あなたは「自分のことをもっと好きになりたい」「いまの自分を愛せるようになりたい」と考えていませんか? もしかしたら、「自分のことが嫌いで、嫌いでしかたない」という人もいるかもしれません。
私自身も、以前は自殺を考えるほど、自分のことがほんとうに嫌いでした。どうしても、自分のことを好きになれずに、ずっと悩んでいました。しかし、「このままでは、いけない」と思い、3年以上の時間と50万円以上のお金をかけて、心理カウンセリングやセラピーに通いました。
その結果、今では「自分のことが嫌いでどうしようもない」という状態から抜け出し、「意外といいところもあるじゃないか」と自分のことを少しは好きになりました。そのおかげで、以前より自分に対して、否定をすることが少なくなりました。
さらに、自分のことを好きになると、人間関係や仕事にも良い変化がおこりました。それによって、自分を嫌っていたころより、ずっと生きやすくなりました。
そこで、この記事では、私がこれまでに学んできたことを元に、あなたが自分のことを好きになれる方法を解説していきます。あなたもぜひ自分にとって良い変化を起こしてみてください。
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ビジネス心理学とは?目次 〜自分を好きになる方法5つ|自分が嫌いなあなたへ〜
1.自分を好きになる方法を知る前に
まず、はじめに自分を好きになれない人によく見られる特徴を解説していきます。この特徴を持っていると、自分を好きになることが難しくなります。
ただし、ここであげた特徴を持っていたとしても、人間として劣っているわけではありません。なので、落ち込む必要はないです。よって、落ち着いて読んでみてください。なお、カンタンな処方箋も一緒に紹介しますので、ぜひ活用してみてください。
特徴 | 具体例 | 処方箋 |
---|---|---|
減点方式 自分の苦手なところや不足しているところに注目してしまう |
ピアノが弾けない、英語が話せないなど、不足しているところに目がいく | 自分のできたところに、目を向けるようにする(加点方式) |
完璧主義 何事も完璧でなければいけないと思ってしまう |
テストで99点を取っても、「100点じゃないから失敗だ」と考えてしまう | 完璧でなかったとしたとしても、「これで完璧だ」と唱える |
無価値感が強い 自分は価値のない存在だと思っている |
「勉強や仕事で大きな成功をしなければいけない」と考えてしまう | 「今のままでも私は素晴らしい」と唱える |
他人に期待しすぎる 他人が自分に優しく接することを過剰に期待している |
「自分が何かに困っているときは、周りが助けてくれるべきだ」と考えてしまう | 自分のルール「私を助けるべき。親切にするべきなど」を他人に押し付けることをやめる |
他人と比べてしまう うまくいっている人と自分を比べてしまう |
自分より、年収の高い人を見て「自分はなんてダメなんだろう」と思ってしまう | 人と自分を比べることをやめる |
自己表現ができない 自分の気持ちを相手に伝えることができない |
「お金を貸してくれ」などのお願いを断ることができない | 少しでも、自分の考えを伝える練習をする。はっきりと「イヤ」といえない場合は、「難しいです」というなど |
いかがだったでしょうか? あなたはいくつあてはまりましたか? たくさん当てはまったからといって自分を責めたり悲観せず、処方箋の部分を少しずつ実践してみましょう。「自分を好きになりたい」とあなたが思えたことが、まず素晴らしい進歩です。焦らずいきましょう。
なお、自分がとても嫌いという方は、こちら記事もあわせて読むことで、自己分析が深まります。
そして克服方法を実践していくことで、いつのまにか、自分を好きになれているはずです。
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ビジネス心理学とは?2.自分が好きになれないとどうなるのか?
