劣等感の克服|仕事も恋愛もアドラー心理学があなたを救う!

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あなたは劣等感を感じていませんか? 私は心理カウンセラーとして「劣等感を克服したい」という相談を受けることがよくあります。劣等感を感じていると、自分にたいして自信が持てず、息苦しさを感じてしまいますよね。劣等感はだれしも抱えているものですが、正しい知識をもって向き合わなければ息苦しさは増えるばかり。

そこで今回は、毎日たくさんの相談を受けている現役カウンセラーの私が劣等感について徹底解説。この記事で紹介されている劣等感に対する知識と克服方法をマスターすれば、息苦しさはどんどん解消されていくことでしょう。ぜひ読んでみてください。

目次 〜劣等感の強い人もアドラー心理学で克服可能です〜

1.劣等感とは? 心理学でくわしく解説する

2.劣等感の原因は?

3.アドラー心理学で劣等感を克服しよう

4.劣等感は正しい知識で向き合う

1.劣等感とは? 心理学でくわしく解説する

1.劣等感とは? 心理学でくわしく解説する

最初に、劣等感の言葉の意味を説明します。劣等感とは、「自分は他人よりも劣っている」という気持ちのことです。つまり、他人と比較することが劣等感を感じる原因になります。

劣等感を持っていると、自分に自信が持てません。また、自分らしくふるまうことに抵抗を感じてしまいます。人は劣等感を隠すために、自分をよく見せようとしたり、他人に嫉妬したりします。また、劣等感が強いほど、息苦しさを感じる回数や量も多くなります。

なお、劣等感の別の表現として「コンプレックス」がありますが、こちらを私がくわしく解説した記事があります。この記事と併せて読むことで、劣等感についての理解を深めることができ、克服するのに非常に役にたちます。ぜひお読みください。

【心理学】コンプレックスとは?|意味や原因、克服法を解説
あなたはコンプレックスを抱えていませんか? 私は心理カウンセラーとして「コンプレックスを解決したいのですが…」と相談を受けることがよくあります。コンプレックスがあると、そればかりが頭に浮かんで本当に嫌な気持ちになりますよね。コンプレックスはだれしも...

1-1.劣等感にはアドラー心理学が最適

劣等感を克服したいときは、アドラー心理学を学ぶことをオススメしています。なぜならば、ほかのどの心理学よりもアドラー心理学は劣等感に対して、実践的で即効性のある理論だからです。

そしてなにより、創始者であるアルフレッド・アドラー自身も、低身長(150㎝程度)、運動オンチ(馬車に何回も轢かれる)等の劣等感やコンプレックスを感じてきました。つまり、アドラー自身も劣等感と向き合ってきたという経緯があります。

そのため、かれの理論は単なる机上の空論ではなく、実践的な知恵です。具体的な方法論として劣等感の克服方法を学ぶことができます。アドラー心理学についてはこちらにくわしく解説していますので、ぜひ併せてお読みください。アドラー心理学への理解がぐっと深くなります。

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1-2.克服しなくてもいい劣等感もある

じつは、劣等感の中には、克服しなくていいものがあります。アドラー心理学では、劣等感を2つに分けて考えています。それは、劣等感と劣等コンプレックスです。違いは以下のとおり。

◆ アドラー心理学では劣等感を2つに分けて考える

劣等感:自分と他人を比べて、自分の方が劣っていると思う気持ち

劣等コンプレックス:劣等感を感じることを言いわけにして、本来やるべきことから逃げようという気持ち

もしあなたが劣等感を感じていて、そのうえで向上心や成長への意欲を持っているのだとしたら、その劣等感を無理に解消する必要はありません。それがあるからこそ、今の自分をより向上させたいという強い気持ちが生まれるからです。しかし、劣等コンプレックスを抱えている場合は解消する必要があります。

1-3.劣等感より劣等コンプレックスを解消すべき

劣等コンプレックスとは、「自分は劣っているから、何をやってもダメだ」とあきらめている精神状態のことです。このような劣等コンプレックスは解消すべきです。なぜならば、劣等コンプレックスがあると、本来やるべきことから逃れようとするからです。つまり劣等コンプレックスは現実逃避につながります。

たとえば身近な例でいうと、受験に対して劣等コンプレックスを持った高校生は、受験勉強から逃れようとします。「自分がどれほどがんばっても、○○君には勝てない。だから、もうあきらめてゲームをしよう」といった具合ですね。

他人と自分を比べることよりも、自分の第一志望の進路に進むことが重要であるにもかかわらず、本来やるべきことから目を背けてしまいます。劣等コンプレックスがあると、現実逃避をしてしまうのです。

1-4.劣等感から生まれる負の行動3つ

劣等コンプレックスを持っていると、おもに3つの行動をするようになります。

(1)自分より優れている人を攻撃する

「自分に自信がない」という劣等感を持っている人は、自信をもって自分らしくふるまう人を見ると、その人に嫉妬したり、陰口や悪口をいったりします。自分の価値観を正当化できるために、無意識に相手を傷つける行動をしてしまいます。

