限まで下げる
習慣化にポイントがあるならばこれです。特に最初のうちはハードルをとことん下げましょう。簡単な行動から着手することが習慣化の秘訣になります。
習慣化なんて、ひとことで言ってしまえば「継続しているどうか」だけです。シンプルですよね。継続するためには簡単で、楽でなければなりません。ぜひあなたも習慣化したい行動がどうすれば簡単で楽な行動になるかを考えてみてください。
2-7.習慣化して名誉や尊敬を感じる
習慣化できると自分に自信を感じることがあります。人によってはストイックになりすぎて「まだまだダメだ!」と追い込む方もいますが、あなたが根性論や精神論を愛していない限り、ぜひその達成感ややりがいを味わってください。
アンダーマイニング効果を知っていますか? 人は達成感ややりがいを感じているときに、物やお金などのご褒美を貰い受けるとモチベーションが下がってしまうという心理効果です。
私の経験則ですが「まだまだダメだ!」と追い込む人ほど、報酬やご褒美を目標にしていて、単発的な努力をしがちです。できれば努力自体を楽しむことにフォーカスしてみてください。もっともっと楽に行動できるようになります。
2-8.習慣化のために定期的に目標を見直す
「石の上にも三年」という言葉がありますが、習慣化を目指す際、この言葉は無視しましょう。なぜならば、場面や状況に応じて目標は変えるべきだからです。思いのほか早く習慣化できたのであれば、目標の難易度を上げるべきです。
逆に、なかなか習慣化できないのであれば、目標の難易度を下げましょう。定期的に目標を見直さなければ、習慣化の成功確率は下がってしまうのです。
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ビジネス心理学とは?3.目的別 最短で習慣化するために必要な期間(日数)
ある行動が習慣化するまでの期間ですが、それは行動の難易度によります。行動が単純なものであれば、習慣になるのは早いです。しかし、行動が複雑になれば習慣化に時間がかかります。習慣化を確実にするためには、行動をいかにシンプルにするかが、とても重要です。
● 行動習慣
読書(毎日15~30分の読書) 約1か月
整理整頓(机周りの整理) 約1か月
日記(ノートに数行~1ページ) 約1か月
● 身体習慣
筋トレ(週2~3回、1回あたり30分~1時間) 約3か月
ダイエット(筋トレ、食事制限) 約3か月
早起き(朝6時に起きる) 約3か月
● 思考習慣
プラス思考 約6か月
論理的思考 約6か月
そこでいうと、メジャーリーガーのイチロー選手ほど、うまく習慣化できている人はいないかもしれません。ハードな練習を小学校に上がる前から40歳を越え今に至るまで、欠かしたことはありません。その結果、誰もが認めるベストプレーヤーとして球界で異彩を放っています。
つまり、イチロー選手は小さな積み重ねをコツコツとやり続けてきた。だからこそ、大きな結果があげられる、というわけですね。
多くの人がイチロー選手のようにストイックになりたいと願うかもしれません。ですが、残念ながらやる気が続かなくて挫折してしまう人もいるでしょう。数日間気分が乗らないことは誰しもありますが、三日坊主ばかりを繰り返していては何の目標も達成することはできません。
三日坊主グセが強い人は、この機会に根本的に克服しましょう。三日坊主の原因は、そもそもなぜやる気がでないのかを自分でわかっていないことです。無知は損です。今すぐ下記の記事を読んでください。
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ビジネス心理学とは?4.習慣化にはスマートフォンアプリを使うのも効果的
この章では習慣化に役立つアプリを紹介します!
4-1.習慣化を記録したいならGood Habitsを!
Good Habitsは、無料で使える習慣化アプリです。無料で使えるアプリは基本的に「お試し」なのであまり使い勝手のいいものが多くありません。しかしGood Habitsは十分に機能があり、活用できます。
たとえば、習慣を1日単位で管理できる仕組み。簡単にいうと「今日やるのはこれ!」と指示してくれます。また、「月・水・金」だけとか「日曜日以外」といった具合に、特定の曜日にのみ設定することも可能です。
・Good Habitsのダウンロードはこちら(iOS版のみ)
※Good Habitsは、Android版が残念ながらありませんので、Android使用の方には、こちらをお勧めしておきます(iOS、PCでも使用可能)。
・coach.meのダウンロードはこちら(Android版)
4-2.時間管理を習慣化したいなら「toggl」を!
「toggl」はトグルと読みます。時間管理アプリです。作業あたりどのぐらいの時間がかかったのかを測定・記録できます。「toggl」の良い点は、とにかく簡単なところ。3ステップだけです。
(1)作業名を入れる
(2)作業開始の際に「スタート」を押す
(3)作業終了の際に「ストップ」を押す
実際に使ってみるとわかると思いますが、とても簡単ですよね。もしスタートを押さずに作業を開始しても、あとからまとめて記入・追記ができますのでご安心ください。
・toggl 公式サイト(英語です)
※パソコン、タブレットPC、スマートフォンなどで使用可能です。
最後に、自分を変えたいと思うあなたへメッセージを。
自分を変えたいと思うのであれば、必ずあなた自身の3つのことを変えなければなりません。
ひとつは時間の使い方を変える。
2つめは住む場所(環境)を変える。
最後に、付き合う人を変えるです。
しかし、多くの人はそれと同時に「やってはいけないこと」を無意識のうちにやっています。それをやっているとしたら習慣化は不可能ですが、あなたは大丈夫ですか?
今すぐ下記の記事で確認してください。