もしかすると、「無理に自分のことを好きになる必要はないんじゃないの?」と考える人もいるかもしれません。実は私も以前はそう考えていました。しかし、自分のことを好きになれないと、以下のような問題が起きます。
なお、自分だけでなく他人も好きになれないという方もいるでしょう。人が好きになれなくて悩んでいる方は、この記事をお読みください。意外な原因が見つかるかもしれません。
2-1.被害妄想に襲われる
自分を好きになれない人は、自分が愛されるとは夢にも思っていません。よって、相手から少し指摘を受けただけで、「この人も自分が嫌いなのかも?」と疑ってしまいます。自分を好きになっていないときの精神というのは、まるで豆腐のようにもろく傷つきやすいのです。
私も昔は上司から「もうちょっと仕事の精度を上げてほしい」と言われただけで、「自分の人権を侵害された」と必要以上に傷ついていました。今考えるとかなり大げさですが。
2-2.自分を否定し続けてしまう
自分のことを好きになれない人は、自分のことを否定し続けてしまいます。どういうことかというと、遊んでいても「なんで遊んでいるの?」と自分を否定し、仕事をしていても「なんで仕事をしているの?」と自分を否定してしまします。
あなたにも、悪いことをしているわけではないのに、自分を否定してしまった経験はありませんか? 自分のことを好きではない人はまるで、意地の悪い姑のように、自分へダメ出しをしてしまうのです。
私の場合は特に自分への否定が強く、「右に進んでもダメ、左に進んでもダメ、進まなくてもダメ」、というように、徹底的に否定し続けていました。
「ダメ」という否定に慣れたころには、自分に対して投げかける言葉もエスカレートして「死ね」「できそこないが」などなど、ひどい言葉を使うようになっていました。
結果として、何をしてもしなくても否定が続くので、何かしようという気がまったく起きなくなってしまいました。
2-3.自分が不利になる選択をしてしまう
自分を好きになれない人は、自分が不利になるような選択をよくします。嫌いな人を困らせても平気なように、嫌いな自分を困らせようとするのです。
自分を大切に思っていないため、「部屋を片付けなくても、後で困るのは自分だから別にいいや」「相手が得するなら自分は損をしてもいいや」という選択をしてしまいます。あなたにも身に覚えはありませんか?
私も以前は「どうして問題ばかり作るようなことをしてしまうのだろう?」と不思議に思っていました。しかし、今考えると自分のことを好きになっていないことが、そもそもの原因だったのです。
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ビジネス心理学とは?3.自分を好きになると、こんなメリットがある!
それでは、自分を好きになった場合は、どうなるのかをみていきましょう。ひょっとしたら、「自分を好きになっただけで、そんなことが起こるなんて信じられない」と思う人もいるかもしれませんね。
実は、私も最初にこの話を聞いたときはすぐに信じることができませんでした。ですが、いざ自分を好きになってみると以下のことが実際に起きました。
3-1.人間関係の悩みが減る
自分を好きになると、人間関係の悩みが減ります。なぜなら、自分を大切にできるようになるため、嫌な人と距離を置けたり、自分の言いたいことを言ったりできるようになるためです。
私も自分が好きではなかったころは、自分の言いたいことをほとんど相手に言うことができませんでした。その結果、「人間関係はうまくいかない」「自分はコミュニケーション能力がないんだ」と深く落ち込んでいました。
今考えると「食事に行きたい」とか「遊びに行きたい」など、自分の要望を伝えずにいたのですから、相手が要望を叶えてくれないのも当然です。
さらに、かつては相手の顔色ばかりを気にして、人付き合いをしていました。たとえば、仕事仲間と食事に行けば、お箸を配ったり、サラダを取り分けたりと気をつかってばかりでした。しかし、今はいい意味で気を遣い過ぎることがなくなったのでラクになりました。
3-2.自分だけで幸せを感じことができる
あなたは「自分ひとりだけの時間が苦手」という思いをしたことがありませんか?
