【心理学】コンプレックスとは?|意味や原因、克服法を解説

【心理学】コンプレックスとは?|意味や原因、克服法を解説

あなたはコンプレックスを抱えていませんか? 私は心理カウンセラーとして「コンプレックスを解決したいのですが…」と相談を受けることがよくあります。コンプレックスがあると、そればかりが頭に浮かんで本当に嫌な気持ちになりますよね。

コンプレックスはだれしも抱えているもの。なにもかも完璧な人間はいませんし、どんな人でも自分の好きな部分と嫌いな部分を両方持ち合わせています。しかし、隠そうとすればするほど目立ってしまうのがコンプレックス。この厄介な存在と、どのように付き合っていけばよいのでしょう。

この記事では、現役の心理カウンセラーがコンプレックスについて徹底的に解説。あなたのコンプレックスの原因や、克服方法を丁寧にご紹介いたします。これらのアドバイスを実践することで、あなたはコンプレックスを解消できるようになるでしょう。

目次 〜コンプレックスの意味や原因、克服法を徹底解説〜

1.コンプレックスの本当の意味を知ろう

2.コンプレックスの種類

3.コンプレックスの原因5つ

4.コンプレックスの克服法9つ

5.コンプレックスの克服よりも重要なこと

1.コンプレックスの本当の意味を知ろう

1.コンプレックスの本当の意味を知ろう

あなたは、コンプレックスという言葉の意味を知っていますか? 多くの人がコンプレックスという言葉を「自分の嫌いな部分」をあらわすときに使っています。日常会話の中でなら、これでも意味が通じるのですが、心理学の世界ではもう少し細かく分類されています。

1-1.心理学でいうコンプレックスとは何か?

そもそもコンプレックスという言葉は、心理学者ユングがクライアントの心を分析するときの専門用語として用いたのがはじまりとされています。ユングが提唱したコンプレックス理論は、かんたんにいうと「ある記憶に強い感情が結び付いていると、人は苦しむことがある」というものでした。

たしかに英語辞書でコンプレックス(complex)と引いてみると、「複合の」とか「合成の」という意味が出てきます。ユングの理論であるコンプレックス(記憶と感情が結び付く)という意味では、まさに辞書通りの意味ですよね。

しかし、これは日本でいうコンプレックスの意味とは少し違います。日本で使われているコンプレックスは「自分の嫌いな部分」をあらわすのに使われていますよね。これはどうしてかというと、アルフレッド・アドラーの存在が背景にあります。以下で詳しく説明しましょう。

1-2.辞書のコンプレックスの意味に注意

どうして日本では「自分の嫌いな部分」をコンプレックスというようになったのでしょうか。それはユングのコンプレックスの理論よりも、アルフレッド・アドラーの理論の方が日本では広く受け入れられたからです。アドラーは、人の持つ劣等感のことを「劣等コンプレックス」という言葉で表現してきました。

これを日本では「劣等」の部分を削って「コンプレックス」と省略されて使われてきました。こうして考えてみると、日本で使われているコンプレックスは和製英語であり、アドラーの提唱した劣等コンプレックスは、最初にユングが提唱したコンプレックスとは意味が違うということがわかります。

こうしていまの日本では「劣等感=コンプレックス」として使われようになりました。いま日本で話されているコンプレックスはユングの理論ではなく、アドラーの理論に沿っているということは覚えてもいいかもしれません。

2.コンプレックスの種類

2.コンプレックスの種類

さて、この記事では、コンプレックスという言葉を「劣等感(自分の嫌いな部分)」という意味で扱っていきましょう。冒頭でもお伝えした通り、非常に多くの人がコンプレックスに悩んでいます。いったいどのようなコンプレックスがあるのでしょう。代表的なものをご紹介します。

※ちなみに、下記にご紹介するものすべてが、アドラー心理学でいうところの「劣等コンプレックス」ではありません。いまの日本では、コンプレックスという言葉の中に、ユングとアドラーの2つの理論が混在しているという認識を持つと良いでしょう。

2-1.マザーコンプレックス(マザコン)

