小学生でもわかる『嫌われる勇気』の要約|本の感想・名言・ドラマも

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『嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え』(以下、『嫌われる勇気』という)とは、心理学者アルフレッド・アドラーの思想を、物語にしてまとめた自己啓発書です。2013年に出版され、累計発行部数は100万部超え。テレビでも紹介されるほど大ヒットしました。

もしかしたら、あなたも読んだことがあるかもしれませんね。

ドラマで本のことを知り、とても、はやっていたので買ってはみたものの、まだ読んでいない、あるいは読んではみたけれど、途中でやめてしまったといったところかもしれません。

この記事は、『嫌われる勇気』を読まなくても、内容を把握できてしまうように書いています。私がメンタルコーチとして、この『嫌われる勇気』の内容の一部を、お客さまにお伝えしたところ、様々な気づきを得られて、人間関係を改善された方がたくさんいます。

そんな私が、『嫌われる勇気』をわかりやすく、読まなくても日常で使えてしまうくらい濃い内容で解説していきます。

かなりのネタバレになるので、もしあなたがこれからこの本を読もうと思っているならば、ここで読むのをストップすることをおすすめしておきますね。

ボリュームたっぷりですので、じっくりと読み進めることをおすすめします。

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目次 〜ドラマ化された『嫌われる勇気』のあらすじや要約〜

1.アドラー心理学の本、『嫌われる勇気』とは?

2.本を読まずに理解できる|『嫌われる勇気』内容とまとめ

3.本を読まなくてもOK|『嫌われる勇気』内容の要約5つ

4.『嫌われる勇気』本を読んだ感想3つとお客様の評判

5.『嫌われる勇気』本の中からの名言集22選

6.ドラマ『嫌われる勇気』|キャスト、視聴率、批判も?

7.『嫌われる勇気』から学べるアドラー心理学

1.アドラー心理学の本、『嫌われる勇気』とは?

1.アドラー心理学の本、『嫌われる勇気』とは?

引用元:続編を書くということ – note

https://biz-shinri.com/wp-content/uploads/2015/10/aa8c9796bd8f4ab4124130d45d031e81.jpg

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著)

楽天ブックスはこちら

あなたも本屋さん行ったときに、アドラー心理学に関する本が、ずらっと並んでいる光景を見たことがあるかもしれません。『嫌われる勇気』が出版されたことで、アドラー心理学が多くの人の目に触れることになり、アドラー心理学について書かれた本も増えたのです。

昔アドラーという名前の、こころのお医者さんがいました。その人が、こころについて勉強したり、いろいろな経験をしたりして自分の考え方をまとめたものが、アドラー心理学です。

『嫌われる勇気』では哲人(教える人)と青年(質問する人)の対話を通して、アドラー心理学の内容をやさしくわかりやすく解説をしています。

もしあなたがアドラー心理学についてもっとくわしく知りたいと思ったならば、こちらの記事も読んでみてください。この記事を読めば、アドラー心理学に関する本100冊を読破するよりもカンタンに、正しいアドラーの教えが無料で手に入ります。

アドラー心理学とは、心理学者アルフレッド・アドラーの思想からはじまり、後を引き継いだ人たちが、発展させた心理学です。日本では、2013年の『嫌われる勇気』の出版やテレビでの紹介により、多くの人に知られるようになりました。正式な名称は「個人心理学」と言...

1-1.『嫌われる勇気』がおすすめの人・おすすめでない人

『嫌われる勇気』がおすすめの人・おすすめでない人

『嫌われる勇気』がおすすめの人は、長所であれ、短所であれ、どんな自分でも受け入れられる人です。『嫌われる勇気』の内容を実践することは、新しいことや、今までとは違ったことをする必要があるので、失敗することもあります。

そして、なかなか結果が出ないこともあります。どんな自分でも受け入れることができれば、たとえうまくいかなくても、自分の価値は変わらないと思えたり、自分を大切にできたりするので、どんどん実践することができます。その結果、人生に変化が起きます。

逆におすすめでない人は、どんな自分でも受け入れられない人です。どんな自分でも受け入れられなければ、失敗することをおそれてしまい、実践できません。仮に実践できたとしても、かえって失敗したと思う経験ばかりが重なって、だんだん自分に自信がもてなくなってしまいます。

1-2.『嫌われる勇気』を読むメリット・デメリット

『嫌われる勇気』を読むメリットは、本の内容を理解し、実践すると、人間関係がよくなることでしょう。デメリットは、読んだだけで書いてある内容を実践しなければ、人生なにも変わらないということです。それだけならばまだしも、読むことで、自分にはできない、こんなのムリと、かえって落ち込んでしまうかもしれません。

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2.本を読まずに理解できる|『嫌われる勇気』内容とまとめ