私は自分ひとりだけの時間が本当に苦手でした。想像してみてください。あなたの嫌いな人や上司とずっと一緒の空間にいることを。居心地が悪いというか落ち着きませんよね。昔の私は、自分ひとりでいるときにそんな気持ちを感じていました。なので、できるだけ友人や家族と過ごすようにしていました。
その後、自分のことを好きになってからは、他の人がいなくても自分だけで幸せを感じるようになりました。以前なら考えられませんでしたが、ひとりで旅行や食事に行っても楽しいと感じることができるようになりました。
3-3.自分が有利になる選択をすることができる
自分を好きになると、自分を大切に扱うことができるようになります。
よって、自分にとって有利な選択をすることができるようになります。
たとえば、「いま部屋を片づけておけば、後でものがスムーズに取り出せてラクができるな」とか、「相手には悪いけど、私が問題を背負うこともないので、この提案は断ろう」など、自分を大切にするための選択ができるようになります。
自分が嫌いだったころは、親の借金を肩代わりしたり、したくもない仕事を無理してやったりと、自己犠牲ばかりを繰り返してきました。しかし、現在は、自分のことを考えた選択を取れるようになってきました。
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ビジネス心理学とは?4.自分を好きになる方法5つ
いよいよ、ここからは具体的に自分を好きになる方法を紹介していきます。どれもカンタンにできるのに、効果の高い方法です。しかし、1回や2回では、なかなか効果を感じることができないかもしれません。毎日できないとしても続けてみてください。続けることが大切です。
すべてを試す必要はありませんので、自分のできそうなものから試してみてください。ここでは、カンタンにできるものから順番に説明します。
ここでは、実践しやすい方法を5つにしぼってご紹介しますが、もっと自分を好きになる方法が知りたい方や、実際に自分を変えた人の体験談が読みたい方はこちらの記事がおすすめです。現役の心理カウンセラーが監修していますので、効果が高いものばかりです。
4-1.ほめ日記を作る
ほめ日記をつけましょう。ほめ日記とは、自分のことをほめる日記です。
最後に自分をほめたのはいつでしょうか? 普段がんばっている自分をほめてあげましょう。
以下のような書き方になります。
- 甘いものの食べ過ぎを止められた、えらいぞ私!
- 待ち合わせの時間の5分前に到着するとは、よくやった♪
- 家族の分の食器も片付けるなんて、さすがだね!
自分を否定するクセがついている人の場合、慣れるまでは違和感を覚えるかもしれません。私も最初のうちは「わざわざ、ほめるような内容なのか?」と思っていました。
しかし、続けていくと自分を責めたり、否定したりする時間が短くなるので、精神的にラクになっていきます。さらに、自分のしたことを肯定する練習にもなります。自己否定が強い人はぜひ試してみましょう。
さらに自分自身を肯定できるようになりたい方は、こちらの記事をお読みください。少し専門的な言葉ですが「自己肯定感」と「自己効力感」は《自分を好きになること》に大いに関係しています。言葉の意味から高め方まで、わかりやすく解説していますのでぜひお読みください。
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ビジネス心理学とは?4-2.自分のために時間とお金を使う
自分のためにお金と時間を使いましょう。ほしかった服を買う。おいしいレストランに行くなど。
これは、自分を大切にする練習になります。
私のおすすめは思い出を作るためにお金を使うことです。
「人はどうすれば幸せになるのか?」ということを研究しているポジティブ心理学という学派が、ある調査を行いました。それは、「ほしいものを手に入れてから、どのくらい幸せが続くのか?」という調査です。そして、人はほしいものを手に入れても、約1ヶ月で幸福を感じなくなるという調査結果が出ました。
つまり、ほしいものを買っても、幸せは約1ヶ月しか続かないのです。なので、ものを買うよりも、旅行をしたり、好きな人と過ごしたりと思い出を作ることにお金を使うことをオススメします。
4-3.人のためになることをする
人のためになることをしましょう。1円だけであっても募金する、お皿を洗うなど、ささいなことでも、人のためになる行為をすることで、自分に価値を感じることができるようになります。
私は仕事の関係で週に1度は東京タワーに行くのですが、観光客などが写真撮影する際にカメラのシャッターを押してあげることを心がけています。シャッターを押してあげるだけでも、相手はとても喜んでくれます。
