世界中で売れ続けている『金持ち父さん』シリーズ。あなたが自己啓発書をよく読むのであれば、ひと昔前は必ずと言ってよいほど書店で見かけていませんでしたか。
現在でもAmazonでは、ベストセラー書籍の上位にランキングされているほど根強い人気がありますので、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」のコーナーでも、しょっちゅう紹介されているはずです。
また、『金持ち父さん』ファンは、ネットワークビジネスやキャッシュフローゲームに勧誘してくるとか、金持ち父さんの著者は倒産しているとか、そもそも『金持ち父さん』なんて実在しないなんていう、黒いウワサもたえませんね。
この記事では、コーチング指導歴400名以上の私が、「実際のところ金持ち父さんって誰なの?」、「わたしには役立つの?」、「数々の黒いウワサの真相は……?」などという、ネットではなかなか本当のところがつかみづらい疑問について、50名以上の金持ち父さん信者と関わってきた経験からお答えします。
記事をひと通り読んでいただければ、金持ち父さんの書籍や、著者についての疑問や金持ち父さんが本当に実在しているのか、金持ち父さん信者からの誘いにはついていっていいものか、などという疑問を解消できるでしょう。
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ビジネス心理学とは?目次 〜実在しない金持ち父さんの真実と本の内容を要約〜
- 2-1.『金持ち父さん 貧乏父さん』
- 2-2.『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』
- 2-3.『金持ち父さんの投資ガイド 入門編』
- 2-4.『金持ち父さんの投資ガイド 上級編』
- 2-5.『金持ち父さんのアンフェア・アドバンテージ』
- 4-1.実在しない「金持ち父さん」と「マイク」
- 4-2.ネットワークビジネスの勧誘の口実に使われる
- 4-3.『金持ち父さん』著者の会社倒産の真相
- 4-4.『金持ち父さん』の真実|実は成功者「もどき」だった
1.早わかり!金持ち父さんはあなたに役立つか?
『金持ち父さん』シリーズ。有名な本ではあるけれど、誰にでも役立つ内容かというとそうでもありません。
スポーツ選手で言えば、海外の有名なコーチをよんできても、必ずしも日本人の組織や性格にあったチーム作りができるわけではないのと同じですね。あなたのこれまでの経験や知識、現在の状態によっておなじ知恵を学んだとしても、役立つかどうかは個人差があります。
この章では、『金持ち父さん』シリーズがあなたに役立つのかどうか、判断するための方法について解説します。
1-1.役立ちます! これから資産を築こうと考え中のあなた
現在普通に会社員として働いていて、「今後、年金もらえるのか不安だな……。老後も安心して暮らせるような資産をたくわえておかなければダメかな?」と考えているあなたには、参考となる情報です。
特に、まだ資産形成について学びはじめたばかり、もしくは資産形成を実践しはじめたばかり、という方には、資産形成についてわかりやすく学んでいただけるでしょう。
どういう考え方で資産を作っていけばいいのか、『金持ち父さん』シリーズ著者はどのように大きな資産を築いていったのか、資産形成に成功したひとりの先輩として、十分に参考になる意見を見つけることができるはずです。
あなたがまったく資産形成について学んだことがないのであれば、新しい価値観を手にすることもできるでしょう。
1-2.役に立たない! 自己啓発オタクと実践派のあなた
あなたはなぜ『金持ち父さん』を知ることになったのでしょうか?自己啓発セミナーで出会った人から名前を聞いた、もしくはキャッシュフローゲームに誘われたのでしょうか?それであれば、あなたは自己啓発セミナーの常連なのかもしれません。
その場合、あなたは『金持ち父さん』シリーズを読むのでなく、マインドを根本から鍛えなおしてくれるような本を読んだほうがよいでしょう。自己啓発オタクになってしまうと、お金ばかり浪費して本当に得たい成果を得ることは難しくなるからです。オススメは、たとえば以下の本です。
『史上最強の人生戦略マニュアル』
フィリップ・マグロー (著), 勝間和代 (翻訳)
この本は米国有数の訴訟コンサルタント会社の設立者であり、行動科学の分野でも博士号をとっているフィリップ・マグローの著作です。ひとことで言うと、成功するためにする「アタリマエ」のことがびっしりと書かれています。
「人生の責任は自分にある」とか、「人生は行動に報いる」など、わたしたちがどこかでは気づいていることを言語化してくれていて、たくさんのワークを通して実践できるような内容になっています。
分厚い本ですので、読み込むのは多少時間がかかるかもしれませんが、全部で17個ある”課題”に取りくむだけでも、あなたの正解に対する認識や行動が変わってくるでしょう。
