産業カウンセラーの資格、就職、求人、年収をズバリ教えます

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“カウンセラー”という職種について知り、興味がわいて調べ始めるとまずたどりつくのが「産業カウンセラー」ではないでしょうか?

産業カウンセラーの有資格者は2010年3月時点で40297 名(出典:「企業や団体は産業カウンセラーに何を期待しているか」に関する調査研究)、その後も毎年、千人単位で合格者を輩出しています。日本国内において、心理学系の資格の中では臨床心理士とともに知名度も高く、資格取得の難易度はそれほど高くないのでかなりの人気です。

しかし。

産業カウンセラー資格を取得したあとのことは、あまり知られていません。

資格取得はむずかしいの? 資格取得後はどんな働き方ができるの? ぶっちゃけ、稼げるの? 資格としての価値はあるの? 今、産業カウンセラー資格を取得したい方にとっては非常に気になることばかりでしょう。

わたし自身、産業カウンセラー資格を取得してから、資格を活かせるようになるまで、かなりの時間がかかっています。ぜひ、この記事を読んで、資格取得前の心がまえから取得後のキャリアプランまで考えていただき、産業カウンセラー資格を有効に活かして活躍をしていただきたいと思います。

目次 〜産業カウンセラーの資格取得から就職後まで〜

1.産業カウンセラーとは

2.産業カウンセラー資格取得を考えている人へ

3.産業カウンセラーになるには?

4.産業カウンセラー資格を取得した後のキャリアプラン

5.産業カウンセラー資格をムダにしないために

1.産業カウンセラーとは

1.産業カウンセラーとは

一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する民間資格、およびその有資格者のことです。

一般社団法人日本産業カウンセラー協会

一言で言えば、“働く人の心理的問題を解決するカウンセラー”と言えばわかりやすいでしょうか。

日本の労働に関する意識や環境は、ひと昔前にくらべると激変しています。最近では、ブラック企業という言葉が流行りました。過酷な労働環境のストレスからメンタルを病む人も増えています。また、終身雇用制度がほとんど崩壊しているといえる状況で、簡単に転職できるぶん、適職がわからず迷ってしまう人も多くいます。

そうした働く人が抱えやすい様々な心理的な問題に対して、カウンセリングを通して援助を行うのが産業カウンセラーです。

産業カウンセラーは、心理学的手法を用いて働く人たちが抱える問題を自らの力で解決できるよう援助する心理職資格である。「メンタルヘルス対策への援助」「人間関係開発への援助」「キャリア開発への援助」の3つを活動領域とする。

日本では、心理士、心理カウンセラー(相談員)、心理セラピスト(療法士)などの心理職には国家資格が存在しない一方、民間の心理学関連資格は多数存在する。その中で産業カウンセラー資格は知名度の高いものの一つである。

引用元: Wikipedia「産業カウンセラー」

漠然と心理カウンセラーになりたいと考えている方は、産業カウンセラー資格を取得する前に、現在活躍中の心理カウンセラーが書いているこちらの記事に目を通しておいたほうがいいでしょう。

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2.産業カウンセラー資格取得を考えている人へ

2.産業カウンセラー資格取得を考えている人へ

最近は、テレビのバラエティ番組などに心理カウンセラーが出演し、著書なども出版されて、たいへん人気です。しかし、メディアに露出しているカウンセラーはタレント事務所に所属している“タレント・カウンセラー”です。

彼等・彼女たちを見て憧れて、カウンセラー職を目指すのは悪いことではありませんが、実際のカウンセリングの場は非常に地味で、決して華々しい仕事ではありません。そういった意味でも、あなたは産業カウンセラー資格を取得してもいい人なのか、それとも取得しても意味がない人なのかを知っておいたほうがいいでしょう。

2-1.産業カウンセラー資格取得をしてもいい人

介護師、看護師、など、援助職の方の場合は、非常に役に立つでしょう。また、企業の人事部などにお勤めの方。人事関連のお仕事をしている方の中には、産業カウンセラー資格取得からキャリアコンサルタントを目指す方も多いようです。

※キャリアコンサルタントは平成28年4月より国家資格となります。
参考:キャリアコンサルタント国家資格化について

後述しますが、産業カウンセラー資格取得のトレーニングのいちばん大きな特徴は、「傾聴」のテクニックが身につくことです。

わたしが資格取得講座を受講していたときの同じクラスには、生命保険の営業マンの方がいました。本人はコミュニケーションがヘタで……などと謙遜していましたが、クラス担当の講師から後で聞いたところ、かなりの売上を上げている優秀なセールスマンだったようです。

売上を更にアップさせるため、お客さまとのコミュニケーションをよくしようと、産業カウンセラー資格取得を考えたと、講座修了後の打ち上げで話してくれました。

なので、カウンセラー志望者だけでなく、営業職や販売職など、対人コミュニケーションの多いお仕事の方は、講座を受けることで基礎的な心理学の知識も身につきますし、資格取得のためのトレーニングを積むことで、お仕事にいい影響が出ると思います。