マザーコンプレックス(マザコン)とは、子どもが母親に対して強い執着心を持っている状態のことです。たとえば、成人になっても母親に固執して、精神的に自立できずに、自分の恋人も母親に似ている人を選ぶようになります。ことあるごとに母親に電話したり、子どものように甘えたりする様子を見せますが、本人にその自覚はありません。

その様子から、他人から見るとあまりいいイメージを持たれにくいコンプレックスですが、悩みを抱える人は深刻に解決したいと思っています。このコンプレックスを持つにいたった原因は、育てられた環境で母親に認めてもらえなかったり、適切な愛情を注いでもらえなかったりしたことにあるといわれています。

子どもの頃に父親や母親との関係がうまくいかなかった場合、心に傷を負うことがあります。ちなみに、その傷が癒えないまま大人になった状態のことをアダルトチルドレンといいます。

2-2.顔や体型など、容姿コンプレックス

容姿のコンプレックスに悩む人も大勢います。男性であれば、下記のようなコンプレックスです。

男性のコンプレックスの例

1. 身長が低い
2. 髪の毛が薄い
3. 体毛が濃い
4. 痩せ型(なかなか太れない)

女性であれば、下記のようなものです。

女性のコンプレックスの例

1. 髪質が気に入らない
2. 一重まぶたである、目が小さい、目の形が気に入らない
3. 鼻の形が気に入らない
4. 体型が気に入らない

その他にも、歯並びが気に入らない人や、身体のにおいなど、自分の身体について悩みを抱えています。もっとも深刻なケースとしては、周りはそう思わないのに本人が気にしすぎるあまり、精神的な病気になってしまうこともあります。

これは身体醜形障害(しんたいしゅうけいしょうがい)と呼ばれ、脳の機能が低下してやる気が起きなくなってしまう深刻な病気です。容姿コンプレックスがひどくなると、精神的な病気にもつながることを覚えておきましょう。

2-3.学歴コンプレックス

学歴コンプレックスとは、自分と他人の学歴を比べて、劣等感を感じる状態のことです。たとえば、学歴コンプレックスになると、自分の学歴の価値を偏差値や大学のブランドイメージで評価します。そして、他人よりもランクが下だと「自分は頭が悪い」とか「自分はこれから何をやっても成功しない」と思いこむようになります。

その他にも、学歴コンプレックスを持つ人が一流大学に通っている人を見ると、その人の性格や人間性を評価するのではなく、大学名によってイメージを決めたり、レッテルをはったりする傾向があります。「この人は東大卒だから、自分よりもスゴい」とか「この人は自分より学歴が下だから安心だ」と思うようになります。

また、相手はなにも気にしていないのに「相手に見下されないようにしよう」と無意識のうちに心に壁を作ってしまう人もいます。学歴コンプレックスを持つと、学歴が人間としてのランクであるという風に考えてしまうのです。

2-4.白人コンプレックス

白人コンプレックスとは、有色人種の人が、白人に対して異常なあこがれを抱くことです。「なぜ白人にあこがれを抱くの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。それは「白人=容姿が美しい」というイメージがあるからです。映画やテレビCMをみて、白人のかっこいい姿と自分を比べてネガティブになってしまうのです。

画面に映る白人はいつも、身長が高く、顔はイケメン・美女で、スタイルがよく、手足が長い…ですよね(笑)。わざわざCMで起用されるのだから容姿が良いのは当たり前なのですが、そんな白人の姿を見ると「私も白人になりたい!!」とか「結婚するなら白人がいい! ハーフの子どもがほしい!」という人がいます。

白人コンプレックスと似ているものとしては、英語に対するコンプレックスもあります。外国語ができないことに劣等感を覚えて、使うあてがなくても一生懸命外国語を学ぼうとするのです。理想と現実のギャップが大きい人が、このコンプレックスを抱くようになります。

