NLPとは、神経言語プログラミング(Neuro-Linguistic Programming)のことで、リチャード・バンドラーとジョン・グリンダーによって開発された心理療法です。NLPは近年、心理資格や自己啓発のセミナーで活用されています。
さて、あなたが、NLPという言葉を聞いたことがあっても、「カタカナだらけで意味がわからない」、「どんな効果があるの?」、「色々と説明を読んだけれども、結局、NLPとはなんなの?」といった疑問を持つのではないでしょうか?
少なくとも、10年ほど前にNLPを初めて知ったときの私は、そういった疑問を持ちました。そして、NLPについての本が色々と出版されている現在であっても、私と同じような疑問を抱えている人は少なくないと思います。
そこで、のべ数百冊の心理学書を読んできた私が、NLPとは何かを、できる限りわかりやすく説明をしたいと思います。
よくいわれるように、NLPとは、実践的な心理学のため、体感しないとわかりにくいのはまちがいないのですが、最低限、読むだけで全体像を掴めるようにしています。
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ビジネス心理学とは?目次 〜NLPとは?資格やおすすめの本、テクニックまで〜
- 2-1.NLPとは、一流の人と同じ結果が出せる心理学
- 2-2.NLPとは、コミュニケーションがうまくなる心理学
- 2-3.NLPとは、モチベーションを上げられる心理学
- 2-4.NLPとは、リーダーシップが発揮できる心理学
- 2-5.NLPとは体の使い方を改善できる心理学
1.NLPとは何か? わかりやすく意味を解説
NLPについて、まずはわかりやすくその歴史と背景から説明していきましょう。
ここは、1970年代のアメリカ。カルフォルニア大学サンタクルーズ校(UCSC)に、ジョン・グリンダーという言語学部の助教授と、リチャード・バンドラーというコンピューターのプログラミングが好きな学生がいました。
この2人は、人間の脳を、コンピューターと同じように研究して、「脳の取扱説明書」のようなものを作ろうとしていたのです。
1-1.3人の天才セラピスト
まず、ジョン・グリンダーとリチャード・バンドラーの2人は、3人の天才セラピスト(心理療法家)を観察することにしました。
その3人とは、ミルトン・エリクソン(20世紀最高の催眠療法家)、フレデリック・パールズ(ゲシュタルト療法の創始者)、ヴァージニア・サティア(家族療法のセラピスト)です。
当時は、現代とちがって脳をスキャンする装置などもなかったので、セラピーでトラウマが癒えていくところを観察することが、人間の脳を研究する最も簡単な方法だったのです。
さて、なぜジョン・グリンダーとリチャード・バンドラーはこの3人を選んだのでしょうか?
実は、この当時のセラピーというのは、トラウマをもった人の悩み、苦しみ、恨みをえんえんと何十時間も聞き続けるようなものでした。しかし、この3人の天才セラピストだけは、圧倒的な短時間(場合によっては数時間)でトラウマの解消ができていたのです。
そこで、ジョン・グリンダーとリチャード・バンドラーの2人は、その3人の天才がセラピーをしているところを何ヶ月間も研究したのです。
1-2.短時間のセラピーの開発
その結果、ジョン・グリンダーとリチャード・バンドラーの2人も、3人の天才と同様、圧倒的な短時間でトラウマを癒やすセラピーができるようになったのでした。つまり、NLPはもともと、「短期間でトラウマを癒やすためのセラピー」として産まれたのです。
そして、このセラピーは、当時のアメリカで、非常に歓迎されました。なぜなら、アメリカにはベトナム戦争帰りの兵士がたくさんいて、彼らは多くのトラウマを抱えていたからです。すなわち、「人を殺してしまった……」とか「仲間が殺されてしまった……」というような、非常に強いトラウマです。
こういったトラウマを抱えている兵士1人1人に対応するには、従来のセラピーでは時間がかかりすぎました。えんえんと、何十時間も話を聞いていたら、次々に帰国してくる数多くの兵士の心の傷を癒やすことはできないからです。
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ビジネス心理学とは?1-3.NLPの応用
このように、NLPはもともとはセラピーとして産まれ、発展しました。そして、それがさらに応用されていくことになります。つまり、ジョン・グリンダーとリチャード・バンドラーの2人は、3人の天才セラピスト「以外」の、さまざまな分野の天才たちを研究し始めたのです。
たとえば、以下のような具合です。
- コミュニケーションの天才を研究 → コミュニケーションのスキルを体系化
- プレゼンテーションの天才を研究 → プレゼンテーションのスキルを体系化