2-2.産業カウンセラー資格取得をしても意味がない人

資格さえ取得すればなんとかなる、資格さえあれば安泰、と思っている人。これは、産業カウンセラー資格だけでなく、どの資格を取得する際にも同じことがいえます。

資格は取得した後、どう活かすかが大切なので、なんとなくカウンセラーって格好いいからとか、そういう動機も悪くないのですが、本当にカウンセラーをやりたいのか、ちゃんと考えましょう。

わたしがあるセミナーで出会った、会社経営者だという高齢の男性は、産業カウンセラー資格取得を目指して養成講座を受け続けて5年くらいだと笑っていました。

つまり……資格試験に落ち続けているのです。そのセミナー中のワークで何回か会話をしましたが、こちらの話をまったく聞かないうえに自分のことを勝手にベラベラしゃべる人で、これでは合格できないだろうなあという感じでした。

なぜ、あきらめもせずに資格取得の講座を受け続けているのか聞いてみたところ、「いやあ、講座に出ると楽しいからねえ〜」と笑っていました。

確かに、講座は約1年近く通うことになりますから仲間もできますし、心理学の知識はもちろん、コミュニケーション術も身につけられますから楽しいかもしれません。しかし、この男性のように本末転倒なことにならないよう、気をつけてくださいね。

資格取得についての考え方を改めたい方はこちらを読んでください。安価・短時間で取得できる資格は、いくつ持っていたとしても、あなたを豊かにはしてくれないという事実を知りましょう。その後で産業カウンセラーを目指しても遅くはありません。必ず読んでくださいね。

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3.産業カウンセラーになるには?

3.産業カウンセラーになるには?

一般社団法人日本産業カウンセラー協会のサイトを見ていただくのが一番正確です。が、かなりのボリュームですので、ピンポイントで必要だと思われるところだけご紹介します。

3-1.受験資格があります

誰でも、試験を受けられるわけではありません。あなたに試験を受ける資格があるのかどうかをまず確認してください。

産業カウンセラー協会 「産業カウンセラー試験」

次のいずれかに該当する者に受験資格がある。実際の受験者の内訳は、大学卒業者が7.8%、産業カウンセラー養成講座等修了者が85.8%。

1. 4年制大学学部及び大学院研究科において心理学又は心理学隣接諸科学、人間科学、人間関係学のいずれかの名称を冠する学部又は専攻・課程を卒業した者 科目群は以下の通りとし、A群からG群までの科目において、1科目を2単位以内として10科目以上、20単位以上を取得していることを要する。ただし、D群からG群の科目による取得単位は6単位以内とする。

A群:産業カウンセリング、カウンセリング、臨床心理学、心理療法各論(精神分析・行動療法など)の科目群
B群:カウンセリング演習カウンセリング実習などの科目群
C群:人格心理学、心理アセスメント法などの科目群
D群:キャリア・カウンセリング、キャリア概論などの科目群
E群:産業心理学、産業・組織心理学、グループダイナミックス、人間関係論などの科目群
F群:労働法令の科目群
G群:精神医学、精神保健、精神衛生、心身医学、ストレス学、職場のメンタルヘルスなどの科目群

2. 成年に達した者で、産業カウンセラー養成講座等(協会若しくは協会が他に委託して行う産業カウンセリングの学識及び技能を修得するための講座又は協会がこれと同等以上の水準にあるものとして指定した講座)を修了した者

引用元: Wikipedia 「産業カウンセラー」

わたしの場合は、産業カウンセラー養成講座に通って受験の資格を取りました。Wikipediaの引用を読んでいただければわかりますが、受験者の約8割以上が養成講座修了者です。なので、まずは、養成講座を受講することを考えましょう。

3-2.産業カウンセラー養成講座について

通学制と通信制があります。通学制は約7ヶ月間です。わたしは通学制でした。理論の講義と実技(カウンセリング)実習があります。また、自宅で小論文を書いたり、カウンセリング実習を録音したものを聴きながら文字に起こし(文字にしたものを逐語記録と言います)、対話の分析を行ったりもしました。

最近、インスタントに取得できる心理資格がたくさんあるようですが、産業カウンセラー養成講座と大きな違いは、とにかく面接(カウンセリング)実習の量です。

現在のカリキュラムでは104時間。わたしが取得したのは15年以上前ですが、とにかく、ひたすら面接実習を行ったという記憶があります。この量の稽古を行うことがどれだけ大切なことだったのか、後になって実際にカウンセラーとして働いたときにわかりました。

通学・通信などのくわしいカリキュラムや期間、受講料については下記でご確認ください。

参考:産業カウンセラー養成講座

3-3.産業カウンセラー資格試験について

学科試験と実技試験があります。一定の要件を満たせば試験免除となる制度もありますが、基本的に、ほとんどの方は試験を受けて資格取得しています。

資格試験は、まじめに養成講座を受講していれば、決して難しいものではありません。特に学科試験は問題集も出ていますから、講座にちゃんと出席して(出席数が足りないと修了となりません)、問題集を使って勉強していれば大丈夫です。

しかし実技試験がどんなものなのかは結構気になると思います。実技試験はズバリ、カウンセリングの実技です。時間は20分と短いですが、わたしはかなり緊張した記憶があります。