2-5.青春コンプレックス

青春コンプレックスとは、青春時代(10~20代前半のころ)に、青春っぽいイベントができなかったことを悔やむ心理状態です。

ほかのコンプレックスに比べるとそこまで深刻なケースではないのですが、たとえば、夏祭りにカップルで遊んでいる高校生を見たり、高校生カップルの自転車の二人乗りを目にしたりすると、なんともいえない喪失感を感じて涙がこぼれるというような症状があります。

これはテレビドラマや映画でもそうです。コンプレックスを感じている人は、青春をテーマにした作品を見られなくなったり、意図的に避けるようになったりします。当時自分がやりたかったことや、できなかったことを他人が楽しんでいる姿を見ると「うらやましい」という気持ちが出てきて、それが抑えられなくなってしまうのです。

3.コンプレックスの原因5つ

3.コンプレックスの原因5つ

この章では、コンプレックスの原因を解説していきましょう。その場しのぎの対処療法ではなく、根本的にコンプレックスを解決したいと考えているならば、原因を冷静に分析する必要があります。

というのも、じつはコンプレックスはたった1つの原因でできているものではありません。主に5つの要因が重なり合って生まれています。まずはあなたの中にある、もっとも大きな要因を探し出しましょう。そして、ひとつずつ解決していくようにしましょう。こちらを参考にしてください。

3-1.コンプレックスの原因|過去のトラウマ

コンプレックスのもっともよくある原因としてあげられるもの。それは過去のトラウマです。あなたはトラウマに囚われていませんか? ※トラウマとは、精神的なショックや、心の傷のことです。

トラウマは、非常にデリケートな問題です。なぜなら、一度ショックな出来事を体験してしまうと、体験する前には戻れないからです。

たとえば、最愛の人の死別などはその典型的な例です。事故で愛する人の命が奪われたとき、どのような方法を使っても、その人が生き返ることはありません。たしかに時間とともに記憶は薄れていきます。しかし、適切に処理しなければ、傷ついた感情だけが残ってしまうのです。

特にトラウマになりやすいのは、予測ができない出来事です。災害や事故、自分ではコントロールできない理不尽な出来事は、トラウマになりやすいといえます。トラウマに囚われていると、劣等感や自分への無価値感(自分には価値がないという感覚)を覚えるようになります。あなたは過去のトラウマに苦しんでいませんか? 

3-2.コンプレックスの原因|自分の長所に気づいていない

2つめの原因ですが、コンプレックスに悩む人ほど、自分の長所に気づいていません。本当はたくさんあるはずの自分の良いところが、一時的に探しづらい精神状態になっているのです。

こうした人は、代わりに自分の短所や欠点によく注目してしまいます。そして「自分はココがダメだ」とか「もっとこうだったらいいのに」と思って、自分にダメ出しをするようになります。

自分の短所や欠点は非常に目立つので自分で意識しなくてもすぐに見つけられます。しかし、長所は自分で意識しなければ見つけることが難しいものです。意識して探さなければなりません。

たとえば学生の就職活動では自己分析をします。自分の性格の良いところを分析して、文章にまとめるというものです。具体的には、下記のようなものを挙げたりします。

自分の長所の分析例

  • 自分には行動力がある
  • 何時間でも課題に取り組む集中力がある
  • 期日までに約束を終わらせる計画性がある
  • 集団をまとめたリーダーシップがある
  • 誰とでも仲良くなれるコミュニケーション能力がある

自分の中で、他人を笑顔にしたエピソードを思い浮かべてみると長所が出てきやすくなります。自分のコンプレックスではなく、まずは長所に注目するようにしましょう。

3-3.コンプレックスの原因|自分の長所を磨いていない

コンプレックスが生まれる3つめの原因は、自分の長所を磨いていないということです。先ほどお伝えした通り、コンプレックスを抱える人ほど自分の長所に気づいていない傾向にあるのですが、たとえ気づいていたとしても、それをさらに磨き上げなければいけません。なぜなら、長所は放っておくと目立たなくなってしまうからです。

コンプレックスとは道端に生えている雑草のようなもので、放っておくとどんどん伸びていき、道路をふさいでしまうことがあります。だから定期的に手入れをして、目立たないようにする工夫が必要です。