また、駅のホームにペットボトルや空き缶が落ちていると、拾ってホームのゴミ箱に捨てます。「これで、転倒してホームに落ちる人がいなくなった。一人の人命を救った」と大げさに自分をほめています(笑)
なにか小さなことでも、人のためになることをすると「自分も捨てたものじゃない」と自分を見直すことができます。どんな小さなことでもいいので、人の役に立つことをしてみましょう。
4-4.自分の嫌いな部分を受け入れる
自分の嫌いな部分を受け入れましょう。
まず、変えられるものと変えられないものを分けて紙に書いてみましょう。
例
・変えられるもの
英語がしゃべれない 資格を持っていない 結婚をしていない
・変えられないもの
身長が低い 年を取りすぎている 離婚歴がある
嫌っても治らない部分を、ただ嫌っているだけではなにも解決しません。むしろ、受け入れてしまう方が精神的にはラクになれます。受け入れるためには、思い切って、隠さずに他人に話してみることをおすすめします。本人は隠しているつもりでも、意外と周りの人は気づいているものです。
私の場合は、神経質な性格がいやで、できるだけ友人には隠していたつもりでした。しかし、いざ「僕って神経質なんだよね」と友人に明かしてみたら、「何をいまさら、わかりきったことを言ってるの?」と言われて、驚いた記憶があります。
あなたは必死に嫌いな部分を隠しているつもりでも、周りの人は気づいているものです。隠しても疲れるだけですから、親しい人にだけでもいいので、自分の嫌いなところについて話してみることをオススメします。隠すために使っていたエネルギーを他のことに使えるようになるので、きっとラクになりますよ。
また、変えることのできるものは変える努力をしてみてもいいでしょう。たとえば、「英語話せない」と悩んでいるなら、今から英語の勉強を始めてみてください。
ただし、すべてが完ぺきという状態にはなれませんから、どこかで満足する必要はあります。たとえば、英語であれば、「TOEICのテストで600点以上を取る」というように、数字の目標を立てておきましょう。
実は、この「自分の嫌いな部分を受け入れる」というのは、非常に難しいことなのです。しかし、これをしないといつまでたっても、自分を嫌いなままです。まずは、これまでご紹介した3つの自分を好きになる方法をじっくりと試していただいた後、嫌いな自分を受け入れるようにしてみましょう。
4-5.得意分野を作る
自分の得意分野を作りましょう。得意分野ができると自分を認めることができるようになります。たとえば、英語でもいいですし、ピアノでもいいです。
私の場合は、マニアックかもしれませんが、部屋の掃除が得意分野です。以前は、得意なことがなにもなかったのです。しかし、学生のころにホテルの客室清掃のアルバイトをしてから得意になりました。一般家庭のお風呂であれば、たった5分で掃除を完了させることができます(笑)
「掃除ができたからといってなにになるの?」と思う人もいるかもしれませんね。しかし、「がんばれば、他の人が持っていない得意分野を持つことができる」と実感できたのは、大いに自信につながりました。
どんなことでもいいので、人よりも少しでも得意な分野を作ることをおすすめします。必ずあなたの自信につながります。
これまでご紹介した5つの「自分を好きになる方法」を実際に実践しつつ、こちらの記事をあわせて読むと、さらに自分自身を好きになれるでしょう。
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ビジネス心理学とは?5.もっと自分を可愛がろう
自分のことをいくら嫌っても、残念ながら、なにもいいことはありません。なによりも、精神的にもつらいですよね? 私も自分のことを好きなれずに深く悩んでいましたので、その気持ちはよくわかります。
しかし、想像してみてください。自分が嫌いでいつもイライラしている人のそばにずっといたいと思いますか? できれば、距離を置きたいですよね。
「誰かを好きになれ」と急に言われても、好きにはなれませんよね? 同じように、「自分を好きになれ」と言われてもすぐに好きにはなれません。では、どうすればいいのでしょうか? 自分を可愛がってあげればいいのです。根気よく可愛がってあげれば、いずれ本当に好きになっていきます。
別に、「自分が好きで好きでしかたない。ずっと鏡に映る自分を見ていたい」というナルシシストになれと言っているわけではありません。自分をいじめずに、少しずつでも可愛がってあげてほしいのです。
この世にたったひとりしかいない自分をもっと可愛がってあげてください。そうすれば、必ず自分を好きになる日がきます。
自分のことがなかなか好きになれない、自分のことをダメ人間だと思ったことがあるなら、ぜひこの記事のダメ人間の診断テストをやってみてください。ダメ人間になる原因や脱出する5つの方法なども紹介しています。