2.本を読まずに理解できる|『嫌われる勇気』の内容とまとめ

『嫌われる勇気』の中では、全体として「どうすれば人は幸せに生きることができるか?」という問いが投げかけられています。

それに対して、アドラー心理学のエッセンスを散りばめながらその答えを提示しています。ここでは、メンタルコーチとしてお客さまと接していく中で、非常に反応のよかった考え方について見ていきましょう。

2-1.トラウマを否定!「目的」にそって生きているだけ

アドラー心理学では、わたしたちの行動は、その人の意志による目的があってそうしていると考えます。これは、過去に経験したことがいまの行動の原因である、という考え方とはちがいますね。たとえその行動が自分の望まないものであっても、その人の意志であると考えます。

自分が望んでいないのにあえてそんな行動をするなんて、どんな目的があるのでしょうか? たとえば、結婚したいのになかなかできない女性がいたとします。この女性にはどんな目的があるのでしょうか? 表をご覧ください。

原因論 目的論(アドラー心理学)
両親が離婚したから、自分も結婚しない
  • 自由がなくなるのはイヤだから、結婚しない
  • いつまでも男性にチヤホヤされたいので、結婚しない
  • フラれて傷つきたくないので、恋愛をしない

このように、結婚しない女性には、なにか目的があると考えることもできるのです。

過去の出来事は変えられないので、それを原因にしてとらわれていると、つらい気持ちを感じやすくなり、なかなか前に進むことができなくなります。それよりも、なんの目的でいまの行動をしているのかを考えた方が、解決の糸口を見つけやすくなります。

「どうして結婚できないのだろう?」と原因を理由に悩むよりも、「どうしたら結婚できるだろう?」と目的を見つめて考えた方が、結婚する可能性が出てきます。

そして、目的を見つめ直すと過去の経験に対する解釈も変わってきます。

たとえば、過去に大人の顔色をうかがいながら育った人がいました。その人はそれが原因で人が怖くなり、なかなか外に出られなくなったと思っていました。しかし、目的に意識を向けたところ、なにもせずラクをして生活したがっていることがわかりました。

原因論 目的論(アドラー心理学)
過去の経験で人が怖いから、外に出られない なにもせずラクをして生活したいので、家にひきこもっている

そこで目的を見つめ直して、毎日充実した人生を送りたいと決めました。すると過去の経験のおかげで、相手の言葉にならない思いを察することができるようになったと感じられました。そして、その人は現在カウンセラーとして活躍しています。

このように原因を気にするのではなく、目的に気持ちを向けることで前へ進んでいこうというのが、アドラー心理学の目指すところです。

2-2.劣等感はあなたを成長させるためのシゲキ

2-2.劣等感はあなたを成長させるためのシゲキ

劣等感というと、「どうせわたしなんか……」というような、あまりいいイメージがないかもしれません。しかしアドラー心理学では、その劣等感があるからこそ、理想に向かって進んでいけると考えています。

たとえば、自分は太っていると思うからこそ、よし!理想の体重を目指してやせるぞ、とやる気になるというわけです。見方を変えれば、劣等感を持ったということは、理想に向かって前進している証であるとも言えます。

劣等感があるのは自然なことです。理想の自分と比べて、努力するためのエネルギー源として劣等感を使えばいいのです。

ですが、言い訳に使ってしまうと行動しにくくなります。そして、ほかの人と自分を比べ、勝ち負けを意識すると、劣等感があることをほかの人に知られて負けを認めたくないので、ニセモノの自分を演じるようになります。

ニセモノの自分ではなく、自分の生き方をつらぬくためには、ほかの人の評価を気にかけなかったり、期待にこたえなかったりすることが求められます。つまり、ほかの人から嫌われる勇気を持つことで、自分らしく自由に生きることができます。

また、人と比べることは競争を生みます。でも、わたしたちはみんなちがっています。100点の自分も60点の自分も、そのまま、まるごと受け入れてあげましょう。

人と比べたり、競争したりするのではなく、ほかの人を仲間だと考え、協力することを目指しましょう。あなたが人の役に立つ行為をすると、周りに受け入れられ、信頼されるようになります。それによって、自分には価値があるということを実感することができます。

今読んでいるこの記事には、劣等感についてあまり詳しくは書かれていません。劣等感と自己嫌悪については、以下の記事に原因や解消法が詳しく書かれていますのでぜひ記事を読んでみてください。

過去の出来事を思い返して「ああ~」と嫌な気持ちになること。たまにありますよね。どうして自分はあんなことをしてしまったんだろう。タイムマシンがあったら今すぐ過去に戻りたい。つい自己嫌悪をしてしまう瞬間は、だれしもあることです。しかし、自分が嫌になっ...