一方で長所とは庭で育てているチューリップのようなもので、きちんと手入れをしていれば毎年美しい花が咲くのですが、放っておくとすぐに雑草にやられてしまいます。そのため、自分の長所は磨き続ける必要があるのです。

たとえばもしあなたに「行動力がある」という長所があるならば、その長所を使ってさらにエピソードを増やしましょう。外国に出かけたり、ボランティアをしたり、さまざまな行為を通じて、さらに良いところになるように育てていくと良いでしょう。そうすることで、より大きな花が咲き、コンプレックスが目立たなくなります。

3-4.コンプレックスの原因|ネガティブな環境で生活

4つ目の原因は環境です。コンプレックスを抱えている人は、ネガティブな環境で生活していることがよくあります。たとえば、自分の嫌いな人と無理やり付き合っているとか、自分の嫌いな場所に住んでいるといったことです。

自分の嫌いな人と付き合うと、精神的に大きなストレスを抱えるようになります。相手とのやり取りを通じて、「なんでこんな言い方しかできないんだろう」とか「こいつホントむかつく!」というようなマイナス思考に陥りやすくなるのです。

また、自分の嫌いな場所に住んでいると、生活自体に張り合いがなくなります。自分を否定したり、自分を責めたりする考え方が強化されて、生活自体が消極的になってしまうのです。

もしあなたがコンプレックスを抱えているのならば「誰と付き合うか」よりも「誰との付き合いを辞めるか」という視点を持つと良いでしょう。そして、なるべく自分の好きな場所に移動し、リラックスして過ごせるようにしましょう。あなたの過ごしている環境は、コンプレックスを大きくしていませんか?

3-5.コンプレックスの原因|他人の目線を気にしすぎる

コンプレックスを抱えている人の最大の特徴は、人の目を気にしすぎていることです。そしてこれが最大の原因でもあります。コンプレックスを抱える人は、他人の目線や評価を必要以上に気にしてしまうのです。

たとえば「あの人は自分を見て笑ったんじゃないか」とか「あの人たちは自分のことを話している」とか、そういうことが気になっていませんか?

コンプレックスに深刻に悩み続けると、他人の目線や笑い声に敏感になります。すべて自分に向けられているものとして感じるようになるのです。重い症状になると、まるで金縛りにあったかのように、身体が硬直して動けなくなる人もいます。他人の視線が怖くてたまらないのです。

他人に比べると、自分はみすぼらしいとか、見栄えが悪いという思い込みにとらわれてしまい、本来の自分の性格を出せなくなってしまう。その結果、どんどんコンプレックスが悪化していって、人前に出るのが嫌になってしまうのです。あなたは他人の目を気にしすぎていませんか? 心当たりのある方は要注意です。

4.コンプレックスの克服法9つ

4.コンプレックスの克服法9つ

最初は「少し気になるな…」というレベルであっても、放っておくと頭から離れなくなるほど気になってしまうのがコンプレックス。この章では、コンプレックスを克服する方法を9つ紹介します。

4-1.コンプレックスについて他人の意見を聞く

最初にご紹介するのは、もっとも簡単で、効果的な方法です。それは「他人の意見を聞いてみる」ということです。「えー! そんなことできないよ!」と思うかもしれません。

たしかに、会社の同僚や学校の友達には聞きづらいものですよね。それでは、相手を変えてみましょう。もっとも頼れる家族に相談するのはどうでしょうか。父親や母親、兄弟に対しては、比較的に意見を聞きやすいかもしれません。

なぜ、このような行動をとっていただきたいかというと、他人はあなたのコンプレックスをほとんど気にしていないということをわかっていただくためです。

実際に相談してみるとわかりますが、ほとんど場合「ふーん、そうなんだ」程度の話で終わってしまいます。これは相手に悪気があるわけではなく、単純に興味がないことが原因です。

そもそもコンプレックスとは、本人だけが大問題にしていて、他人からすればちっぽけなことが多いのです。それを実体験で理解できれば、非常にスムーズにコンプレックスを克服できるようになります。少し勇気がいる行動ですが、ぜひ試してみると良いでしょう。

