心理学の種類と活用法|内容、勉強法、資格、仕事などもわかりやすく解説!

心理学とは、ある現象に対して、人間の心がどのように反応するかや、どのような行動をするのかを科学的な手法で研究する学問のことです。

人間の心理的な法則を研究する「基礎心理学」と、基礎心理学で得られたデータを恋愛やスポーツなど他の分野に活用した「応用心理学」に分けられます。また、動物の行動を研究することも心理学の分野に含まれています。

「心理学を学べば仕事も人間関係もうまく行きます」という広告を、あなたも一度は目にしたことはないでしょうか? 日本では心理学について数多くの書籍が出版され、カウンセリングやNLPなどさまざまな心理学に関する資格が存在しています。

私は起業当時、ストレスからうつのような状態になっていたため、2年以上の時間と100万円以上の費用をかけて、心理学を徹底的に学びました。現在は、心理学を活用して経営者のメンタルのケアも行っています。

一言で心理学と言ってもスポーツ心理学、恋愛心理学、臨床心理学などなど、その種類は多岐に及びます。この記事では、私の経験をもとに心理学の全体像をお伝えするので、ぜひ毎日の私生活や仕事に活用してください。また、心理学を学ぶことは人間そのものを深く理解することにつながるので、純粋に面白いですよ。

なお、心理学に興味がある人なら、「心理カウンセラーになりたい」と考えている人もいるのではないしょうか。しかし、残念ながら、心理カウンセラーとして収入を得るためには、ある能力を身につける必要があります。この能力を持たないままでは確実に失敗します。

その能力については、以下の記事で解説しています。心理カウンセラーになりたい人には必読です。

「カウンセラーになりたい。まず資格をとろう!」。あなたはそのような思いでこの記事にたどり着いたのかもしれません。実際、カウンセラーになるためには資格があった方が良いというアドバイスは多く見られます。しかし、果たしてそれは真実でしょうか。じつは、カ...

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ビジネス心理学とは?

目次 〜仕事で使える心理学の種類と活用法〜

1.そもそも心理学とは|簡単に理解できる!

2.心理学の分類方法|基礎心理学と応用心理学の種類

3.仕事やビジネスで役立つ心理学の種類

4.恋愛など私生活で役立つ心理学の種類

コラム.有名な心理学者って知ってる?3大心理学者を解説!

5.心理学部がある大学や大学院

6.心理学が勉強できるオススメの本

7.心理学検定など、心理学を使う仕事の就職に役立つ資格

8.心理学は仕事や私生活で使ってこそ活きる

1.そもそも心理学とは|簡単に理解できる!

そもそも心理学とは

心理学とは、人の心の動きを研究する学問です。ドイツのライプツィヒ大学で哲学教授をしていたヴィルヘルム・ヴントが、1879年に「心理学実験室」を作ったのが、現代の心理学の起源です。

この「心理学実験室」では、実験を受ける人に音などの刺激を与えて、そのときに何を思ったのかを聞き取り調査する「内観法」という方法を使っていました。この方法により、心理学は学問として確立したのです。

1-1.どうして心理学には様々な種類があるの?

研究の対象が心や行動という抽象的なものであり、他のさまざまな分野(犯罪や災害など)と合わせて研究されているため、心理学の学問の種類は多岐にわたっています。

1-2.心理学を英語で言うと

心理学は英語では、「psychology(サイコロジー)」と言います。これは、「精神、心」を意味する「psycho(サイコ)」と「学問」を意味する「logy」が組み合わさったものです。

なお、「psycho」の語源はギリシャ語で「霊魂、心」を表す「Psyche(プシュケ)」からきています。つまり「心の学問」ということになります。

2.心理学の分類方法|基礎心理学と応用心理学の種類

心理学の分類方法

心理学は大きく分けて2つに分類されます。1つは、実験や統計を通じて個人の心理を分析する「基礎心理学」。もう1つは、先ほど紹介した基礎心理学で得られた内容を日常に役立てる「応用心理学」です。