2-3.課題を分けて考え、ほかの人の役に立とう

2-3.課題を分けて考え、ほかの人の役に立とう

アドラー心理学では、すべての悩みは人間関係の悩みであると考えています。その悩みは、ほかの人が解決するハズの課題に自分が足を踏み入れること、あるいは、自分が解決するハズの課題にほかの人が踏み込んでくること、によって引き起こされます。

たとえば、まだ独身の女性に対して「はやく結婚しなさい」という親がいたとします。このとき、結婚するかどうかはこの女性の課題です。にもかかわらず親が口出しをしてくるのは、この女性の課題に親が踏み込んできたことになります。

そして、もしこの女性が親の心配にイライラするのであれば、それはこの女性が親の課題に足を踏み入れたことになります。なぜなら、心配するかどうかは親の課題だからです。

対人関係の悩みに直面したら、まずそれはだれの課題なのかを考えてみましょう。そして、自分とほかの人を良い意味で切りはなすのです。ほかの人の課題を抱え込まず、自分は自分の課題だけを解決していきましょう。

もしかしたら、そのような対応に、あなたはこころが痛むかもしれません。けれども、ほかの人の課題はその人が成長するために必要なものです。あなたが解決してしまうことで、その人の成長をジャマすることになってしまいます。

アドラー心理学では、ほかの人を仲間だと見なし、そこに自分の居場所があると感じられることを対人関係のゴールとしています。もしあなたが人生に迷ったら、ほかの人をしあわせにしてあげましょう。

ほかの人が自分になにをしてくれるかではなく、自分がほかの人になにをできるかを考え、実践していくのです。そうすることで、自分自身もしあわせを感じることができます。

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3.本を読まなくてもOK|『嫌われる勇気』内容の要約5つ

本を読まなくてもOK|『嫌われる勇気』内容の要約5つ

ほかの人から嫌われることをおそれず、自分らしく生きるためのヒントが書かれている本、それが『嫌われる勇気』です。

この本では、自分が変われば、世界も変わるとしています。なぜなら、わたしたちは自分の色メガネで世界を見ているから。自分が見たいように、世界を見ているということですね。だから、「問題は世界がどうあるかではなく、あなたがどうであるか」(p.6)ということを大切にしています。

さて、『嫌われる勇気』は、いったいどんなあらすじなのか? さっそく紹介していきましょう。

3-1.過去の「原因」ではなく、いまの「目的」

あなたは、いまの自分を変えたいと思いつつ、変わることができなくて悩んだことがありますか? もしあなたが変われないと思うのであれば、「過去にこんな経験をしたから、いまの自分がある」と考えている、とこの本では言っています。

つまり、過去が「原因」で、いまの自分があるというわけですね。でも、それはウソだと言うのです。

本当は、なにかしらの「目的」を実現するために、あなたは考えたり行動したりしているのですよ、と言うのです。

「アドラー心理学では、過去の『原因』ではなく、いまの『目的』を考えます。」(p.27)

たとえば、ひきこもりの友だちがいたとします。彼は小さいころ、お父さんからきびしく育てられました。それが原因でほかの人が怖くなってしまったので、外に出られなくなってしまいました。これが、過去の「原因」をもとにした考え方です。

それでは、「目的」をもとにした考え方ならどうなるでしょう? ひきこもることで、親から心配してもらったり、やさしく接してもらえたりしますね。

このように「目的」があるからその行動をとっている、というのがアドラー心理学の考え方です。

「人生とは誰かに与えられるものではなく、自ら選択するものであり、自分がどう生きるかを選ぶのは自分なのです。」(p.30)

そして、勇気をもって、その目標を変えれば人生も変えることができる、というのです。「アドラー心理学は、勇気の心理学」(p.53)と言われるように、これから「勇気」がわいてくるよう話が進んでいきます。

3-2.劣等感って、ほんとうはいいもの

3-2.劣等感って、ほんとうはいいもの

あなたは「劣等感」という言葉を聞いたことがありますか? 劣等感とは、「自分はまだまだ十分じゃないな」といった感覚のことです。

もしかすると、あなたはこの言葉にあまり良い印象を持っていないかもしれませんね。でも、実はこの劣等感そのものには良いも悪いもないのです。なぜなら、自分に足りていないと思うならば、理想に近づくためにがんばろうと努力することもあるからです。

たとえば、つくったカレーライスがあまりおいしくなかったと思うならば、スパイスを加えたり、牛乳を足してみたり、チョコレートを入れてみたりと、いろいろと努力しますよね。そして、そのような経験を通して料理をつくることがうまくなっていきます。つまり、ここでは劣等感をバネにしているわけですね。

アドラーは、劣等感を「健康で正常な努力と成長への刺激」(p.80)ととらえています。つまり、「劣等感」をどのように生かすかは、自分で決められるということです。

もちろん、劣等感は悪い方向にはたらく場合もあります。たとえば、「どんなにがんばったところで、才能がないから、料理がうまくなることなんてないし……」とあきらめてしまうような場合です。