4-2.コンプレックスを克服した人と付き合う

コンプレックスを克服したいときは、人間関係を変えることが大切です。具体的には、コンプレックスを克服した人と付き合うことをオススメします。なぜこれが重要なのかというと、2つの理由があります。

コンプレックスを克服した人と付き合う利点

(1)コンプレックスを克服した人は、あなたに有益なアドバイスをくれる
(2)あなたの気持ちをわかってくれる(心から深くつながれる)

コンプレックスを克服した人は、あなたにとってとても役に立つアドバイスをくれます。「こういう時はこうするといいよ」とか「こういう時は、これだけは絶対やっちゃダメ」といったことです。これらのアドバイスは、かれらが自分で試行錯誤をして手に入れた貴重な情報です。敬意を持ってありがたく頂戴しましょう。

そして、コンプレックスを克服した人たちは、あなたのことをやさしく理解してくれます。なぜならば、自分も過去に同じ悩みを持っていたからです。人は、自分と似ている人を無意識のうちに好きになる心理があります。あなたが積極的に心を開くことで、かれらと深い信頼関係をつくれるようになりますので、ぜひコミュニケーションをとってみましょう。

4-3.コンプレックスを個性として受け入れる

コンプレックスを克服する上で大切な心構えは「コンプレックスを受け入れる」ということです。じつは、コンプレックスは、なかなか変えることができません。しかも、コンプレックスは隠れた長所であることが多いため、無理やり変えようとすればするほど悪化したり、別のところが悪く目立つようになる厄介な性質を持っています。

そこで、考えを変えてみましょう。自分の素晴らしい個性として受け入れるのです。そして「これが自分だ」と素直に受け入れてみましょう。コンプレックスは、オリジナリティ(あなただけの特徴)であり、最高の財産なのです。どうしても気になるのであれば、コンプレックスとは別のところで素晴らしい長所や才能を伸ばしましょう。

あなたのオリジナリティ(個性)と長所がミックスされることで、あなたはより個性的な存在になれます。たとえば、お笑い芸人のトレンディエンジェルというコンビをご存知でしょうか。二人とも頭髪が薄く、そのコンプレックスをお笑いのネタにして人気が爆発しました。かれらは「ハゲで悩んでいる人を元気にするのが私たちの役割だ」といいます。

実際に視聴者からは、「彼らの姿を見ていると勇気がわく」「自分のコンプレックスを武器にできるなんですごい」などの声が上がっています。容姿コンプレックスをもつ男性にとって非常に心強い存在となるでしょう。

4-4.自分の欠点コンプレックスを他人に役立てる

コンプレックスを克服する方法として、自分の欠点を他人のために役立てるということが挙げられます。もしかしたらあなたは「欠点なんだから人の役に立つわけがない!」と思うかもしれません。

しかし、実は欠点や短所は人の役に立つのです。なぜならば、欠点や短所は、少しだけ発想を変えるとすぐに長所になるからです。しかも、周りからドン引きされるほどひどい欠点や短所であるほど、強く尊敬される長所に早変わりします。たとえば、このような感じです。

発想を転換してコンプレックスを長所に変える

【短所】ガミガミと自己主張が強くて、正論を押し付けてうるさい
【長所の例】自分の意見や考えがはっきりとしていて、リーダーシップを発揮できる。

【短所】優柔不断で、決断に時間がかかる
【長所の例】物事をメリットとデメリットに分けて慎重に考えることができる。

このように、短所や欠点であっても、別の視点からみれば、長所になることが多いです。この考え方は、コンプレックスを克服するうえでとても大切です。

もしもあなたが、いまとても深刻に悩んでいるのであれば、その経験を活かせるタイミングが毎日の中で必ずあります。そのときに、コンプレックスを自分の個性や長所として活かしていくことが、克服するための近道になると覚えておきましょう。