2-1.基礎心理学の種類と内容

基礎心理学として代表的なものは下記になります。

基礎心理学の例

  • 生理心理学:脳波や心電図などによって、人間の生理現象と心との関係を研究する分野。
  • 発達心理学:人が年齢を重ねるごとに、どのような心の変化が起きていくのか研究する分野。
  • 学習心理学:人や動物が環境や経験から、どのように行動を学習していくのか研究する分野。
  • 人格心理学:人の持っている性格や人格について研究する分野。
  • 社会心理学:社会と個人において、その両方がどのように影響をしているのかを研究する分野。

2-2.応用心理学の種類と内容

応用心理学として代表的なものは下記になります。

応用心理学の例

  • 教育心理学:教育の分野に心理学を応用して、より効率的な教育を追究する分野。
  • 臨床心理学:心理学を使って、うつなどの精神疾患の治療や予防を行う分野。
  • 災害心理学:災害時の人の精神の変化を研究し、人的な二次被害の防止を目的としている分野。
  • スポーツ心理学:心理学を応用し、スポーツを行う人が高いパフォーマンス出せるようにする分野。

心理学と一言で言っても、このように多くの種類があるのです。

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3.仕事やビジネスで役立つ心理学の種類

仕事やビジネスで役立つ心理学の種類 心理学は大手企業でも業績アップのために活用されています。一例として、色彩心理学を導入した例をご紹介します。

マクドナルドや松屋などのファーストフード店では黄色や赤色、オレンジ色が店舗に使われています。人は黄色や赤色もオレンジ色として無意識に認識するのですが、このオレンジ色は空腹を感じさせる色です。なぜ空腹を感じさせるかというと、オレンジ色が火や果物や野菜(ex.みかんやニンジン)などの食を連想させる色だからと言われています。

また、オレンジ色には時間を長く感じさせる効果もあるため、短い食事時間でも、店内に長くいたように感じさせることができます。 そのため、すき家や吉野家といったファーストフード店では赤色や黄色、オレンジ色がよく使われています。

このように、ビジネスのシーンで役に立つ心理学のテクニックはたくさんあります。ここでは、カンタンに試せるものから順番に紹介しています。どの方法もすぐに使えますが、効果の高い方法ばかりですので、ぜひ日々の仕事に役立てください。

3-1.仕事で役立つ心理学1|返報性の原理

あなたは相手から親切にされたり、プレゼントをもらったりしたとき「何かお返しをしなければ」と思ったことはないですか?  この相手にお返しをしたくなる心理のことを「返報性の原理」と呼びます。

この原理に則って、まず自分が相手に親切な対応をすれば、親切にされた相手は「お返しをしなければ」と思って親切な対応で応えてくれます。

お中元やお歳暮をもらった相手には、「お返しをしなくちゃ」と思った経験があるという人もいるでしょう。

昔から「損して得を取れ」と言いますが、自分がまず相手に提供することで、相手の行動を促すことができるので、ぜひ活用したい原理です。

3-2.仕事で役立つ心理学2|希少性の原則

「お1人様1つ限り」 「1日10食限定」 「本日限り」 というように数や期間が限定されているものをほしくなってしまうことを「希少性の原則」と呼びます。ルイヴィトンやロレックスといった 大手のブランドでも「世界で限定500個のみ」と希少であることをアピールして、商品を販売しています。

人はいつでも、いくつでも手に入るものであれば、なかなか今買おうとは思いません。 ですので、商品を販売する際は、 「10月21日までに買わないと手に入らなくなる」 「残り4個しかありません」 など商品に希少性をつけることで、売上アップに役立ちます。

3-3.仕事で役立つ心理学3|作業興奮

あなたは「これはやりたくないなー」と思っている仕事でも、やり始めてみたら、不思議とやる気が湧いてきて作業が進んだという経験はありませんか。 これを「作業興奮」と呼びます。

例えば、「部屋の掃除が面倒」と思っていても、ゴミを拾って捨て出すとやる気が出てきてドンドン掃除が進んだ経験があると思います。

実は人の脳はなにもしていない状態だとやる気が起きにくいのですが、イヤイヤでも作業をしていると、やる気を司る脳の側坐核(そくざかく)という部分が活発になり、やる気が起きてくるという構造になっています

したがって、イヤな仕事であってもとりあえずやってみるということをすれば、徐々にやる気が起きてきて作業を進めることができます。あれこれ考えて仕事を先延ばしにするよりも、3分でもイヤイヤでもいいので、まずは作業を始めてみましょう。