(2)自分が優れているところを自慢し、劣等コンプレックスから目を背ける

自慢とは、劣等感があることを自ら証明するようなものです。たとえば、自分が一流企業や一流大学に通っていることを自慢するひとは、それを自慢することで自信がない部分を隠そうとする傾向があります。実際の仕事や学業の評価は低いにもかかわらず、自分の在籍する企業や学校を自慢する、という感じですね。

(3)自分の不幸をアピールする

劣等感が強い人は、それを積極的にアピールします。自分がうまくいっていないことを話題にし、それに理解されたり、関心を持ってもらえたりすると気が楽になるからです。劣等コンプレックスが強い人ほど、その場にあった話題ではなく、自分のコンプレックスを話題にして関心を引こうとします。

これらの行動は、自分の欲求を満たすために無意識レベルで実行されます。そのため、気づかないうちに他人を攻撃したり、自慢したりしてしまいます。しかし、それではいつか嫌われてしまいますよね。アドラー心理学ならそれを自覚し、解消することができます(その方法は後述します)。

劣等コンプレックスを持っている人のなかには、自分が嫌いな人も多いはず。自分が嫌いという気持ちに押しつぶされそうな方は、こちらの記事をお読みください。私がカウンセリングをしていて気づいた「自分が嫌いの5つのパターン」別に克服方法を紹介しています。

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2.劣等感の原因は?

2.劣等感の原因は?

この章では、劣等感の原因についてさまざまな角度から解説していきます。

2-1.劣等感の原因はコンプレックス

劣等感の原因はコンプレックスです。コンプレックスとは、なにかのきっかけによって強い感情が出てしまう現象のことです。コンプレックスは、つよい葛藤や感情を抑圧することで形成されます。

そもそも、どうしてコンプレックスができてしまうのでしょう。多くの理論がありますが、簡単に言うと、他人と自分を比較してしまうことが大きな要因です。他人と自分を比べて、「なぜ自分はダメなんだ」と悩むことにより、ネガティブな感情が大きくなっていきます。その結果、コンプレックスができ上がってしまうのです。

2-2.失敗して悔しいときに劣等感は強まる

劣等感への理解を深めるうえで、ひとつ事例を紹介しましょう。私の知り合いの女性は、大学の事務職員として働いていました。彼女いわく、その職場では男性がリーダーシップを強く発揮していて、あらゆる決めごとで男性が主導権を握るとのことでした。

彼女は同僚の男性が出世していく姿を見るたびに、自分が評価されない理由は性別が女性だからだと思うようになりました。そして「男には負けたくない」という劣等感がめばえ、それがどんどん強まっていきました。これは、ダイアナコンプレックスという「男性に負けたくない」という劣等感。悔しさで劣等感が強化された例です。

2-3.怒られたとき、悲しいときに劣等感は強まる

劣等感が強まるケースとして、怒られときや悲しいときがあります。とくに、他人と比較されて怒られると、精神的に大きなダメージを受けます。たとえば、上司の立場から、部下の指導・教育をされる方は特にここに注意しなければなりません。

覚えておくべき失敗パターンとしては「○○さんはできるのに、なぜおまえはできないのか」というしかり方です。こういう言葉かけをすると、相手はとても傷つきます。自分の行為や行動ではなく、人格を否定された気持ちになるからです。

このようなパターンのしかり方をしないように注意しましょう。そして、このように怒る人とは、適切な距離をとりましょう。人は怒られると精神的なショックを受けます。中でも人格否定をされると劣等感が強まるので、注意が必要です。

2-4.完璧主義になったとき劣等感は強まる

まじめに一生懸命に努力できる人ほど、知らず知らずのうちに完璧主義に陥ることがあります。ほかの人が気づかない部分まで気配りができる反面、どうでもいい部分に意識を集中しすぎて時間がかかってしまう。このような完璧主義のパターンに陥る人は少なくありません。

時間や体力に余裕がある場合は問題ありませんが、締め切りや納期が迫っているとスピードが求められますよね。この場合、不必要なところで完璧主義になってしまうと、時間がいくらあっても足りません。そして、完璧を求めるあまり、自分のこだわりを追求しすぎて周りと意識のズレが生まれることも起こりえます。

完璧主義は精神的に強い負担がかかります。一方で「合格点ならOK」という基準で作業に当たると、劣等感が強まることはなくなります。ぜひ完璧主義から合格点主義にアップグレードしましょう。

3.アドラー心理学で劣等感を克服しよう

3.アドラー心理学で劣等感を克服しよう

もしもあなたが劣等感を克服したいのであれば、アドラー心理学を学ぶことが最善といえるでしょう。この章では、劣等感を克服するための基本的な考え方や心構えを、取り組みやすい順番で紹介していきます。

3-1.「どうやって」思考で劣等感を克服する

人は劣等感を感じているとき、「なぜ自分はダメなのか」という思考を無意識のうちにしています。自分がダメな理由を探し、自分自身の中に答えを探そうとしているのです。しかし、その答えを探そうとすればするほど、自分自身の至らないところを数えるばかり。どんどん苦しくなる一方です。