4-5.コンプレックスを強みに変える

ここまでお読みいただいて、ある程度のココロの準備ができたら、もっとも長期的な効果がある強力な克服方法を試してみましょう。いよいよコンプレックスを自分の強みに変えていくのです。コンプレックスを強みに変えると素晴らしいことが起きます。簡単にマネされないあなただけの「強み」ができあがるのです。

たとえば、先ほどご紹介したトレンディエンジェルというお笑い芸人は、自分の薄毛をネタにしました。これによってお笑い好きな人はもとより、薄毛に悩む人たちに猛烈に応援されるようになったのです。かれらがなぜこのようなスタイルになったのかというと、先輩芸人から「ハゲてんだからそれをネタにしろ!」といわれたことがきっかけだそうです。

最初はコンプレックスなので嫌がったそうですが、勇気を出して実践したら大爆笑。一躍人気者になりました。コンプレックスを強みに変えた例として、これは非常にわかりやすいですよね。

ほかにも、女子バレーボールの元日本代表選手である竹下佳江選手は、159cmという身長がコンプレックスだったそうです。180cm以上ある選手が数多く参加している世界大会で、自分だけは159cmという小柄な体格。体格差は歴然です。

しかし、他の選手にはできない機敏さがあると信じ、必死に練習に取り組みました。その結果、全日本のキャプテンとなり、ロンドンオリンピックのメダル獲得にも大きな貢献を果たしたのです。

コンプレックスを強みに変えた瞬間、簡単にはマネされないあなただけの強みが完成します。ポイントは、長所を磨き続けることです。ぜひ意識してみてください。

4-6.コンプレックスのカウンセリングやセラピーを受ける

他人の協力を得てコンプレックスを解消する方法があります。それは、カウンセリングやセラピーを受けることです。自分の内面と向き合う時間を持つことで、コンプレックスを克服することができます。

カウンセリングやセラピーにもいろいろな種類があるので、興味がある方はこちらの記事を参考にしてください。また、正しい方法でカウンセラーを選ばないと、ほとんどの人がなぜ人生が変わらないのかも書いてあります。

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4-7.コンプレックスと付き合うために心理学を学ぶ

コンプレックスを克服するために心理学を学ぶということも方法の一つです。その中でも、とくにアドラー心理学がおすすめです。理由は、日本で広く使われているコンプレックスという言葉は、アドラー心理学によって広まったからです。

つまり、アドラー心理学の考え方を知れば、コンプレックスに対応するための具体的なノウハウがわかるようになります。そしてなによりアルフレッド・アドラー自身も、いろいろなコンプレックスを抱えていた人でした。

たとえば、下記のようなものです。

アドラー自身が抱えていたコンプレックス

  • アドラーは大の運動オンチで、歩いているところを馬車に2回ひかれた
  • アドラーは病気がちで、身体が弱かった
  • アドラーは身長が低かった。(成人してからも150cm程度だった)
  • アドラーは母親と仲が悪かった

そんなアルフレッド・アドラーが自身のコンプレックスを乗り越えて、世界中に広めた心理学が「アドラー心理学」なのです。こちらの記事ではかれの考え方や言葉を紹介しています。ぜひ参考にしてください。

アルフレッド・アドラーとは?彼の心理学と本、名言のすべてアルフレッド・アドラーとは?彼の心理学と本、名言のすべて
もしかしたら、あなたは『嫌われる勇気』(岸見 一郎/古賀 史健:著)という本をご存知かもしれません。アドラー心理学について書かれたこの本は、なんと50万部以上の大ベストセラーになり、アルフレッド・アドラー博士の名を日本に広めました。今まさにアドラーブ...