次に、すでに資産形成を実践しある程度以上の成果を上げている場合も、『金持ち父さん』で学ぶ必要はないでしょう。あなたが次のステージに歩みを進めるために、『金持ち父さん』よりも役に立つ情報や、優先して学ばないといけない情報があるからです。
『金持ち父さん』シリーズは物語形式で書かれているので、気分転換のために読むのはよいですが、投資や資産形成の専門書としては、優先順位は低いというのが実のところです。
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ビジネス心理学とは?2.金持ち父さんシリーズ|本の要約と評価
この章では、『金持ち父さん』シリーズの代表作をピックアップして、私なりの評価と本の内容の要約をご紹介します。
どの本も『金持ち父さん』シリーズの著者であるロバート・キヨサキの目線から、金持ち父さんや金持ち父さんの息子のマイクたちとのやりとりを通して、金持ちになるための考え方、学ぶべきことなどが紹介されています。どの本も一般的な自己啓発本に比べてボリュームがあります。
まずはこの章を参考に、実際に本を手に取るかどうか判断してください。
2-1.『金持ち父さん 貧乏父さん』
『金持ち父さん貧乏父さん』
ロバート キヨサキ (著), シャロン・レクター(公認会計士) (著), 白根 美保子 (翻訳)
『金持ち父さん』シリーズを世に知らしめた処女作です。「金持ちはお金のために働かない」、「お金のためでなく学ぶために働く」、「金持ちになりたければ、お金について勉強しなければならない」などの名言がこれでもか!というくらい盛りこまれています。
全体的にお金持ちになるための考え方について、「金持ち父さん」、金持ち父さんの息子の「マイク」、そして、『金持ち父さん』シリーズの著者のやりとりを通して紹介されています。
お金持ちになるための考え方についての本なので、『金持ち父さん』シリーズの中でも、もっとも自己啓発色の強い1冊といえるでしょう。『金持ち父さん』シリーズが自分に役に立つ、と感じたあなたは、この本から手にとってみてください。
この本についての評価や内容をもっと詳しく知りたい場合は下記記事をお読み下さい。
2-2.『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』
『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』
ロバート キヨサキ (著), 白根 美保子 (翻訳)
『金持ち父さん』シリーズで、もっとも有名な理論である、キャッシュフロー・クワドラントについて書かれています。自己啓発セミナーやネットワークビジネスの勧誘のネタとしても、使われることが多い理論なので、正しい判断をするためにも知っておくとよいでしょう。
理論の概要は以下のようなものです。
キャッシュフロー・クワドラント
- E・・従業員(Employee)
- S・・自営業者(Self-Employed)
- B・・ビジネスオーナー(Business Owner)
- I・・投資家(Investor)
わたしたちのキャッシュフローの状態を、4つにわけて考えます。4分割されたひとつひとつを、クワドラントと呼びます。では、それぞれのクワドラントについて簡単に解説しましょう。自分がどこのクワドラントに属するのか、見極めて今後の人生設計を紙に書き出して考える、キッカケにしてみるとよいでしょう。
- E(従業員)
E(従業員)には、会社員やパート、アルバイトはもちろん、会社の雇われ社長や雇われ役員も含まれます。キーワードは「安定」です。大切な価値観は、すべてのことが確実に保証されることです。大きなお金を稼ぐことよりも、安定を求めるのでリスクをとることはしません。
- S(自営業者)
S(自営業者)には、個人事業主だけではなく、スモールビジネスの経営者などが含まれます。キーワードは「自由」。自分の好きなようにやりたい、自分でなんでもやりたい、というニーズが強いのが特徴です。Sタイプの人の多くは、他人を雇ったり、教育したりすることに関心がありません。というわけで、あなたがSタイプの場合は、自分が本当にやりたいことをやっていないと、次第に苦しくなってきます。
- B(ビジネスオーナー)
B(ビジネスオーナー)はS(自営業者)とはまったく逆の価値観を持っています。仕事ができる人をまわりに集めて、自分のかわりにビジネスの実務をやってもらいます。あなたはお金を投資するだけでいいのです。
- I(投資家)
あなたがこのクワドラントに入っているのであれば、あなたはお金でお金を生み出す仕組みを作り上げた人でしょう。『金持ち父さん』シリーズの前作で「金持ちはお金のために働かない、お金を働かせる」という考えを実践する人たちです。