- 営業の天才を研究 → 営業のスキルを体系化
こうして、現代では、NLPとはセラピーだけではなく、「天才性の研究」のために使われるようになったのです。このように、ジョン・グリンダーとリチャード・バンドラーの2人はNLPを「脳の取扱説明書」として発展させていったのです。
この記事のタイトルを「仕事や恋愛で使える」としたのは、NLPという「脳の取扱説明書」を使って仕事や恋愛の天才を研究すれば、あなたもそれと同じような成果が出せる、ということなのです。
2.NLPとはどんな心理学なのか? 5つの効果
NLPは元々セラピーの手法なのですが、色々な天才を研究し始めた結果、NLPでできることが多くなりすぎて、NLPの効果を一言で説明しにくくなってしまいました。NLPを使うと、あれもできる、これもできるという状態になってしまって、逆に説明がむずかしいのです。(笑)
NLPが「脳の取扱説明書」といわれても、全くピンとこないと思いますので、代表的な効果を5つに絞って説明します。
2-1.NLPとは、一流の人と同じ結果が出せる心理学
上に書いたように、昨今のNLPは、「天才性を研究する学問」です。このNLPを使うことで、圧倒的に短時間で学習をすることができます。
たとえば私は、プロのセールスマンをNLPの技術を使って研究することで、たった30分のプレゼンテーションで5000万円ほどの契約を預かることができるようになりました。このように、NLPを使えば、短時間で一流の人と同じ結果が出せるのです。
2-2.NLPとは、コミュニケーションがうまくなる心理学
NLPとはもともと、3人の天才セラピストを研究して作られた学問です。その3人の共通点は、とにかくコミュニケーションがうまいこと。うつ病の人や会社の経営者のような、コミュニケーションがむずかしいとされている相手でも、コミュニケーションを上手にとっていたのです。
そのため、NLPを身につけると、どんな相手であっても、コミュニケーションがとれるようになるのです。それも、普通のレベルのコミュニケーションではありません。過去のトラウマのような、絶対に誰にもいいたくないような内容でも簡単に聞き出せる、レベルの高いコミュニケーションです。
コミュニケーションテクニックであるコーチングについては、「コーチングの資格はまだとるな!元コーチの業界裏話7つ」の記事も参考にしてください。コーチングのテクニックの多くはNLPのテクニックを元にしていますので、あわせて読むと理解が深まります。
また、人とのコミュニケーションをより良くしたり、人から信頼される方法を知りたい場合は「元コーチが語るラポール形成の極意|恋愛や介護で信頼を築く」の記事も参考になりますのでぜひ合わせてお読みください。
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ビジネス心理学とは?2-3.NLPとは、モチベーションを上げられる心理学
繰り返しになりますが、NLPとは、3人の天才セラピストを研究して作られた学問です。ですので、うつ病のようなやる気のない人や、「自分はダメ人間ではないか」というように自己否定している人の「メンタル面の回復」には特に効果があります。
もしあなたが、たとえそのくらい心が落ち込んでいたとしても、NLPの技術を使えば、短時間でモチベーションを上げることができるのです。
自己否定や自己嫌悪については以下の記事でも詳しく解説しています。特に3章と4章ではすぐに実践できる具体的な自己嫌悪の克服法についてかかれていますので参考になるでしょう。
2-4.NLPとは、リーダーシップが発揮できる心理学
NLPの発展の過程で、NLPを使ったセラピーを色々なクライアント(顧客)が受けました。そのときに、開発者のジョン・グリンダーとリチャード・バンドラーは色々な技術を作り出します。VAKと呼ばれる人間の3つのタイプ分類であったり、視線の位置によって相手の考えていることを読むスキルであったり、です。
こうした手法は、多くの人を動かすような、リーダーシップを発揮する人にとっては、とても有益だったのです。
2-5.NLPとは、体の使い方を改善できる心理学
3人の天才セラピストが優れていたのは、言葉を使ったコミュニケーションのスキルだけではありませんでした。表情やボディーランゲージ、体の使い方なども、卓越していたのです。そのため、NLPを身につけることによって、体の使い方さえも改善できます。
たとえば、これは私の知り合いの話ですが、彼はNLPを使って、外科医のメスさばきを改善したり、プロ野球選手のフォームを改善したりしていました。高いパフォーマンスを出すための、微細な体の使い方さえ調整できるのです。
3.NLPを使っている有名人
NLPは欧米で発達した心理学であるため、多くの欧米人が取り入れています。