このように考えてしまうと、行動しなくなります。これは、劣等感を行動しないための言い訳にしてしまったと言えます。けれども、言い訳したところで現実は変わりません。

アドラー心理学では、このように考えます「健全な劣等感とは、他者との比較のなかで生まれるのではなく、『理想の自分』との比較から生まれるものです。」(p.92)

ほかの人との比較ではなく、理想の自分と比較しましょう。わたしたちは年齢や性別、経験、文化、考え方、外見など、みんなちがっています。けれども、「『同じではないけれど対等』なのです。」(p.92)「いまの自分よりも前に進もうとすることにこそ、価値があるのです。」(p.93)

いろいろと言い訳をしても現実は変わりません。大切なのは、自分の不完全さを認める勇気を持ちながら、行動していくことなのです。

3-3.ほかの人のことは、ほかの人にまかせましょう

3-3.ほかの人のことは、ほかの人にまかせましょう

「アドラー心理学では、他者から承認を求めることを否定します。」(p.132)

わたしたちは、ほかの人からほめられたり、認められたりするとうれしいですよね。しかし、このことに慣れてしまうと、ほめられないと「おりこう」な行動をしなくなります。ほめられたくて、たとえ自分の気持ちと違っていても、ほかの人の期待にそった行動をしようとしてしまうのです。

わたしたちは、ほかの人の期待を満たすために生きているわけではありません。もちろん、ほかの人もわたしたちの期待を満たすために生きているわけではありません。

たとえば、もしあなたの子どもが、なかなか勉強しなかったとしたらどうしますか? その子に勉強させようといろいろとためしてみますよね?

しかし、アドラー心理学では、勉強するかしないかは子ども自身の課題ととらえます。親が子どもの代わりに勉強しても、意味がありませんよね。子どもの課題を抱え込むことで、親のこころが疲れてしまいますし、自立した子どもにも育ちません。

ちょっと、つめたいなと思うかもしれませんね。もちろん、親としての責任を果たすことは大切です。したがって、子どもには本人の課題を伝えながら、「困ったときはいつでも助け舟を出せるからね」という見守る姿勢で接していくといいでしょう

まず、「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」(p.141)と考えてみましょう。「その課題をほうっておくと困るのは誰か?」ということですね。そして、誰の課題かわかったら、「他者の課題には踏み込まない」(p.140)。

自分とほかの人とを、良い意味で切り離してしまうことです。そうすると、自分の課題に集中できます。

このような生き方は、ほかの人から嫌われるかもしれません。しかし、嫌われる勇気を持たないかぎり、自由には生きられないのです。

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3-4.みんな仲間、わたしはここにいていい

3-4.みんな仲間、わたしはここにいていい

アドラー心理学では、「他者を仲間だと見なし、そこに『自分の居場所がある』と感じられる」(p.179)ことを対人関係のゴールとしています。

アドラー心理学では、すべての悩みは対人関係の悩みだと考えていますので、ほかの人との関係をうまく築くことができれば幸せになれるというわけです。そして、人間関係を築くときのポイントは、ほかの人を「ほめてはいけない」(p.197)ということです。

その理由は、こうです。「ほめるという行為には『能力のある人が、能力のない人に下す評価』という側面が含まれています。」(p.197)

ほめることによって上下関係、つまり「縦の関係」をつくってしまいます。みんな仲間だと感じるために、ほかの人を評価したり、判断したりしないということです。それは対等な関係、つまり「横の関係」を築くようにするということです。

たとえば、あなたと対等なパートナーが仕事を手伝ってくれたとします。そのとき、あなたは相手になんと言いますか?

「えらかったね」とは言いませんよね。「ありがとう」と感謝の言葉を伝えるかもしれませんね。あるいは、「うれしかった」と喜びの言葉を伝えるかもしれません。「たすかったよ」とお礼の言葉を伝えるかもしれません。

これが横の関係に基づくアプローチです。相手を評価するような上からの目線ではなく、同じ高さの目線からの言葉かけをしています。

そして、自分がほかの人の役に立つことで感謝をされて、ほかの人を仲間だと思えるようになる。すると、自分の居場所があると感じられるようになる、というわけです。

具体的なより良い人間関係の作り方は、以下の記事をお読みください。この記事で説明しているアサーションの考え方やスキルを使えば、より上手に自己表現したり、苦手な相手との関係をよくすることができます。5分くらいで、アサーションの全体像が簡単にわかるようにまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。

アサーションとは、自分も相手も大切にする、自己表現のことです。アサーションは、1950年代にアメリカで生まれ、日本には1980年代に平木典子氏により紹介されました。現在は、企業の研修や医療・看護、小・中学校など、様々な分野でアサーションのトレーニングが活...