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ビジネス心理学とは?2-3.『金持ち父さんの投資ガイド 入門編』
『金持ち父さんの投資ガイド 入門編―投資力をつける16のレッスン』
ロバート キヨサキ (著), シャロン レクター (著)
投資で成功を目指す前に大切な考え方が、16のレッスンという形で紹介されています。
「平均的であることをやめる」、「ビジネスに強くなる」、「金持ちの思考パターンを身につける」、「九十対十のお金の法則」など、『金持ち父さん』シリーズならではの価値観をもとに、『金持ち父さん』シリーズの著者が『金持ち父さん』から学んだ知識を身に付けることができます。
この本の最後で、「最大の資産は頭脳」という話が書かれています。わたしたちは、どうしても今手にしているものを失うのは恐ろしく感じるものです。とはいえ、たとえ物理的にすべて失ったとしても、お金を何度でも生み出せる知識や考え方などの頭脳を手に入れることができることこそ、究極の安定であると考えることもできますね。
2-4.『金持ち父さんの投資ガイド 上級編』
『金持ち父さんの投資ガイド 上級編―起業家精神から富が生まれる』
ロバート キヨサキ (著), シャロン レクター (著)
前章で紹介した『金持ち父さんの投資ガイド入門編』の続編。より高度な投資に関する理論を、『金持ち父さん』シリーズ著者が『金持ち父さん』から学んだ、という設定で書きづづられています。
代表的な理論は、「5つの投資家の分類」と、「B-Iトライアングル」の2つです。2つの理論についてくわしい解説をお読みになりたい方は、『ロバート・キヨサキの嘘…前例のない徹底解説5つ』をご参照ください。私が徹底的に解説しています。
この本の最後に、お金持ちが破産する原因のひとつに、「お金を失うことに対する恐怖が増す」ということがあげられています。大きな富を持ったことがないと今ひとつピンと来ないかもしれません。しかしながら、年収3000万円以上の方にお話を聞くと、やはりお金がなかった頃に比べて、お金を失う心配が増えたという方が複数いらっしゃいました。
お金を持つ前からしっかり、メンタルを鍛えておくことも大切ですね。
2-5.『金持ち父さんのアンフェア・アドバンテージ』
『金持ち父さんのアンフェア・アドバンテージ: 知っている人だけが得をするお金の真実 』
ロバート キヨサキ (著), Robert T. Kiyosaki (原著), 白根 美保子 (翻訳)
アンフェア・アドバンテージとは「知っている人だけが得をする大事なこと」という意味です。この本の中では、『金持ち父さん』シリーズの著者が考える、5つのアンフェア・アドバンテージを紹介して、読者に学ぶことをすすめています。
次の5つが、『金持ち父さん』シリーズの著者が考えるアンフェア・アドバンテージです。
- 知識のアンフェア・アドバンテージ
- 税金のアンフェア・アドバンテージ
- 借金のアンフェア・アドバンテージ
- リスクのアンフェア・アドバンテージ
- 補償のアンフェア・アドバンテージ
それぞれ簡単に解説しますね。
まずは、「知識のアンフェア・アドバンテージ」。特にここでは、ファイナンシャル教育をしっかり受けているかどうかが大切、とされています。ファイナンシャル教育の中でもカギとなるのが、キャッシュフローとキャピタルゲインについての正しい理解です。
次は、「税金のアンフェア・アドバンテージ」。税金に関する知識を持っていると、税金を少なくしたり、条件によってはゼロにすることも可能です。もちろん、『金持ち父さん』シリーズはアメリカの法律にもとづいて話が進められているので、日本でも同じルールが必ずしも当てはまるわけではありません。
そして、「借金のアンフェア・アドバンテージ」。借金には、悪い借金と良い借金があります。そして、ルールにくわしくなり、良い借金を活用して富を築くのが、お金持ちになる人たちなのです。
4つめは、「リスクのアンフェア・アドバンテージ」。リスクを恐れているといつまでたっても、資産を築くことはむずかしいのです。『金持ち父さん』シリーズの著者は、リスクを取ることを恐れる人たちがよく使う、次の7つの言葉をあげています。
「雇用の保証」、「お金を貯める」、「安全な投資」、「公平な取り分」、「投資信託」、「分散投資されたポートフォリオ」、「借金ゼロ」。これらの言葉をよいものだと感じている方は、一度本当によい考え方なのか、見なおしてみるとよいでしょう。
5つめは、「補償のアンフェア・アドバンテージ」。金持ち父さんの考え方には、法律や情報を有効活用しようという基本的な考え方があります。しかしながら、意外とくわしく知ろうとする人が少ない分野が補償の分野なのです。
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ビジネス心理学とは?3.『金持ち父さん』のキャッシュフローゲームとは?