芸能人やスポーツ選手では、タイガー・ウッズやニコール・キッドマン、ブリトニー・スピアーズ、レディー・ガガなど。
大統領では、オバマ大統領やクリントン大統領、レーガン大統領、ネルソン・マンデラ大統領など。
上記は私が知っている例ですが、他にも多くの人が学んでいるでしょう。
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ビジネス心理学とは?4.NLPの主な手法、テクニックとやり方
NLPとは元々はセラピーの手法であり、そこまで多くの手法やテクニックはありませんでした。しかし、NLPが発展していく過程で、色々な天才たちを研究した結果、膨大な数の手法やテクニックが生まれました。
NLPの主な手法やテクニックが網羅された本として、『NLP百科事典(The Encyclopedia of Systemic Nlp & Nlp New Coding)』という本があり、これが最も有名です(この本は、日本のAmazonでも買えますが、価格は非常に高く、中古でも5万円以上します)。
この本は、上巻800ページ、下巻800ページ、上下巻セットで1600ページという、常軌を逸したボリュームとなっています。この本に載っている全ての手法やテクニックは、スペースの関係で、ここでご紹介することはできませんので、NLPの代表的な手法、テクニックとそのやり方を3つだけご紹介します。
4-1.一流と同じ結果が出せるスキル、モデリング
モデリングを、分かりやすく表現するなら、「真似」ということになります。
NLPの膨大な数のスキルのうち、最も重要なスキルが、このモデリングです。NLPのスキル of スキルであり、NLP自体も3人の天才セラピストをモデリング(真似)することで生まれました。
「2-1.NLPとは、一流の人と同じ結果が出せる心理学」でも説明したとおり、このスキルをマスターすれば、一流の人が得ている結果と同じ結果が出せるようになります。
モデリングというテクニックは、大まかに説明すると、次の3ステップです。
(2)その人の中に、あなたが入り込むイメージをする
(3)この状態のまま、その人の言葉や体の使い方、価値観などを自分自身に取り入れる
このモデリングを身につけると、圧倒的に短時間で、あなたが得たい結果が得られるようになるでしょう。
モデリングについては以下の記事でより詳しく解説していますのでこちらをご覧ください。NLPのトレーナーがモデリングについてわかりやすく紹介していますので、この記事を読めば、憧れの人と同じ結果を出すことが可能になるでしょう。
4-2.究極の観察術、キャリブレーション
キャリブレーションとは、分かりやすく表現するなら「観察」です。NLPの膨大なスキルのうち、2番目に重要なスキルがキャリブレーションで、具体的には、下記を観察します。
- 姿勢や動き
- 呼吸の長さや深さ
- 表情
- 声のトーンや抑揚
- 話のテンポ
つまり、目の前にいる人の言葉以外の全てを観察します。これによって、相手の価値観や感情、考えを読むことができるようになります。
たとえば、目の前の相手が、深くゆっくりと腹式呼吸をしていれば、お腹のあたりが大きく動きますよね。このときは感情にアクセスしているときなので、あまり論理的な思考をしていないということが分かっています。
このように、非常に細かく、言葉以外の全てを観察することをキャリブレーションといいます。
4-3.一瞬で短所を長所に変えるリフレーミング
2つ、重要だけれども抽象的なスキルが続きましたので、最後は分かりやすい具体的なスキルをご紹介します。リフレーミングとは、簡単にいえば、「違う見方を示すこと」です。
ものの見方はひとつしかないわけではありません。「消極的 → 思慮深い」とか、「せっかち → 行動的」とか、「こだわりが強い → 信念がある」など、ものには複数の見方があり、それを示してあげることがリフレーミングです。
たとえば、失恋をした人が「私はもうダメだ」と嘆いていたとしたら、「もっと良い人と出会えるチャンスかもね」と、失恋に対してちがう見方を示してあげるのがリフレーミング。もちろん、たったこれだけで元気になるわけではありませんが、別の見方を示してあげるだけでも、回復は早くなります。
私たち人間は、怒っていたり、悲しんでいたり、自己不信になっているとき、たったひとつの見方でしか物事をみていない場合が多いのです。ですから、別の見方を示してあげるだけでも、そういったネガティブな感情から早く抜け出すことができるようになります。
「リフレーミング」については以下の記事をお読みください。リフレーミングの3ステップやリフレーミングの具体例も交えてくわしく解説しています。
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ビジネス心理学とは?5.NLPの資格やセミナーの評判|本当に必要?