3-5.いま、ここを生きる

3-5.いま、ここを生きる

アドラー心理学では、ほかの人はみんな仲間であり、自分はそこにいていいんだ、という感覚をもてるようになるために、以下の3つのことが必要になるとしています。

  • ありのままの自分を受け入れること
  • ほかの人を信じること
  • だれかの役に立つこと

1つ目は、ありのままの自分を受け入れるということです。

これは、デキる自分もできない自分も、まるごと受け入れるということです。たとえば、100点ではなく60点の自分であったとしても、60点の自分として受け入れます。

そして、「100点に近づくためにはどうしたらいいか」と考えることです。もしも「自分には価値がある」と実感することができたなら、その人はありのままの自分を受け入れることができるとしています。

2つ目は、ほかの人を信じるということです。

ここでは、「他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないこと」(p.231)を目指しています。なんの条件もつけずにほかの人を信頼することは、簡単ではないですが、わたしたちがほかの人を信頼し続けると、相手も心を開いてくれます。

「信頼することを怖れていたら、結局は誰とも深い関係を築くことができないのです。」(p.235)

裏切られるのは怖いかもしれません。しかし裏切るかどうかは、あくまでのほかの人の課題です。「あなたはただ『わたしがどうするか』だけを考えればいいのです。」(p.233)

3つ目は、だれかの役に立つということです。

あなたにも、これまでに、ほかの人に親切にしたり喜ばれるようなことをした経験があると思います。そのとき、どんな気持ちがしましたか? うれしい気持ちや、幸せな気持ちを感じたかもしれませんね。

アドラー心理学では、わたしたちはだれかの役に立っている、みんなに必要とされていると思えたときにだけ、自分の価値を実感することができると考えています。もちろん、自分を捨ててまで、だれかに尽くすことを求めているのではありません。あくまでも、自分の価値を実感するためのものです。

そして、自分はだれかの役に立っていると自分自身が実感したとき、幸せを感じるとしています。ですから、幸せになりたかったら、だれかの役に立つことから始めればいいというわけです。

以上の3つは、ひとつとして欠かすことのできないものです。

これまで紹介してきたアドラー心理学の考え方を実践することは、簡単ではないかもしれません。しかしアドラーは、いろいろと言い訳をつくって、いまやるべきことをしないのを「人生のウソ」としています。

わたしたちはいつでも変わることができます。どう生きるかは自分で決めることができます。あとは一歩を踏み出す勇気を持ちえるかどうかですね。

そして、『嫌われる勇気』では、すべての人が幸せを感じるために、いま、ここから勇気を持って一歩を踏み出してもいいんだよと背中を押してくれています。

もし、もっと生きる意味について知りたいなら、以下の記事も合わせてお読みください。
この記事では、生きる意味について詳しく解説しています。3章の賢人の教えは、あなたに生きる意味を描くヒントをくれるかもしれません。

「先生、生きる意味ってあるんですか?」数年前、私は不登校の中学生にこんな質問をされました。毎日の生活を送っていく中で、なぜ自分は生きるのかという疑問を持つのは当たり前のことです。しかし、それに対して明確な答えを持っている人は多くありません。この記...

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4.『嫌われる勇気』本を読んだ感想3つとお客様の評判

4.『嫌われる勇気』へのわたし個人の感想とお客様の評判

わたしが『嫌われる勇気』を初めて読んだときは、1ページめくるたびに新たな発見や気持ちの高ぶりを覚えたものです。アドラーは、わたしたちにしあわせになってもらうための勇気を与えようとしてくれています。

また本書は、タイトルはもちろんのこと、表紙のタイトル文字のならびや紙の質感など、出版社の方々はかなりの情熱を込めてつくられたことが推察されます。アドラーの考え方については知っていたものの、ここまでわかりやすくまとめられた本はなかったと思います。

それらのことも、空前のヒット作になったゆえんかもしれませんね。

4-1.あくまでもアドラー個人の思想である

アドラー心理学は、アドラーが人生をかけて生み出した考え方をまとめたものです。対して、現代の心理学は科学的なアプローチが主流となっています。

アドラーの考え方は素晴らしいものではありますが、現代の心理学の観点から見ると、必ずしも正しいとは言い切れないものもあります。

たとえば、「わたしたちの考え方や行動は原因ではなく、目的によって説明がつく」という考えには、疑問が残ります。過去におおきく感情を揺さぶられた経験(たとえば、トラウマなど)には、強く反応してしまう場合があるからです。すべての行動の理由を、目的だけにしぼることはできないでしょう。