なお、やり始めることが難しいという場合は、「モチベーションアップのワナ|自然に行動できる5つの秘密」を参考にしてみてください。

3-4.仕事で役立つ心理学4|ドア・イン・ザ・フェイス

「ドア・イン・ザ・フェイス」は、「過大要求法」とも呼ばれるテクニックです。どういう方法かというと、本命の要求を通すために、まず大きな要求を出して相手に断らせます。その後に、本命の要求を出すという方法です。

たとえば、あなたは「部下に仕事を20分間ほど手伝ってほしい」とします。そのとき部下に、「仕事を2時間手伝って」と要求します。すると部下から「2時間はさすがに無理」と言われます。そこで、「そうですよね。では、20分だけ手伝ってくれませんか?」と部下に伝えると要求が通りやすくなるわけです。

これは、相手が「要求を断ったので、もう一度断るのは申し訳ない」という罪悪感を持つからです。そのときに次の要求をすると、相手は自分の罪悪感を消そうとするため、次の要求を引き受ける可能性が高くなるのです。

個人的には、お金を借りに来る人は、無意識にこのテクニックを使っていると思います。3年前に、知人が「生活費がないから、11万円貸してよ。すぐ返すから」と言ってきたので、「11万円も貸せない」と断りました。

すると、「じゃ、2万円だけ貸してくれない?」と言われて、「まぁ、少しも貸さないのも気の毒だから」と罪悪感からお金を貸してしまった経験があります。

しかし、3年以上経った今でも2万円は返ってきていません。あなたは被害に合わないように、罪悪感を感じても嫌な要求はちゃんと断ってくださいね。

3-5.仕事で役立つ心理学5|フット・イン・ザ・ドア

「フット・イン・ザ・ドア」は「段階的要請法」とも呼ばれるテクニックです。どんな方法かというと、最初に小さな要求を受け入れてもらい、最終的に本命の要求を受け入れてもらう方法です。

先ほど紹介した「ドア・イン・ザ・フェイス」は大きな要求をした後に、本命の要求を通す方法でした。なので、「フット・イン・ザ・ドア」は対照的な方法になっています。

たとえば洋服の販売員は、よくこの「フット・イン・ザ・ドア」のテクニックを使います。いきなり「洋服を買ってください」と言っても、お客様に洋服を買ってもらうのは困難です。

そこで、まずはお客様に「よかったら試着してみませんか?」と促して、試着させます。さらに、人間の心には、「自分の行動と矛盾する行動は取りたくない」という「一貫性の法則」も働いています。

そのため、「試着したんだから買わないと」と思い「お似合いですね。いかがですか?」と販売員が要求を出すとつい買ってしまうのです。

防御方法としては、最初の要求を受けない。または、要求を受けても意識して次の要求は断るようにしましょう。

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4.恋愛など私生活で役立つ心理学の種類

私生活で役立つ心理学の種類

仕事に限らず、心理学は私生活にも応用できます。 心理学に基づいたテクニックを使えば、相手とスムーズにコミュニケーションを取れるようになります。

手軽に実践できるものから紹介していきます。特別な準備はいらないので、ぜひ今日から試してみてください。

4-1.恋愛で役立つ心理学1|類似性の法則

あなたは相手が自分と同じ出身地だった、同じ趣味を持っているとわかった瞬間に急に親しみを感じたことはないでしょうか? これは、「類似性の法則」と呼ばれ、人は自分と共通点のある人のことを好きになるという法則が作用しているためです。

なので、相手と仲よくなりたい場合は、まず共通点を探すようにしましょう。 共通点も「血液型が同じ」というものよりも、「映画を見る際はいつも字幕で見る」といった細かい趣向の共通点を見つけたほうが、相手との距離はより縮まりやすくなります。

数ある心理学の中でも、「行動心理学」は仕事や恋愛に活用できると言われています。しかし、内容が膨大なので、独学で学ぶのは大変です。以下の記事では、「行動心理学」のおいしいところだけをまとめているので、この記事とセットでぜひ読んでみてください。

ビジネスや恋愛、人間関係など、多くの場面で行動心理学という言葉を耳にするようになりました。しぐさや表情、言葉の使い方でその人の心理を深く知ることができると話題になっています。私自身カウンセラーとして大切にしていることですが、自分の過去の経験や知識...