5-1.資格を取る前にできること
不景気になると、人は収入面で不安になって資格取得に飛びつきますが、これはNLPの資格でも同じです。
私の周りでも、NLPの資格を取っている人は多いですが、体感的には95%くらいの人は元が取れていません。つまり、講座を受講しても、受講料以上の金額を稼げていないのです。ですので、もしNLPを使ってお金を稼ぎたいという場合には、早まって資格取得に走らないことを強くおすすめします。
資格を取らなくても、NLPのスキルを教えてくれるセミナーはたくさんあります。また、NLPの本を10冊程度読むだけでも、資格を取る何倍もの知識を得られます(NLPの資格セミナーをしている会社はこういったことは絶対に教えてくれません)。
ですからまずは、金銭的にも、時間的にもリスクが少ない、上記の方法をご提案申し上げます。
5-2.NLPプラクティショナーとは?
よく聞くNLPプラクティショナーとは、何でしょうか? プラクティショナー(practitioner)の言葉の意味は、「実践している人、実行者、熟練家、練習生、施術者」あるいは「開業医(師)や弁護士」(引用 英辞郎on the webより)です。
NLPプラクティショナーの「プラクティショナー」は、実行者、練習生が近い意味になり、NLPを実際に学んで実践する基礎のコース、またはそのトレーニングを受けた有資格者のことを指しています。
さまざまなスクールで、NLPプラクティショナー認定資格を取得できるコースを受講できます。とはいえ、本当に自分にとって資格を取ることが本当に必要なのか、よく内容を確認してみましょう。
※NLPプラクティショナーやNLPの資格について興味がある方は、以下の記事を参考にしてください。NLPの資格の種類や取得するまでに必要な費用、NLPの資格を選ぶ基準まで第三者視点で徹底的にまとめています。
6.NLPを学びたいなら、この5冊の本がおすすめ!
前述したように、NLPはセミナーなどに参加しなくても本だけで十分に学べます。おすすめの本はたくさんあるのですが、この記事では5冊だけご紹介します。
『図解NLPコミュニケーション術』
木村 佳世子 (著)
こちらの本は初心者向けの1冊です。2ページに1つは大きな画像が入っていて、とにかく分かりやすいからです。活字が苦手という人には特におすすめです。
ただし、内容は薄いのでこれで1冊で十分というわけではありません。ですが、膨大なNLPのテクニックのうち、有名なものをザッと知れるという点で有益です。NLPを初めて知る場合はこの本からどうぞ。
『こころのウイルス』
ドナルド ロフランド(著)
2冊目は、NLPを使って自己啓発をしたい人向けの1冊。自分の中にあるダメな思考のパターンを「こころのウィルス」と呼び、その対処法を書いた本です。恋愛や仕事、禁煙、先延ばしなどあらゆる状況でのダメな思考パターンを変えることができるのが特徴です。
内容はむずかしめで511ページもあるため、NLPを知っている人向けです。しかし、変な自己啓発本の10倍以上は役に立つ、とても骨太な1冊です。NLPを学ぶのであれば、この本を読まないのはもったいないと言えます。
『NLPコーチング』
ロバート・ディルツ(著)
3冊目は、NLPを第三世代まで発展させたことで知られるロバート・ディルツの1冊です。この本はNLPのテクニックを使ってコーチングしたり、リーダーシップを発揮したりしたい人にとっては垂涎の1冊です。
この本は監修の質が良くないという声もありますが、それを差し引いても良い内容だと言えます。「ニューロロジカルレベル」というNLPのテクニックについてはこの1冊が特にわかりやすい。『こころのウィルス』を読んだ人は、次はこちらに挑戦してみてください。
『NLPの実践手法がわかる本 (実務入門) 』
山崎 啓支(著)
ある程度NLPの基本を理解したら、日常生活でのNLP実践手法がわかるこの本を読んでみましょう。ビジネス、コミュニケーション、リーダーシップを身に付けたい人、実際の生活に役立てる方法が知りたい人には、とてもわかりやすく、すぐに実践しやすい内容になっています。
『コア・トランスフォーメーション:癒しと自己変革のための10のステップ』
コニリー・アンドレアス&タマラ・アンドレアス (著), 穂積 由利子 (翻訳)
最後に紹介する本は、少し上級者向けの内容です。心の深い部分をあつかっているので、NLPの基本をある程度学んでから読んでみることをおすすめします。あなたにとって好ましくない感情や反応、習慣をもたらすパート(心の一部)には、実はポジティブな目的があり、すべてを感謝して受けいれることを前提としています。
コーチングをされている人やセラピストなど、心の奥深い部分をケアする必要がある人にはぜひ読んでほしい一冊です。
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ビジネス心理学とは?7.NLPはカルト宗教なのか? 怪しい理由は?