4-8.ダイエットで体型を変えてコンプレックスを解消する

90日程度集中して取り組むことで、コンプレックスを克服できる効果的な方法があります。それはダイエットをして容姿を整えたり、トレーニングをして筋肉量を増やしたりするということです。つまり体型を変えることが、コンプレックスの解決に非常に役に立つのです。

なぜ、体型を変えるとコンプレックスが解決するのでしょうか。その理由として、人は外見や容姿が変化すると、かなり自信がつくためです。体型が変わるとスタイルの良い自分にうっとりして「価値」を感じるようになるのです。

そうなると、自分に対する無価値感(自分には価値がないという感覚)や劣等感が徐々に薄まっていき、コンプレックスの意識がなくなっていきます。

これは面白いもので、学歴コンプレックスや青春コンプレックスなど、容姿に関係ないコンプレックスであってもおなじように消えていきます。外見を変えて魅力的になることが、とても強力なコンプレックス解決法になるのです。

とはいえ、急激なダイエットやトレーニングは健康を害する恐れがあります。3か月程度、じっくりと時間をかけて少しずつ取り組むとよいでしょう。

4-9.恋人を作ればコンプレックスは消えていく

これは意外な解決策に見えるかもしれません。もしあなたがコンプレックスを抱えているとしたら、恋人を作りましょう。恋人を作ると、コンプレックスが消えていきます。このようなアドバイスをきくと、あなたは「コンプレックスがあるんだから恋人なんてできるわけないだろう!」と怒るかもしれません。ご安心ください。これには秘密があるのです。

人は、恋に落ちると、その恋を実らせるために普通では考えられないほどの努力をします。無意識のうちに、食事制限をしたり、身だしなみを整えたり、運動をしたり、オシャレをしたりするのです。そのため、恋をして、その恋を成就させるまでのプロセスを真剣に取り組めば、コンプレックスは消えていってしまうのです。

しかし、当然ですがこれには勇気が必要です。すべての恋が実るわけではないからです。もしかしたら失恋するかもしれません。うまくいかない可能性もあるのです。

それでもこの方法を私はオススメしたいです。恋愛の成就はタイミングや運の要素もありますが、一度恋愛をしてコンプレックスを解消してしまえば、恋人はどんどんできやすくなります。

つまり、恋をし続けていけば、あなたはどんどん魅力的になれるのです。恋愛をすると特殊なホルモンが分泌されて、魅力的になっていくということは心理学的にも証明されています。

コンプレックスは、他人との比較をやめて自分の目標を持って努力をする過程で自然と消えていきます。努力をしていくうちに長所が磨かれて、コンプレックスが解消されていくのです。

その意味では、恋愛はとても情熱的に、楽しくそのプロセスを歩むことができます。まずは結果を気にすることなく、ほんの少しの勇気を出して、ぜひ一歩を踏み出してみましょう。

もしあなたが、他人に対して思いやりをもったり、恋愛感情をもったりできないなど、「人を好きになれない」と悩んでいるなら以下の記事をお読み下さい。過去に数百人の老若男女の相談を受けた心理カウンセラーが、人を好きになれない原因を徹底解説し、人を好きになれる解決策を伝授しています。

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5.コンプレックスの克服よりも重要なこと

コンプレックスの克服よりも、ずっと大切なことがあります。どうかこれだけは忘れないでください。それは、コンプレックスに注目し続けると、大切なお金と時間を無駄にしてしまうということです。

たとえば、テレビ番組で紹介されるような、何百万円もの大金をかけて美容整形する人がいます。最初は鼻を高くして、そしたら次は目が気になって、その次にはフェイスラインで、ほお骨も気になって……と、次から次へと整形をくりかえしてしまう。そんな様子を見たことがあると思います。

しかし、コンプレックスは、なくそうとすると次から次へと新しいものが生まれていきます。残念ながら、人間は完ぺきな存在にはなれないのです。完璧になろうとすればするほど、お金と時間がいくらあっても足りません。

深刻な悩みとされる薄毛も、英語も、子どもの教育も、学歴も、過剰なダイエットも、容姿も、恋愛も…。コンプレックスを解消するための、商品を買ったりサービスを受けたりするには非常にお金がかかります。そのため、コンプレックスにとらわれていると、どんどん貧乏になってしまうのです。

ぜひ、発想を変えて、自分の個性や強みを伸ばしましょう。あなただけのオリジナリティをもって、誰かの役に立つような行動をしてみましょう。行動すれば、コンプレックスへの意識がすっかりなくなっていきます。ぜひ試してみてください。

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