株式投資と不動産投資による資産形成を、ボードゲーム形式で学べる教材です。人生ゲームと同じようなルールですすめられ、最終的に不労所得で生活できるようになると、ゲームクリアとなります。
このゲームの目的は、お金の運用や経済について知識がない人でも楽しく学ぶこと。株式投資や不動産投資ときくと、「めんどくさ〜い」とか「コムズカシそう……」と感じる人でも、お金について気軽に学習することができます。
一方、ネットワークビジネスの販売員がキャッシュフローボードゲームで遊ぶ会を開催し、なにも知らない友人や知人を集めて、不労所得の魅力を伝えるために利用することもよくある話です。
参加者に対して、「働いても働いてもラクにならない、いつまでたっても資産を貯めることができないラットレース(*注)から、一緒に抜けだそう!ワタシが協力するから!!」と呼びかけて、自分のネットワークビジネスに勧誘する、という流れです。
また、『金持ち父さん』シリーズは、そもそもキャッシュフローボードゲームを販売するために書かれた本でもあります。
まず、書籍の中で読者に「資産形成について学ばなければいけない!!」という気にさせます。とはいえ、まったく知識のない人が資産形成について勉強と言っても、「なんだか、かったるそう……。」と感じてしまうもの。
そこで、「ラクに!」、「簡単に!」、「誰でも!」、「短時間で!」資産形成について学べるキャッシュフローボードゲームがあると、欲しくなってしまうというわけです(笑)。
キャッシュフローゲームについては、「キャッシュフローゲームとは?|攻略法や怪しい噂を全公開」で詳しく書いていますので、こちらの記事をお読み下さい。
キャッシュフローゲームの概要のほか、このゲームをオススメできる人、出来ない人などの目安も書いていますので興味のある人はぜひ参考にしていただければと思います。
なお、不労所得を手に入れる方法はネットワークビジネスだけではありません。こちらの記事では、不労所得の方法を11種類にまとめて、その作り方を解説していますので、不労所得を手に入れたい方は、ぜひお読みください。
(*注)用語解説:ラットレース
ラットレース(英語:rat race)とは、働いても、働いても、一向に資産が貯まらない状態のことである。
働いても、働いても、一向に資産が貯まらない様子が、回し車の中で、クルクル回っているネズミに似ていることから定義されていると、ロバート・キヨサキが自著『金持ち父さん貧乏父さん』の中で語っている。
引用元:Wikipedia
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ビジネス心理学とは?4.『金持ち父さん』シリーズが批判される理由
日本でも累計300万部、全世界でも累計3000万部以上売れている『金持ち父さん』シリーズですが、批判も絶えません。売れる商品に批判が集まってしまうことは、ある程度しかたのないことではあるのですが……。
この章では、どうして『金持ち父さん』シリーズが批判されるのか?批判される代表的な理由をとりあげて検証していきましょう。
4-1.実在しない「金持ち父さん」と「マイク」
臨場感たっぷりに物語が語られていく『金持ち父さん』シリーズ。主要な登場人物である金持ち父さんとその息子であるマイクは実は架空の人物なのです。
『金持ち父さん』シリーズの著者であるロバート・キヨサキは、現在のような知名度を得るまでに、多くの成功者から学んできたと言われています。たくさんのセミナーや講演会に参加し、教材や書籍を参考にし、目標とする人に会いにいって話を聞くなど、地道に知識を積み上げてきたのです。
たくさんの経験や学びの集大成が金持ち父さんというひとりの人物にまとめあげられ、物語としてつづられているのが『金持ち父さん』シリーズというわけです。ちなみに、金持ち父さんのモデルとしてロバート・キヨサキが比較的大きな影響を受けた人物が、海外の著名なビジネスマンであり、セミナー講師であるキース・J・カニングハムだと言いはる人もいます。
4-2.ネットワークビジネスの勧誘の口実に使われる
ネットワークビジネスの販売員は『金持ち父さん』シリーズファンが多いです。それは、『金持ち父さん』シリーズには「ラットレースから抜け出る」という核となるコンセプトがあるからです。
