「インターネットを使えば、誰でも稼げます!」こんなことを言っている、うさんくさいネット起業家をみたことはありませんか?
この記事では、そういった、うさんくさい人たちがよく例に出している5つの業種について、真相をご紹介します。
私自身、起業に特化した集客支援コンサルタントとして、今ではビジネスが軌道に乗っています。ですが、起業したばかりの頃は、本当に失敗してばかり。のべ11業種で失敗しました。
この記事では、私の恥ずかしい過去のビジネス失敗談も含めて、率直にお伝えします。ぜひ、この記事を読んで、私と同じような失敗をしないで下さい。
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ビジネス心理学とは?目次 〜ネット起業の噂の真相を解説します〜
1.そもそも、ネット起業なんて存在しない!
はじめに、残酷な結論をお伝えします。それは、ネット起業なんて存在しない、ということです。
ネット起業というのは、「ネットを使うだけで、お手軽簡単に、高収入が取れる」とうたわれているビジネスのこと。ネットビジネスとも言いますが、この記事の中ではネット起業と表現します。
こんなことを申し上げて、あなたの夢を奪ってしまったかもしれません。しかし、多くのビジネスで挫折をした、ひとりの起業の先輩として、私はどうしてもこれをあなたにお伝えしたいのです。
いや、それでも、あなたはこう思うかもしれません。「私が知っている例だと、多くの会社員が、副業で稼いでいるぞ」と。
それは残念ながら違いますね。実際は、せいぜい数万円しか稼げていないのです。
たとえば、このブログの記事「あなたに最適! おすすめの副業の始め方 7つのヒント」にも書かれていますが、副業の収入の平均は4.3万円です。
副業の収入の平均は4.3万円
※出典:“副業の実態調査 2011”/転職サイトDUDA(デューダ)
これは、25〜39歳の、正社員として就業しているビジネスパーソン800人を対象とした調査結果です。
そう、真実はこんなものでとても残酷です。副業で稼げるのではありません。「副業は稼げます!」と言って、そのノウハウを売っている人が稼いでいるのです。
昔、「新規公開株を安く買えます!」みたいな、詐欺事件がニュースになっていましたよね。ネット起業も、これと同じです。知識のない人をだます人というのは、いつの時代もいるのですね。
ネット起業の失敗談は、こちらの記事にも書かれています。
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ビジネス心理学とは?2.怪しいネット起業の真相
では、ここから、ネット起業の真相に迫っていこうと思います。読むとガッカリすると思います。
でも、ここまで読んでいるということは、あなたもネット起業が幻想だということに薄々気づいていますよね? ネット起業家の言っていることは作り話であり、それを信じたら大切なお金を失って、地獄を見るだけだということに。
地獄への道は、人々の幻想で舗装されている、というわけです。
2−1.ネット起業とネットを使った起業の違いとは?
ここで申し上げたいのは、ネット起業とネットを使った起業は全く異なるものである、ということです。私はこう定義しています。
ネット起業……「ネットを使えば稼げる」という詐欺まがいの話。実際には、無知な人をだますビジネス
ネットを使った起業……オフラインでしているビジネスの一部を、オンラインで置き換えたビジネス
ネット起業はわかりやすいと思いますが、ネットを使った起業はちょっとわかりにくいですよね。解説しましょう。
たとえば、オフラインのパン屋さんがあったとしましょう。つまり、ごくごく普通のパン屋さんですね。
オフラインのパン屋さんは、お店でパンを焼いて、お店に集客して、販売する……こんなしくみになっています。この工程を全部オフラインでしているわけですが、一部、オンラインにしたとしましょう。
ホームページを作り、GoogleやYahoo!から集客して、パンを配送するというしくみにします。これは、オフラインでしていたことを、一部オンラインに置き換えただけです。
わかりますか? パンを焼くのはオフラインのお店でやりますが、集客と販売がオンラインに置き換わったのです。これがネットを使ったビジネスです。
別の例。オフラインの集客コンサルタントがいたとします。つまり、チラシの書き方とか、ダイレクトメールの書き方を指導してくれる人ですね。
この、オフラインの集客を、オンラインの集客に置き換えてみます。
メールマガジンで集客したり、検索エンジンで集客したりする、ということですね。こうした方法を教えてるのが、オンラインの集客コンサルタントです。これも、ネットを使ったビジネスです。
気づいていただけたと思いますが、ネット起業はうさんくさいですが、ネットを使ったビジネスは何もあやしくありません。ただ単に、ビジネスの仕組みの中に、ネットを取り入れただけです。
2−2.オフラインを、オンラインに置き換えてみよう!
ここまで読んで、なんとなくご理解頂けたのではないでしょうか。こういった質問をしてみて欲しいのです。「今オフラインで存在するビジネスの一部分を、オンラインに置き換えられないか?」
ネットを使うといっても、複雑に考える必要はありません。集客→販売→商品提供という流れは、オンラインでもオフラインでも変わらないからです。
<集客>
インターネットを使って集客できないか?