学科も実技も約6割の合格率ですから、それほど難易度が高いわけではありません。とにかく養成講座をしっかり受けてカウンセリング実習をこなすことが大切です。

3-4.産業カウンセラー資格の中核になるのは「傾聴」

“傾聴”とは、ただ人の話を聞くのではなく、話している人により注意を向けて、深くていねいに話を聴くコミュニケーションの技法です。カウンセリング技法にはさまざまなものがありますが、“傾聴”はカウセリングのベースとなるものです。

わたしたちは、ふだんたくさんの会話をしていますが、実は意外にも、相手の話をちゃんと聞いているわけではないのです。友だちの話を聞きながら「今夜の夕飯はなんにしようかな?」とか「さっき上司に言われた言葉、ムカつく!」とか思いながら、上の空でいたりしませんか? 

カウンセリングの場では、クライエント(相談に来た人)と一対一で、全身を耳にするくらいの気持ちで話を聴くのです。それは、1時間や2時間練習したくらいで身につくものではありません。 

産業カウンセラー養成講座で面接実習に104時間もの時間をかけるのは、この“傾聴”を身につけるためです。

当講座では、10数人の小グループに2人の指導者がついて、カウンセラー役(聴き手)、クライエント役(話し手)、客観的な立場のオブザーバー(観察者)を体験します。この体験学習を通じて、「傾聴」の態度と技法を修得します。

引用元:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会 産業カウンセラー養成講座 「「傾聴」の態度・技法を修得する」

4.産業カウンセラー資格を取得した後のキャリアプラン

4.産業カウンセラー資格を取得した後のキャリアプラン

晴れて合格したあとは、どうしたらいいのでしょうか? いきなり明日から、「カウンセラー」の看板を掲げて仕事ができるわけではないのはわかると思います。

知り合いの産業カウンセラーなどにもヒアリングして、わたしができる限りで集めた情報になりますが、これが産業カウンセラー資格取得後のリアルだと思って読んでください。

4-1.活躍の場は少ない

まず、産業カウンセラー資格単体で仕事をしている人は、ほとんどいないと考えていただいてもいいでしょう。

援助職の補助的な資格として取得する人が多いだけでなく、民間企業の人事部の人が資格取得をしているといったケースが大半です。

ハローワークなどの求人サイトで検索してみるとわかりますが、“産業カウンセラー資格取得者歓迎”とある仕事は、昔に比べれば格段に増えたというものの、時給も自活したい人にとっては、あまりにも低い金額です。

また、期間採用だったり、1日2〜3時間✕週に3日程度といった、アルバイトのような仕事が多いです。なので、2〜3つの短時間の仕事を掛け持ちしている人もいると聞きました。

4-2.資格取得しただけでは、独立はきびしい

では、独立は? 実はわたしが資格取得した際に頭にあったのはこちらでした。しかし、カウンセラーとして独立するのは、想像以上に大変です。

セールスや集客ができなければ話になりません。もし、ほんのすこしでも独立を考えているのなら、以下の記事を必ず読んでください。セールスや集客について勉強する重要性がわかり、記事を読むことでカウンセラー職で独立するために、まずやらなくてはいけないことがわかります。

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4-3.人材系会社に入ってキャリアを積むのもあり

最近、派遣会社など人材系の企業では、さかんに産業カウンセラー資格取得を勧めているようです。事実、わたしが短期間勤めた人材系の企業では、資格取得に補助金などを出しており、部署内の3割程度(わたしを含む)でしたが、産業カウンセラー資格保持者でした。営業職であっても、産業カウンセラー資格を持っていると有利とのことでした。

人材系企業は、人と人との出会いが中心の仕事ですから、コミュニケーションが非常に重要になりますので、資格取得後は、こういった企業でキャリアを積んでいくのもいいと思います。

4-4.産業カウンセラーからレベルアップを目指す

わたしが資格取得した時代は、初級、中級、上級とスキルアップしていけたのですが、現在は制度が変わりました。

2004年度より産業カウンセラーの上級資格は「シニア産業カウンセラー」という名称となりました。さらにキャリアを積んでいき「キャリア・コンサルタント」を目指すという道もあります。

産業カウンセラー資格を取得すれば、それで終わりではありません。そこから先は、あなたが未来をどう描くかで変わっていきます。あなたが上を目指したいのなら、資格取得をしたことで安心せず、どんどん資格を活用してキャリアアップを図っていただきたいと思います。

5.産業カウンセラー資格をムダにしないために

いかがでしたでしょうか。どの資格についても同じになるのですが、資格は取得すれば終わりではなく、活用してはじめてあなたの宝となります。資格を持っているだけでは、ただの証書(紙切れ)です。

産業カウンセラー資格をすでに取得しているが、今後どうしようか……といった悩みをお持ちの方もいるかもしれません。そういった方は、ぜひ今からでも遅くありません。一歩前に踏み出してみませんか。副業や週末起業からスタートしてみるのも手ですよ。こちらの記事などを参考に、カウンセラーとしての道を踏み出してください。

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