わたし自身、ネットワークビジネスの販売員が『金持ち父さん』シリーズの知名度を、ネットワークビジネスを勧誘する際のセールストークに活かしている場面を、何度も目にしたことがあります。
手順は次のとおりです。
友人や知人を、「すごい成功者に会える、またとない機会があるから今度講演会にいこう!」と誘います。そして講演会では、ネットワークビジネスですでに成功している販売員が「誰でも自由と富を手に入れるチャンスが今、目の前にあるんだ!それも、今年限りがチャンス!!!!!」と、これでもかというほど、ネットワークビジネスの魅力を伝えます。
その後で、前述のキャッシュフロー・クワドラントの理論をもちだして、「あなたもB(ビジネスオーナー)やI(投資家)にまわって、ラットレースから抜け出したくない?そのチャンスを今、手にしようとしているんだよ!」と『金持ち父さん』シリーズの理論を引き出して説得にかかるのです。
そもそも、『金持ち父さん』シリーズの著者が本の中で、ネットワークビジネスはセールス学ぶ良いチャンスであることを明言していることも事実です。
4-3.『金持ち父さん』著者の会社倒産の真相
『金持ち父さん』著者の会社は倒産した、いや『金持ち父さん』著者が破産したなど、黒いウワサもインターネット上で目につきます。真相はどうなのでしょうか……?
本当のところは、『金持ち父さん』著者であるロバート・キヨサキの所有している会社の1つ、リッチグローバル社が倒産をしただけ、ということです。ロバート・キヨサキは複数の会社を作ったり、たくさんの会社に投資をしていますので、そのうちの1社がつぶれたところで、本人の資産にはそれほど大きな影響はないのです。
2015年1月の日本国内の企業倒産数が721件ということですから、よりたくさんの会社を持っているほど、一定数は倒産に至ることになります。本人から見れば、たくさん持っている会社の1つがつぶれても、彼の資産全体からみればそれほど大きなダメージではないでしょう。
4-4.『金持ち父さん』の真実|実は成功者「もどき」だった
さて、ここまで『金持ち父さん』についてさまざまな視点からご紹介をしてきました。ここで最後に、衝撃的な事実をお伝えします。
なんと、『金持ち父さん』シリーズ著者のロバート・キヨサキは『金持ち父さん』で有名になる前はビジネスがうまくいっておらず、成功者とはとても呼べない状態だったのです! しかしながら、『金持ち父さん』シリーズの大ヒットとキャッシュフローゲームの売上で、なんとか息を吹き返したというのが真相です。
この事実を知って、「やっぱり金持ち父さんはウソつきだ!」とか「ロバート・キヨサキは詐欺師だ!」と思うかもしれません。あるいは、「なんだかんだいって結果をだしているのだから、彼から学ぶところはあるな」と思うかもしれません。それは、あなた次第。モノゴトにもともと意味はありませんから、ぜひご自身で判断してください。
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ビジネス心理学とは?5.『金持ち父さん』を見極めるのはあなた自身
富と名声、そしてブラックな評判までも手にした『金持ち父さん』の著者。世の中にはたくさんの「成功者」と呼ばれる『金持ち父さん』シリーズ著者のような人がいます。
またそれ以上に、これを読んでいるあなたのように、今以上の成功を願っている人がいます。みな、より良い生活をしようと、より良い人間になろうと日々邁進していますよね。
『金持ち父さん』シリーズがあなたに役に立つのかどうかは、最終的にあなた自身が判断してください。そして「まだ学ぶタイミングではない」と少しでも感じるなら、容赦なく『金持ち父さん』からの学びは切り捨ててください。
また、あなたに『金持ち父さん』シリーズが役に立つと感じるなら、まずは書籍を購入してじっくりと読みふけってください。さらに、その中でひとつでもいいので、本から得た気付きの中からなんらかの行動をとってください。
その時はじめて、『金持ち父さん』シリーズの本は、あなたの身になって役立つものになってくれるはずです。
以下の記事は、権利収入と呼ばれる、働かなくても入ってくる収入の種類から作り方まで解説しています。こちらの3章では権利収入についてよくある質問や誤解についても書かれています。所ジョージさんは携帯電話の権利収入がある?といった噂などにも触れていますので興味があればぜひお読み下さい。