「自分が嫌い」を克服する心理学|カウンセラーが原因を診断
「自分が嫌い」を克服する心理学|カウンセラーが原因を診断
自分が嫌いすぎてイライラする。「なんのために生きているのかわからない」と悩みを抱えてしまう。もしかしたら、あなたはいまそのような気持ちかもしれません。しかし、ご安心ください。私は心理カウンセラーとして、「自分が嫌い」「自信がない」などのカウンセリングを累計3000時間以上行ってきました。
この記事では、自分が嫌いと悩む人に向けて原因と具体的な解決策を提案。読んで実践すれば、今抱えているモヤモヤした気持ちが晴れていきます。下記の自分が嫌いな5つのパターンを知り、まずはぜひ実践してみてください。
「自分が嫌い」5つのパターン |
解説 |
自分の顔が嫌い |
容姿が気に入らない、顔のパーツが嫌だ |
自分に自信がない |
人前に出ると緊張する。オドオドする |
自分にイライラする |
怒りがこみあげてくる。感情をコントロールできない |
自分がクズだと思う |
自分に価値を感じない。生きる価値がないと思う |
自分が分からない |
何のために生きているのかわからない |
目次 〜「自分が嫌い」を克服する心理学|原因を診断〜
1.自分が嫌い1:自分の顔が嫌い
2.自分が嫌い2:自分に自信がない
3.自分が嫌い3:自分にイライラする
4.自分が嫌い4:自分がクズだと思う
5.自分が嫌い5:自分がわからない
6.「自分が嫌い」は克服できる!
1.自分が嫌い1:自分の顔が嫌い
自分が嫌いになるひとつめの理由は顔です。自分の顔が好きになれないために、自分自身を嫌いになってしまうのです。特に顔の3つのパーツに嫌悪感を抱く人が多くいます。
嫌いになりがちな顔のパーツ |
解説 |
目 |
一重まぶた、たれ目、釣り目、キツネ目 |
鼻 |
鼻が大きい、鼻が小さい、形が気に入らない |
歯並び |
歯並びが悪い、歯が抜けている、色が黒い |
このように、目、鼻、歯で自分を嫌いになってしまうパターンが見られます。
1-1.「自分の顔が嫌い」の原因
自分の顔を嫌いになってしまう本当の原因は、コンプレックスになっているからです。コンプレックスとは、「自分が他人よりも劣っているという気持ち」のことです。これがあると、人はありのままの自分を受け入れることができません。
また、自分の顔にコンプレックスがあると、人と会うのが嫌になりますが、これは悪循環の元です。顔を見られたくないから人と会わない、人と会わないから孤独になる、孤独になるから自己嫌悪に……という悪い流れを生み出すのです。
1-2.「自分の顔が嫌い」の克服法
克服方法は2つあります。ひとつは、同じ悩みを持つ人と出会うこと。もうひとつは、笑いに変えることです。それぞれ解説します。
自分の顔が嫌いの克服法 |
解説(メリット) |
同じ悩みを持つ人と出会う |
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笑いに変える |
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もしあなたが自分の顔が嫌いだと悩んでいるのなら、同じように悩んでいる人に話しかけてみましょう。同じ悩みを共有することで、お互いの中に強い親近感を覚えるようになります。
また、コンプレックスで笑いを取ってみましょう。相手が笑っている姿を見ると自分もだんだん面白くなって、意外に小さな悩みだと気付きます。そして、コンプレックスを克服できるようになります。
◆克服事例
以前、私のクライアントの男性に「出っ歯」な自分がとても嫌で悩んでいた人がいました。その方に勧めたのは、お笑い芸人の明石家さんまさんの番組を見ること。何十年も「出っ歯」を笑いに変えるさんまさんの姿を見て、彼は考え方を改めました。以来、歯をホワイトニングしていつでも見せられるように心がけているそうです。
2.自分が嫌い2:自分に自信がない
自分が嫌いになる2つめの理由は、自分に自信がないことです。自分に対して自信が持てないので、人前に出ると緊張したり、強い不安を感じたりして胸が痛くなります。
そして、ほかの人が平気でできることが自分にはできないことで自分を責めて、次第に自分のことが嫌いになってしまいます。
2-1.「自分に自信がない」の原因
自分に自信がない原因は、我慢をしすぎているからです。我慢とは、できないことを無理してやったり、やりたくないことを嫌々やったりすることですが、自分に自信がない人ほどこれを無意識のうちにやっています。
やらなければ嫌われてしまうとか、やらなければ自分は相手にされなくなるという不安が強いため、我慢して嫌なことをする。その結果、うまくいかずに自分を責めてしまう。こういった悪循環が存在しています。
2-2.「自分に自信がない」の克服法
自分に自信をつける方法は2つあります。泣けるだけ泣くということと、環境を変えるということです。それぞれ解説します。
「自分に自信がない」を克服する方法 |
解説(メリット) |
泣けるだけ泣く |
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環境を変える |
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もしあなたが自分に自信がないことで自分を嫌っているのだとしたら、まずはツラかったことや悔しかったことを思い出して涙を流してみましょう。泣き終わる頃、気持ちがスーッと晴れてきます。
そして、自分が過ごしやすい環境を探しましょう。自分らしくいられる場所でこそ自信を持って過ごせます。これが自分を好きになる第一歩となります。
◆克服事例
私が過去にカウンセリングを担当した女性は、強い精神疲労を抱えていました。私が彼女にしたアドバイスは涙活(るいかつ)。まずは感動する動画を見ることを勧めました。最初のテーマは、たとえば親子の絆、ペットへの愛(動物愛)、夫婦愛、子供への愛、スポーツの感動シーンなど様々。
それから次第に、感情を解放して自分の泣きたいテーマで泣けるようになっていきました。少しずつ涙を流していくうちに「心の疲れを解消するのに役に立った」と感謝を頂きました。
私はいまでこそ心理カウンセラーとして年間1000時間以上の相談に乗っていますが、過去は自分に自信がなくて落ち込んだ時期が長くありました。あのときの心理状態はまさにどん底。「どうしてうまくいかないんだろう」が口癖でした。
以下は私なりに研究してわかった自分に自信を持つための8つの方法です。自信を持てない人への処方箋となります。今すぐ確認を!