4-2.恋愛で役立つ心理学2|ハード・トゥー・ゲット

「○○さんは特別ですよ」 というように、あなたは自分のことを特別扱いしてくれる人のことをどう感じますか? 恐らく、悪い気分はしないでしょう。

これは、「ハード・トゥー・ゲット」と呼ばれる手法で、相手のことを特別扱いしてあげると相手は自分に対して好感を覚えてくれるという方法です。

好感をもたれたいと思う相手がいた場合には、その相手のことを特別扱いして接するようにしましょう。

4-3.恋愛で役立つ心理学3|単純接触効果

あなたは、「初めて会った人」と「いつも頻繁に会っている人」のどちらに親しみを感じますか。多くの人が、「いつも頻繁に会っている人」と答えるでしょう。

これは、「単純接触効果」という法則で、人は会っている回数が増えるとその人を信頼してしまうのです。

そのため、信頼関係を構築したい相手がいる場合は短い時間でもいいので、できるだけ頻繁に相手に関わるようにしましょう。 接触する回数が増えると、相手は自分に対して信頼を感じるようになってくれます。

また、他にも人と信頼関係を築く方法は色々とあります。以下の記事では、400名以上のビジネスマンのメンタルサポートをしてきたメンタルコーチが、相手と信頼を築く方法を解説しています。強い信頼関係を迅速に築きたい人は必読です。

あなたは「ラポール」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 耳慣れない方もいらっしゃるかもしれません。とはいえ、知っている人は知っている。「ラポールを築こう!」とか、「ラポールがこわれた〜〜〜〜!」などという会話は、心理職にたずさわっている人の...

4-4.恋愛で役立つ心理学4|ロー・ボール・テクニック

ロー・ボール・テクニックとは、魅力的な条件を提示して、相手を食いつかせてから、条件を釣り上げる方法です。

たとえば、「今なら30%割引」という看板が出ていたお店に入って買い物をし、レジに商品を持っていくと「こちらの商品は割引の対象外です」と言われたとします。その場合でも、ほとんどの人は「じゃあ、買いません」と断ることができません。

これは、「後には戻りたくない」「器の小さい人間と思われたくない」と思うからです。

私の友人の女性は、「デートしてくれたら、おいしいレストランに連れて行くよ」と言われてデートをOKしたら、当日に「仕事が入ったから、おいしいレストランには連れて行けないけどデートだけはして」と言われて、しぶしぶデートを引き受けたと話していました。

良い条件で興味を引かせておいてから、良い条件を引っ込めるので、多用すると信頼を失うリスクがあり、注意が必要です。相手がこのテクニックを使ってきた場合は、「最初に聞いていた条件とは違うので、お断りします」と思い切って誘いを断ることをオススメします。

4-5.恋愛で役立つ心理学5|イエス誘導法

「イエス誘導法」とは、相手がイエスと答える質問をして、要求を通しやすくするテクニックです。たとえば、以下のような流れになります。

「最近寒くなったね?」→イエス
「寒くて朝布団から出づらいよね?」→イエス
「温かいものを食べたいよね?」→イエス
「今度温かいものを食べに行かない?」→イエス

このように相手がイエスと答えるような質問を繰り返すことで、相手はあなたの質問に対して、イエスと答えやすくなります。

また、イエスと答えるような質問を投げかけ続けると、相手は「この人とは気が合う」と親近感を抱いてくれます。目安としては、3回連続でイエスが取れれば、4回目の質問もイエスと答えられやすくなります。

コラム.有名な心理学者って知ってる? 3大心理学者を解説!

多くの有名な心理学者がいますが、その中でも3大心理学者と言われている人たちがいます。それは、ジークムント・フロイト(1856~1939)、アルフレッド・アドラー(1870~1937)、カール・グスタフ・ユング(1875~1961)です。

3人とも人間という存在を、心理・生物・社会的な力の相互的因果関係から読み解こうとする力学精神医学を研究する精神科医で、現在の心理学に大きな影響を与えています。ここでは、3人の関係と学説について解説していきます。

まずは、3人の関係ですが、フロイトは精神分析の創始者であり、ユングはフロイトの弟子、アドラーはフロイトの共同研究者です。フロイトが発見した「無意識」が共通のテーマです。