もちろん、科学によってアドラーの考え方が証明されたものもあります。それは、だれもがこの世界を自分の色メガネで見ているというものです。

このように、アドラーの思想をうのみにする、あるいは合わないと切り捨てるよりも、最新の研究や思想と照らし合わせながら自分なりに考察してみてください。

4-2.芝居がかったセリフが多い

4-2.芝居がかったセリフが多い

『嫌われる勇気』は、読者を引きつける工夫として、かなりオーバーなセリフが見られます。

たとえば、以下のようなセリフです。

  • 「ええい、このサディストめ!! あなたは悪魔のような御方だ!」(p.69)
  • 「先生、あなたの議論は人間を孤立へと追いやり、対立へと導く、唾棄(だき)すべき危険思想だ! 不信感と猜疑心をいたずらに掻(か)き立てるだけの悪魔的教唆(きょうさ)だ!」(p.136)
  • 「先生、あなたは自己矛盾に陥っている。世間で恥をかく前に、わたしがその鉄面皮(てつめんぴ)をはがしてさしあげましょう!」(p.269)

あなたの周りにはこのようなことを言う人がいますか? もしそんなことを日常で話している人がいたら、その人はかなり『嫌われる勇気』にかぶれているように思われますが(笑)。

それはさておき、好き嫌いはあるかと思いますが、このようなおおげさなセリフを所々で使ってみたり、時折はさまれる青年の振り返りのシーンがあったりと、全体を通して読んでいる人を飽きさせないよう、まるでひとつのお芝居を見ているかのような演出がなされています。

4-3.アドラー心理学は子育てに応用できる

子育てのヒントとして、ほめるのではなく、勇気づけをおこなうことは子どもの成長に役に立つといえます。

たとえば、できたことに対して「よくできたね」「えらかったね」というようにほめるとします。すると子どもはうれしがるでしょう。しかし、これを続けていくと、ほめられないと行動しない子どもに育ってしまうことがわかっています。あるいは、ほめられるために親の期待にこたえるような行動をとるかもしれません。

このようにほめるということは、親と子を縦の関係とみているわけです。しかし、アドラー心理学では、わたしたちはみんな対等であると考えています。したがって、子どもが善いおこないをしたときは「ありがとう」「うれしかったよ」などと、自分の感情を表現するような言葉かけをすすめています。

親は子どものためを思ってはたらきかけているつもりで、子どもの課題に踏み込んでいる可能性が多々あります。「子どもへのその接し方は、ほんとうに子どものためなのか?」と考えることが大切です。もしかすると、自分の期待を子どもにかけすぎてしまっているのかもしれませんね。

子どもに安心感を与えながら、いつでも支援できるよう見守る姿勢が親には求められます。そこの見極めは親のチャレンジでもあるのです。

自分のためではなく、子どものために役に立つことをすることで、子どもが成長するのはもちろん、自分自身もしあわせを感じることができるのです。

4-4.『嫌われる勇気』を読んで人生が変わったお客様

子どものころ、父親に厳しく育てられた、30代男性のお客様の話です。彼は、社会人になると、父親より出世することができましたが、いつしか父親を見下し、未だに忠告してくる父親にイライラするようになりました。

私は、彼に『嫌われる勇気』の中の「課題の分離」の話をしました。そして「お父様は、あなたの成長の課題に踏み込みすぎたのかもしれませんね」と伝えました。そのうえで「お父様があなたのことを心配して忠告するのは、お父様の課題ですよね」とも伝えました。

彼は、自分自身が父親の課題に足を踏み入れていたことに驚いていました。そして、自分と父親の課題をはっきりと区別したとき、「今の自分があるのは、父親がここまで育ててくれたからだ」ということにも気づきました。

数日後、彼は、父親の誕生日にお酒をプレゼントしました。すると、父親から「一緒に飲まないか」と誘われ、お酒を酌み交わしたそうです。会話の中で、お父様が「立派に育てたくて、厳しくしてしまったな…」と、お酒の勢いも手伝ってか、涙を流されたそうです。

彼はそのとき、父親に対する感謝しか思い浮かばなかったと、話してくれました。

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5.『嫌われる勇気』本の中から名言集22選

少し精神的につらいなと感じたとき、名言があなたのこころを助けてくれたことはありませんか? この記事の中にもいくつか書きましたが、『嫌われる勇気』には、ハッとさせられる名言がたくさんあります。ここでは、コーチングのお客さまや私自身が、明日を生きるためのちょっとした勇気を感じた名言を22コ挙げました。名言を読むことで、あなたのこころが少しでも元気になれたらうれしく思います。

1.人は誰しも、客観的な世界に住んでいるのではなく、自らが意味づけをほどこした主観的な世界に住んでいます。あなたが見ている世界は、わたしが見ている世界とは違うし、およそ誰とも共有しえない世界でしょう。(P5)

2.「いかなる経験も、それ自体では成功の原因でも失敗の原因でもない。われわれは自分の経験によるショックーいわゆるトラウマーに苦しむのではなく、経験の中から目的にかなうものを見つけ出す。自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのである」(p30)