なぜ、NLPを怪しいと感じる人がいるのか? その理由はNLPのテクニックが、カルト宗教や自己啓発セミナー、スピリチュアルセミナー、ネットワークビジネスの勧誘などで悪用されているからです。
たとえば、私は以前、NLPという名前を使って開催されているネットワークビジネスの勧誘セミナーに参加したことがあります。と言っても、ネットワークビジネスの勧誘セミナーと最初から知っていて参加したわけではありません。「NLPの認定トレーナーの講師が格安セミナーを開催します!」という触れ込みだったので参加をしてみたら、なんと参加者の半分がとあるネットワークビジネスのメンバーだったのです。
そして、休憩時間にはそのネットワークビジネスの勧誘の嵐となり、大変気分が悪くなりました。これはいただけないケースですね(笑)。
※ネットワークビジネスのえげつない勧誘方法などについてはこちらの記事を読んでください。これを読んでおくことで、ネットワークビジネスに騙されることがなくなり、勧誘された時の断り方もわかります。
また、スピリチュアルのセミナーで、NLPが利用されているのを見たこともあります。
「これがアメリカの心理学、NLPの教えです!」と講師が言っていたのですが、私からするとNLPとは何も関係がない疑似科学のスピリチュアルの内容でした。要は、疑似科学のスピリチュアルを、NLPという権威を借りて科学のように見せていたのです。
※スピリチュアルのセミナーについては、私がこちらにまとめました。スピリチュアルの起こりから、「アメリカで死者を出したというスピリチュアルのセミナー」の情報まで、幅広くまとめてあります。
このように、NLPが怪しく感じられるのは、NLPを悪用している人たちがいるからですね。たしかに、NLPの効果は経験的な証拠でしか実証できないため、学術的な信頼性は低いと言う人もいます。
しかし、私の経験では、まったく役に立たないわけではないと感じています。少なくとも、現代のNLPはダッド・ジェームスやロバート・ディルツなどの活躍により、初期のNLPよりもかなり発展してきました。
彼らの本を読んだり、上でご紹介した5冊の本などに目を通したりすれば、怪しさも払拭されるでしょう。「ああ、NLPが悪用されているだけなんだ」と気づくはずです。
8.NLPで本当に重要なスキル2つ
前述したとおり、NLPのスキルは膨大な数がありますが、本当に重要なスキルはたった2つしかありません。
それが、「4-1.一流と同じ結果が出せるスキル、モデリング」と「4-2.究極の観察術、キャリブレーション」であり、他の全ては注釈です。もし、セミナーなどで学ぶとしても、その2つから重点的に学ぶことをおすすめします。
NLPの膨大なテクニックを全て学んでも人生は変わらないですが、本当に有益な上記2つのスキルを身につければ、確実に人生は変わるでしょう。
さらにNLPについてくわしく知りたい場合は、「NLP大辞典|米国の心理学・神経言語プログラミングの全て」も合わせてお読みください。NLPの基本から全体像、資格取得の実態やおすすめの本3冊などを解説しています。
なお、NLP以外で仕事に使える心理学については、こちらの記事で紹介していますので、ご参考にしてください。NLPだけが有用な心理学だと思うのは危険です。