次に、各人の学説について説明します。

ジークムント・フロイトは、先ほども書いたように精神分析の創始者で心理学の礎を築きました。彼の業績の一つは、無意識を「発見」したことです。その無意識が人間の行動に起因していると考え、特に夢(夢診断)や性衝動にフォーカスしました。

また、「人間は、過去の経験が原因となって今の行動が規定される」という「原因論」や「エス・自我・超自我」などを使って、精神機能を解釈する方法論も提唱しています。

アルフレッド・アドラーは、「個人心理学」の創始者です。アドラー心理学について書かれた本、『嫌われる勇気』シリーズは、世界で600万部(2020年現在)を突破してベストセラーになりました。

ユングは「過去の経験」に注目しますが、アドラーは「目的」に注目します。また、対人関係の解決方法として「課題の分離」という考え方を提唱しています。この考え方は、他人の課題には介入せず、自分の課題には介入させないというものです。

課題の分離は、自分の人生に対して自分で責任を負って「今、ここ」を真剣に全力で生きることと繋がります。それが、現代に生きている人々の心に響いてベストセラーになったのかもしれませんね。

カール・グスタフ・ユングは、「分析心理学」の創始者です。フロイトとの違いは無意識層の捉え方で、多くの人間に共通する無意識の存在を「集合的無意識」として提唱しました。

人の心とは、個人を超えて、過去の全人類、そして現在の全人類の心と、つながっていると考えているため、個人に重きを置いたアドラーと正反対ですね。また、人間を8つのタイプに分類した「タイプ論」も唱えています。

5.心理学部がある大学や大学院

「大学や大学院の心理学部で、心理学を学びたい」という人もいるでしょう。「心理学部」に限らず、大学や大学院では、人間科学部や人間関係学部といった学部でも心理学を学ぶことができます。

中には早稲田大学大学院のように「人間科学研究科人間科学専攻」と一見すると学部の名称からは、心理学を学べるとは思えないような学部をもつ学校もあります。

なお、大学や大学院の学費の相場は以下のとおりです。

学費の相場

国立の場合

私立の場合

入学金

30万円

30万円

授業料

50万円

100万円

初年度の合計

80万円

130万円

臨床心理士を目指す場合は、臨床心理士指定大学院を卒業する必要があります。

臨床心理士指定校には以下の種類があります。実務経験を積まずに、臨床心理士になりたい場合は、第1種指定校に入学することをおすすめします。

≪第1種指定校≫155校/修了後、直近の臨床心理士資格審査の受験可
≪第2種指定校≫10校/修了後、実務経験1年以上で臨床心理士資格審査の受験
≪専門職大学院≫6校/修了後、直近の臨床心理士資格審査の受験可および一次試験の小論文が免除される。

引用元:「河合塾

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6.心理学が勉強できるオススメの本

「心理学を学びたいので、オススメの本が知りたい」という人もいるでしょう。
私は今までに、100冊以上の心理学関係の本を読んできました。今回はその中でも、とっておきの1冊を紹介します。

6-1.『心理学 第5版』

心理学 第5版

心理学 第5版
鹿取 廣人 (編集), 杉本 敏夫 (編集), 鳥居 修晃 (編集)

大学で教科書として、1956年から使われていた『心理学』(高木貞二編)の改訂版です。こころの科学である心理学の入門書としては最適の1冊です。

この1冊で、心理学という学問の全体像を知ることができます。ぜひ、この本で心理学の基礎知識を習得してください。

心理学を正しく理解するには、他の学問にはない特殊な本の読み方や選び方をする必要があります。これを知らないと100冊以上心理学の本を読んでも、心理学を正しく理解できません。心理学を正しく理解したい人は、本を読む前に必ず以下の記事を読んでください。

すぐにオススメの本24選をチェックしたい方はこちら >心理学に興味を持ち始めて、とりあえず本でも読んでみようかなと思ったけれど、どれを選んだらいいか迷っていませんか? ここで紹介する記事を読むと、心理学の本を手に取ってみたくなります。私が心理学の...