3.答えとは、誰かに教えてもらうものではなく、自らの手で導き出していくべきものです。(P40)

4.大切なのはなにが与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである。(p44)

5.われわれを苦しめる劣等感は「客観的な事実」ではなく、「主観的な解釈」なのだ(中略)主観にはひとつだけいいところがあります。それは、自分の手で選択可能だということです。(p76)

6.もしもあなたが「他者の期待を満たすために生きているのではない」のだとしたら、他者もまた「あなたの期待を満たすために生きているのではない」のです。(P136)

7.およそあらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと―あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること―によって引き起こされます。(p140)

8.自分を変えることができるのは、自分しかいません。(P143)

9.自らの生について、あなたができるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。一方で、その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうすることもできない話です。(中略)相手が自分のことをどう思おうと、好いてくれようと嫌っていようと、それは相手の課題であって、自分の課題ではない(p147)

10.わたしの提案は、こうです。まずは「これは誰の課題なのか?」考えましょう。そして課題の分離をしましょう。どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きするのです。そして他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。これは具体的で、なおかつ対人関係の悩みを一変させる可能性を秘めた、アドラー心理学ならではの画期的な視点になります。(p150)

11.他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり、自由になれないのです。(P163)

12.「この人はわたしになにを与えてくれるのか?」ではなく、「わたしはこの人になにを与えられるか?」を考えなければならない。(中略)所属感とは、生まれながらに与えられるものではなく、自らの手で獲得していくものなのです。(p188)

13.共同体、つまり他者に働きかけ、「わたしは誰かの役に立っている」と思えること。他者から「よい」と評価されるのではなく、自らの主観によって「わたしは他者に貢献できている」と思えること。そこではじめて、われわれは自らの価値観を実感することができるのです。(P206)

14.「誰かが始めなければならない。他の人が協力的でないとしても、それはあなたには関係ない。わたしの助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく」(p212)

15.他者がわたしになにをしてくれるかではなく、わたしが他者になにをできるかを考え、実践していきたいのです。その貢献感さえ持っていれば、目の前の現実はまったく違った色彩を帯びてくるでしょう。(P241)

16.ありのままの自分を受け入れるーつまり「自己受容」するーからこそ、裏切りを怖れることなく「他者信頼」することができる。そして他者に無条件の信頼を寄せて、人々は自分の仲間だと思えているからこそ、「他者貢献」することができる。さらには他者に貢献するからこそ、「わたしは誰かの役に立っている」と実感し、ありのままの自分を受け入れることができる。「自己受容」することができる。(p242)

17.貢献感を得るための手段が「他者から承認されること」になってしまうと、結局は他者の望みどおりの人生を歩まざるをえません。承認欲求を通じて得られた貢献感には、自由がない。われわれは自由を選びながら、なおかつ幸福をめざす存在なのです。(P254)

18.アドラー心理学が大切にしているのが、「普通であることの勇気」という言葉です。(中略)なぜ「特別」になる必要があるのか? それは「普通の自分」が受け入れられないからでしょう。(中略)普通であること、平凡であることは、ほんとうによくないことなのか。なにか劣ったことなのか。じつは誰もが普通なのではないか。(P260)

19.人生は連続する刹那であり、過去も未来も存在しません。あなたは過去や未来を見ることで、自らに免罪符を与えようとしている。過去にどんなことがあったかなど、あなたの「いま、ここ」にはなんの関係もないし、未来がどうであるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない。「いま、ここ」を真剣に生きていたら、そんな言葉など出てこない。(P271)

20.われわれは困難に見舞われたときにこそ前を見て、「これからなにができるのか?」を考えるべきなのです。(中略)そこでアドラーは「一般的な人生の意味はない」と語ったあと、こう続けています。「人生の意味は、あなたが自分自身に与えるものだ」と。(P278)

21.あなたがどんな刹那を送っていようと、たとえあなたを嫌う人がいようと、「他者に貢献するのだ」という導きの星さえ見失わなければ、迷うことはないし、なにをしてもいい。嫌われる人には嫌われ、自由に生きてかまわない。(P280)

22.「ひとりの力は大きい」、いや「わたしの力は計り知れないほどに大きい」(中略)「わたし」が変われば「世界」が変わってしまう。世界とは、他の誰かが変えてくれるものではなく、ただ「わたし」によってしか変わりえない。(p281)

6.『ドラマ『嫌われる勇気』|キャスト、視聴率、批判も?

6.『ドラマ『嫌われる勇気』|キャスト、視聴率、批判も?