3.自分が嫌い3:自分にイライラする
自分が嫌いになる3つめの理由は、自分にイライラするからです。なにかの出来事のあと、自分の行動や考え方に怒りを感じて自分を嫌うようになります。
また、自分の怒っている様子をみた周囲の人が心配になったり、不安な気持ちになったりすることも知っていますが、そのイライラを抑えることができません。ことあるごとにやり場のない怒りを感じて、そんな自分が嫌いになってしまうのです。
3-1.「自分にイライラする」の原因
自分にイライラする原因は、自分にとってネガティブな意味付けをしているからです。自分をいらだたせる理由を、自分自身で作り出しています。つまり、自分で自分を苦しめる負の連鎖を持っているのです。しかし、これは脳の正常な働きによるものです。
脳は、出来事に対して自分の価値観に合った意味づけをしています。そして、その意味をもとに自分の気持ちを作り出す性質を持っています。ですから、自分にネガティブな意味づけをしていることが、イライラする原因です。
3-2.「自分にイライラする」の克服法
自分にイライラする。その怒りはアンガ―マネジメントのテクニックを使うことで簡単に解決できます。ここでは重要なものを1つご紹介いたします。
「自分にイライラする」の克服法 |
解説(メリット) |
イラッとしたら、深呼吸しながら、頭の中でゆっくり6秒間かぞえる |
- 怒りの感情のピークは6秒間だけしか続かない
※諸説あります
- 6秒間を乗り切れば気持ちはコントロールできる
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イライラをコントロールするときに最も有効な心構えは、反射的に怒らないことです。怒りの感情は6秒間でピークを迎えます。それを乗り切れば、冷静になって意味づけを考えることができるのです。自分に合った意味づけを選ぶことでイライラがなくなり、自分が嫌いだという感情が少しずつ薄れていきます。
◆克服事例
過去にカウンセリングした男性で、仕事でミスをするたびに、自分にイライラしてしまう方がいました。その人と共有したルールは、イライラがなくなるまで目を閉じて数を数えること。回数を重ねてくるとわかりますが、だんだん落ち着くスピードが早くなっていきます。効果的なので、ぜひ試してみてください。
4.自分が嫌い4:自分がクズだと思う
自分が嫌いに感じる4つ目の理由は「自分をクズだと思う」ためです。クズとは、本来役に立たないことを意味しますが、この場合は、モラル(道徳)がない人であるというニュアンスも含まれています。
つまり、モラルがない・役に立たない人であるという風に自分を思い込んでしまって、結果的に自分が嫌いになっているという状態です。自分に対する無価値感と、「別にもうどうでもいい」という開き直りが、自分を嫌う理由の根底にあります。
4-1.「自分がクズだと思う」の克服法
自分がクズだと思う原因は、大切な人に裏切られた傷が癒えていないためです。親(家族)や、友人、配偶者、会社の上司や部下、社長など、あなたと一度は密接な関係を持った人に、裏切られてしまった経験が、この問題の根っこの部分にあります。
そのため、他人に対してあきらめの気持ちを抱いていて、人付き合いに情熱を持てません。またどうせ傷つくなら、傷つかない生き方をした方がいいと無意識に信じてしまっているのです。
4-2.「自分がクズだと思う」の克服法
克服方法は、2つあります。第一に、大切だと思える人と出会うこと。そして、その人から逃げないことです。それぞれ解説します。
「自分がクズだと思う」の克服法 |
解説(メリット) |
大切だと思える人と出会う |
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その人から逃げない |
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自分がクズだと思っているとしたら、他人を信じることは難しいかもしれません。他人に対して恐怖を感じるからです。
しかし、だからこそ大切な人と出会って、その人から逃げずに大切にしてあげてください。そうすることは、結果的にあなた自身の自尊心を回復させることにつながるからです。
◆克服事例
過去に、真面目系クズを自称するある男性をカウンセリングしたことがあります。第一印象は普通、むしろ真面目っぽいのに、深い付き合いが苦手で、人を遠ざけたり、裏切ってしまうことがあるとのことでした。彼にしたアドバイスは「努力をコツコツ積み上げない限り、一生治らないよ」ということでした(笑)。
やりたいこと以外をやらない幼稚性の克服は、地に足の着いた努力をすることでしかできません。自分がされたら嫌なことを他人にしないと決めて継続していくことでこの手の自尊心は回復されていくと覚えましょう。
5.自分が嫌い5:自分がわからない