そこで、劣等感を克服するアプローチとして有効なのは「どうやって今の自分よりも良くなるか」という思考をすることです。問題の原因を掘り下げるのではなく、解決策の手段を広げることが劣等感を克服するのにとても役に立ちます。

◆思考パターンの違い

劣等感が強い人の思考パターン
問題発生 → Why(なぜ) → 自分の中に原因を探す → 自分のダメなところばかり思い浮かぶ

アドラー心理学の思考パターン
問題発生 → How(どうやって) → 解決策を探す →  今できることが浮かぶ

3-2.劣等感を克服するには不完全さを認める

劣等感を克服するには、自分や他人の不完全さを認めましょう。なぜならば完璧主義であればあるほど、自分自身を責めるきっかけが増えるからです。劣等感を克服するために最も重要なことは、自分と他人を比較しないこと。別のいい方をすると「人は人、自分は自分」と割り切って考えることです。

たしかに、完璧を追求しようという姿勢は、社会人にとって必要な部分でもあります。しかし、その姿勢がいき過ぎると、自分と他人を必要以上に比較し、どんどん息苦しさを感じるようになります。

そこで、アドラー心理学では、自分にも他人にも不完全さを許し、それを認め合うことを勧めています。その方が、自分にも他人にも優しく、そして自分らしく努力できるようになりますからね。

3-3.劣等感を克服するには人間は対等だと知る

自分よりも実績がある人や、自分よりも経験値がある人に対して、卑屈になったり、必要以上にペコペコしてしまった経験はありませんか? もしあるとすれば、あなたは人間関係をなんらかの基準で比較しているのかもしれません。

「この人はすごい人だからていねいに応対する」「この人はすごい人じゃないから適当に接する」といった対人関係をコントロールすることは、無意識のうちに自分と他人を比較しています。これは劣等感を感じてしまいやすい思考パターンです。もっと楽になるにはどうすればいいのかというと、人と人は対等であると思うことです。

  • 立場を尊重し、尊敬する。
  • でも、卑屈になったり顔色をうかがったりするようなまねはしない。

この2点を強く意識すると、劣等感を感じるきっかけを減らすことができます。

3-4.劣等感を克服するには人を信頼する

アドラー心理学では「人間の悩みは人間関係に由来する」と考えます。「私ばっかり…」とか「なんであんな人と付き合わないといけないのか」という悩み。すべて人と人との関係が根底にありますよね。そこでアドラーは、下記の3つのことを意識する重要性を説明しています。

1. 他者信頼:他人の不完全さを認めて、信頼し合う
2. 他者貢献:だれかに必要とされる自分でいつづける
3. 自己受容:ありのままの自分を受け入れる

人を信頼し、お互いに敬意を払い合うことで人間関係が好転します。その結果、劣等感を感じるきっかけが減って、ネガティブな感覚がどんどんと薄れていきます。他人を信頼し、良い関係を作り続けましょう。

3-5.劣等感を克服するには他人に貢献する

劣等感を根本的に克服するには、他人に貢献することが最も大切です。他人に貢献するとは、かんたんにいうと、他人から「ありがとう」という言葉をもらうことです。

なぜ、人に感謝されるほど劣等感を克服できるのか。それは、ありがとうという言葉をもらえばもらうほど、自己肯定感が上がるからです。自己肯定感とは、読んで字のごとく「今の自分を肯定する感覚」のことです。

この自己肯定感が高ければ高いほど、他人と自分を比べることはありません。それだけでなく、どのような環境であっても自分らしくふるまうことができます。

つまり、自己肯定感を上げることが劣等感を克服するうえで重要である、といえますね。自己肯定感の高め方は、こちらの記事でくわしく解説しています。この記事を読み、少しずつでもいいので自己肯定感を高めていくことで、劣等感を克服することも簡単にできるようになります。

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4.劣等感は正しい知識で向き合う

劣等感を強く感じている人ほど、同時に克服したいという意識を強く持っています。しかし、この記事を読んだことで、劣等感は必ずしも克服しなくてもいいということがご理解いただけたはずです。

本来、克服するべきは劣等感ではなく、劣等コンプレックスです。自分が成長するための劣等感ならば、それをバネにして、できる限りの努力をしましょう。そして、本来やるべきことから逃げるために劣等コンプレックスを持っているとしたら、それはなるべく早く克服するようにしましょう。それに役立つ本はこちら。

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII
岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著)

こちらの本を紹介した理由は、アドラー心理学という視点から精神的な自立に対してくわしく書かれている一冊だからです。劣等コンプレックスを持っているうちは、息苦しさが増してしまい現実逃避をしがちです。

意識してすぐに克服できるわけではありませんが、地道にコツコツと努力をしていけば、必ず克服できます。目をそらさずに、現実的に向き合っていきましょう。あなたがもっと自分らしく、楽になれることを祈っています。

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