『嫌われる勇気』を原案としたドラマが、2017年1月から放映されました。
「嫌われる勇気-フジテレビ オフィシャルサイト」

『嫌われる勇気』の中で紹介されている、アドラー心理学の考えを実現できている女性の刑事(庵堂蘭子)が、次々と事件を解決していくドラマ。

その彼女とコンビを組む男性の刑事(青山年雄)が、ほかの人から嫌われたくない人。彼が、彼女と行動を共にしたり、犯罪心理学を専門とする大学教授(大文字哲人)から教わったりしながら、アドラー心理学を学び、成長していく姿も描かれるはずでした。

しかし、中途半端にアドラー心理学を取り入れてしまったことで、ドラマとしてのおもしろさがなくなってしまったようです。

主なキャストは以下のとおりです。

  • 庵堂蘭子(あんどう らんこ) 役・・・香里奈さん
  • 青山年雄(あおやま としお) 役・・・加藤シゲアキさん(NEWS)
  • 大文字哲人(だいもんじ てつと) 役・・・椎名桔平さん

『嫌われる勇気』の登場人物との相関関係はあまりなく、ムリヤリこじつければ、青年が青山年雄、哲人が大文字哲人ではないでしょうか。庵堂蘭子は、本にはない、新しいキャラクターでした。

残念ながら視聴率は振るわず、平均視聴率は6.49%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)止まりとなり、ヒット作かどうかが問われる視聴率10%の壁は破れませんでした。

6-1.ドラマ『嫌われる勇気』への批判とは?

ドラマスタート前の評判とは、かなり異なった内容のストーリーになったこともあり、放送開始から約1ヶ月後の2月3日には、日本アドラー心理学会がフジテレビ宛に抗議文を送付し、ドラマの放映中止もしくは大幅な脚本の見直しを要望しました。

「ドラマ内のアドラー心理学的理解は、一般的なアドラー心理学の理解とかなり異なっているように見えるため、放送中止か脚本の見直しをお願いしたい」という内容。

抗議文全文はこちらで読めます。→ http://adler.cside.ne.jp/common/pdf/fuji_tv.pdf

フジテレビ側は、抗議内容を受け止めるという声明を発表したものの、脚本の見直しや大幅なストーリー変更等は行わずにドラマを続行し、全10話で終了しました。

ドラマを視聴したことで、アドラー心理学に興味を持った方も多いと思いますが、ドラマの内容とは、かなりかけ離れているだけでなく、『嫌われる勇気』を読むだけでは、アドラー心理学について学んだことになりません。

こちらでオススメしている記事を読んで、基礎をしっかりと学んでください。

アドラー心理学とは、心理学者アルフレッド・アドラーの思想からはじまり、後を引き継いだ人たちが、発展させた心理学です。日本では、2013年の『嫌われる勇気』の出版やテレビでの紹介により、多くの人に知られるようになりました。正式な名称は「個人心理学」と言...

7.『嫌われる勇気』から学べるアドラー心理学

6.『嫌われる勇気』から学べるアドラー心理学と名言

『嫌われる勇気』から、アドラーが人生をとおして生み出してきた考え方を知ることで、やる気に満ちたり、心地よい気分を感じたりすることができるでしょう。

そもそも、なぜアドラーの心理学がこんなに広まったのでしょう? その秘密は、彼の生い立ちに隠されています。今読んでいるこの記事には、スペースの都合でそのことが書かれていません。

その部分の補足をしているオススメの記事があります。下記で紹介する記事の1章でアドラーの生い立ちを紹介しています。アドラーの名言もこの記事にあります。『嫌われる勇気』をさらに深く理解するためにも、読むことをおすすめします。

もしかしたら、あなたは『嫌われる勇気』(岸見 一郎/古賀 史健:著)という本をご存知かもしれません。アドラー心理学について書かれたこの本は、なんと50万部以上の大ベストセラーになり、アルフレッド・アドラー博士の名を日本に広めました。今まさにアドラーブ...

また、以下に紹介する本は、『嫌われる勇気』の実質的な続きです。


幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII
岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著)

あなたの中に隠れている才能は、実践することで引き出されます。けれども、『嫌われる勇気』に書かれてあることを実際にためしてみると、壁にぶつかることもあるでしょう。そこであきらめてしまっては、あなたの人生は何も変わりません。

そんなときに役に立つのが、この本です。本書に登場する青年も同じ悩みでつまずいています。そのとき哲人は、どのような教えを説くのか? 『嫌われる勇気』と同様に、哲人と青年の対話によって、アドラー心理学の実践をわかりやすく伝えています。

アドラーの思想も受け入れられるものもあれば、そうでないものもあります。大切なのは、そういった先人の考え方を学び、そこからあなたはどうしていくのかということですよね。あなたの身近な人を喜ばせるために、あなたが「いま、ここ」でできることはなんでしょうか?

『嫌われる勇気』のエッセンスを凝縮したこの記事を読んで、あなたにしあわせを感じてもらえたとしたら、わたしはうれしく思います。

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