自分が嫌いに感じる5つ目の理由は「自分が分からない」からです。自分が分からないとは、自分自身という存在に不安を感じたり、生きる意味や、将来への不安、言葉にできない寂しさを感じるたりしている状態です。
こうなると人は強い恐怖を感じます。その恐怖を抑えようとして頭の中でいろいろなことを考えるのですが、どうすればいいかわからずにさらに悩みを深めていきます。どうすることもできない無力な自分を恥じ、嫌うことで心を保とうとしている状態です。
5-1.「自分がわからない」の原因
自分がわからない原因は、燃え尽き症候群になっているからです。燃え尽き症候群とは、一生懸命努力したにもかかわらず、期待を裏切られたときに起きる心理状態です。
学校でのいじめやパワーハラスメントやモラルハラスメント、会社の倒産やリストラ、離婚、死別など、様々なことがきっかけで発生します。
燃え尽き症候群になると体調の変化が生じます。朝起きるのがだるくなったり、不安で胸がいっぱいになり、まったく眠れなくなったりします。
5-2.「自分がわからない」の克服法
自分がわからないときの対処方法は、2つあります。ひとつは、やらなければならないことをなるべく簡単に終わらせる。もうひとつは、大切なことをする時間を先に確保することです。下記に解説します。
「自分がわからない」の克服法 |
解説(メリット) |
やらなければならないことをなるべく簡単に終わらせる |
- タスクをなるべく簡単に終わらせる工夫をしましょう。
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大切なことをする時間を先に確保する |
- 自分の人生にとって必要なこと。ライフワークの時間を先に確保しましょう。
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極度のストレスとプレッシャーに満ちた生活。これでは心がすり減るばかりです。この2つのアドバイス通りに日々を過ごせば、燃え尽き症候群を防ぐことができます。ぜひ試してみてください。
もしあなたが、まわりのひとの目を気にしていると感じたり、他人からの評価を優先させたりして、自分の本当の気持ちや考えがわからなくなっていると感じるなら、下記記事を読んで下さい。
下記記事には、自分がわからない苦しい状況から抜け出す具体的な方法が6つ書かれています。
6.「自分が嫌い」は克服できる!
この記事では、自分が嫌いだと感じるあなたへ、5つのパターンとその克服方法を解説してきました。最初にも書いたように、私自身も特に10代の頃は他人と自分を比較して落ち込んだ経験があります。
しかし、時間がたってから考えてみると、自分が意識しているほど、他人は自分のことを見ていないということがよくわかりました。この記事を参考に、あなたの悩みが解決して、自分らしく過ごせることを祈っています。
自分が嫌いということは、言い方を変えると「自分に対して不適切なセルフイメージを持っている」ということです。ですので、セルフイメージを変えれば「自分が嫌い」という状態を克服することができます。
以下の記事では、セルフイメージについてわかりやすくまとめました。うわついたエセ心理学でいわれる「なんちゃってセルフイメージ」ではなく、科学・学問として研究されたセルフイメージを学ぶことができます。正しい理論を学び、自分が嫌いを今すぐ克服しましょう。
劣等感(コンプレックス)をさらに克服したいと思っているなら以下の記事も合わせてお読み下さい。劣等感克服には正しい知識が必要です。現役カウンセラーが劣等感について徹底的に解説。劣等感に対する正しい知識と克服方法をマスターすれば、息苦しさは解消されるでしょう。特に3章のアドラー心理学と絡めた克服法は必読です。
「自分を好きになる方法」を探しているならぜひ以下の記事をお読みください。自分のことが好きになれず悩んできた筆者が、実際にいろいろ試して克服できた効果的な方法が紹介されています。次に克服するのはあなたの番です。
執筆者情報
箭内宏紀
【心理系ビジネス専門のコンサルタント】
大学にて教育心理学やカウンセリング臨床を学んだ後、大手カウンセリング法人に就職。史上最年少でトップセールスになるも過労のため燃え尽き症候群に。その後、2年間のリハビリを経てカウンセラーとして福島県の田舎町からSkypeを使って起業する。300人の顧客リストから3,000万円を超える売上を達成するほか、50万円を超える高額商品の成約率が95%を超えるなど、共感型電話セールスに好評がある。現在はカウンセラーやコーチなどの心理系ビジネスに対して、ゼロから月商100~1,000万円を売り上げる技術を指導。
新規クライアント募集は本人のメルマガにて年1回のみ。
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