7.心理学検定など、心理学を使う仕事の就職に役立つ資格

「心理学の資格を取りたい」「心理学を活かした仕事がしたい」という人のために、心理学を使う仕事に就職するときに役立つ資格や仕事を紹介します。ここでは、取得しやすい資格から順番に紹介をしていきます。

7-1.心理学検定

理学検定とは、「一般社団法人 日本心理学諸学会連合」が主催している心理学の検定試験です。
2級から特1級まであり、心理学に関する知識が問われます。

目白大学など一部の大学では、この心理学検定の1級や特1級を持っていると小論文試験が免除になるなど信頼性が高い検定です。

さらに、日本カウンセリング学会や日本健康心理学会では、この心理検定の2級以上に合格していることが入会の条件となっています。信頼性が高いので、心理学の知識を試すには良い資格だと思います。

7-2.民間団体が認定する心理カウンセラー

様々な民間団体が、心理カウンセラーの資格を発行しています。ただし、公的な資格ではなく、あくまでも民間団体が独自に発行している資格なので、役に立つかは疑問です。

7-3.産業カウンセラー

一般社団法人 日本産業カウンセラー協会が認定する資格です。おそらく、臨床心理士と同じくらい知名度がある資格でしょう。

産業カウンセラーの資格を取っても、安定した収入が手に入るとは限りません。知られざる産業カウンセラーの現状を5分で知りたい人は、以下の記事を読んでください。

“カウンセラー”という職種について知り、興味がわいて調べ始めるとまずたどりつくのが「産業カウンセラー」ではないでしょうか?産業カウンセラーの有資格者は2010年3月時点で40297 名(出典:「企業や団体は産業カウンセラーに何を期待しているか」に関する調査研究...

7-4.臨床心理士

臨床心理士とは、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が発行する、人の心の問題の専門家の資格です。

受験するためには、上記で紹介した指定校を卒業する必要があるため、少なくとも2年以上の時間と200万円以上のお金がかかります。

7-5.公認心理師

公認心理師とは、日本の心理学系の資格では初の国家資格です。受験するには、大学で指定科目の履修や実務経験などが必要です。

公認心理師として活躍が期待される仕事の内容は、心理学に関する専門的知識と技術を持って、心の問題を抱えている人やその周辺の人に対しての助言や援助、相談を行うことです。

公認心理師は、第1回目の試験が2018年に実施されたばかりの、まだ新しい資格です。唯一の国家資格なので就職先に期待したいところですが、現場でどう活かされて、どう募集されるのかは新しい資格ゆえに未知数です。

資格を取ったからといって、必ず就職に繋がるというわけではないことを忘れずにプランを立てることをお勧めします。

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8.心理学は仕事や私生活で使ってこそ活きる

心理学は仕事や私生活で使ってこそ活きる

お伝えしてきたように心理学と一言で言っても、他の学問と合わせて研究が行われることが多いため、その種類は非常に多岐に及んでいます。 ですから、やみくもに心理学を学ぶのではなく、自分の目的にあった分野の心理学を学ぶことが心理学を学ぶ上で重要となってきます。

気をつけていただきたいことですが、心理学を学び始めると多くの人は「心理学的に言うと~」と心理学を持ち出しての会話が多くなります。心理学の知識をひけらかしたい気持ちは分かりますが、周りからするとマイナスの印象を持たれる可能性があるので、注意が必要です。

さらに言えば、上記のテクニックを使ったとしても相手を思いやる気持ちがなければ「この人は自分に対して口では優しい言葉をかけてくれるが、本当に自分のことを考えているわけではない」と相手に見破られてしまいます。テクニックだけに走らずに、相手のことを考えた接し方をしていく必要があるのです。

とはいえ、心理学を学んでおけば、相手との良好な関係を早く築けるようになります。心理学はコミュニケーションのツールとして学んでおくことで、人間関係の潤滑油になってくれる学問です。

この記事のコラムでも触れましたが、心理学には、テレビドラマにもなった大ベストセラー書『嫌われる勇気』で知られるようになった“アドラー心理学”があります。アドラー心理学は、心理学にはなじみのない人には難しい内容です。

以下の記事では、アドラー心理学の5つのポイントをわかりやすくまとめているので、読んで実践すれば、あなたの人間関係が向上することをお約束します。

アドラー心理学とは、心理学者アルフレッド・アドラーの思想からはじまり、後を引き継いだ人たちが、発展させた心理学です。日本では、2013年の『嫌われる勇気』の出版やテレビでの紹介により、多くの人に知られるようになりました。正式な名称は「個人心理学」と言...
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