※チラシに頼って集客していたのを、YouTubeを使って集客できないか?
<販売>
インターネットを使って販売できないか?
※人がセールスしていたのを、ネット上のショッピングカートで販売できないか?
<商品提供>
インターネットを使って商品提供できないか?
※対面でやっていた英会話を、LINEを使ってオンライン英会話にできないか?
繰り返しますが、複雑に考えないで下さいね。集客→販売→商品提供のどこかが、オンラインに置き換わるだけなのです。
2−3.ITやプログラミングの知識は必要?
私がよく聞かれる質問。それは、「ITやプログラミングの知識は必要ですか?」というものです。
回答。あった方がいいですが、なくても問題ありません。実は私もないのです。大事なのは、「何がお金になるか?」をかぎわける嗅覚です。
世の中には、ITやプログラミングの知識がある方はたくさんいます。しかし、そういった方が大金を稼いでいるかと言われると、そうではありません。
私も、プログラミングができませんが、友人にプログラムを作ってもらって、それでビジネスをしています。つい先日も、メール配信システムを作ってもらいました。ビジネスをする上で絶対に必要なのは、アイディアをお金にする力の方です。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズも、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツに「ジョブズは全くプログラムが分かっていない」と批判されていましたよね? つまり、プログラミングの知識がなくても、お金は稼げるのです。
スターバックスにせよ、IKEAにせよ、ユニクロにせよ、世の中を見渡すと、いわゆるIT企業でなくても売上が高い企業がたくさんあることに気づくと思います。ITやプログラミングが苦手なら、無理に手を出す必要はありません。
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ビジネス心理学とは?3.初心者向けのネット起業 4つの噂の真相
さて、この章では、ネット起業家がよくすすめる4つのネット起業について解説します。私は、この4つ全部について、実際に試した経験があります。その体験談もふまえながら、解説していきます。
なお、「一番確実に稼げる副業とは? 本当に安全な方法を教えます!」の記事でも、副業の体験談がかなりくわしく書かれています。参考にしてみて下さい。
3−1.ネットオークションの真相
今から10年以上前、私もネットオークションをしていたことがありました。
ネットオークションは、家にある不要品を処分するにはいい方法だと思います。私も、ブランド物の服を売ったりして、月に4万円ほど稼いでいました。ただ、ずっとそれで稼ぐとなると、仕入れがないと難しいでしょう。
また、入金を確認して、梱包して、発送するのに時間が取られました。段ボール箱に商品を入れて、ガムテープでフタを止めて、宛名のラベルをペタっと貼る、の繰り返し。次第に、「自分は倉庫作業者なんじゃないか?」と思えてきます。はなばなしいネット起業とは正反対です(笑)。
とにかく手間がかかるため、個人で稼ぐなら、月収30万円くらいが限度になるでしょう。時間がいっぱいいっぱいで、売上を上げても、商品を発送する時間がなくなっていくからです。
3−2.ネットショップの真相
これは、ネットオークション以上に難しいです。なぜなら、ネットオークションの場合、すでにアクセスが多く集まっている「場」が存在するからです。
それに対して、ネットショップの場合、自分でアクセスを集めないといけません。ホームページを作るだけでは誰も見に来てくれないからです。Googleで上位に表示したり、PPCという広告を使ったりして、お客さんに見に来てもらわないといけません。
初心者の場合、「楽天に出店すれば、それだけでネットショップを成功させられる」とカン違いしている人がいますが、こういう人は地獄をみます。
楽天への出店費用は最低で月額19500円ですが、これだけだとほぼビジネスになりません。いくつかのオプションも申し込まないと、満足に売上をあげられないでしょう。
たとえば、カートの固定費に月額5000円、ホームページを編集するツールに月額6000円、データを一括修正登録するサービスに月額10000円などがかかり、さらに消費税8%まで取られます。しめて月額5万円なり。年間になおすと60万円なり。ここにさらに、楽天のシステム利用料として、売上の3.5%〜6.5%が取られます。
ビジネス初心者で、これを超える利益を出すのはかなり難しい。私の友人で、雑貨を楽天で販売していた人がいるのですが、彼もこの楽天“税”が苦しくなって、楽天から撤退しました。
また、これはネットオークションにも言えることですが、自分だけが商品を独占的に仕入れられるような状態になっていないと、ビジネスが安定しません。同じ商品を売っている他の人との値下げ競争になるからです。
私が知っている方で、かなりネットショップがうまくいっている人がいますが、彼はヨーロッパに買い付けに行って、メーカーと独占販売権を結んでいます。これだともう、小さな商社ですね。しかし、ここまでやらないと値下げ競争からは抜けだせないのです。
3−3.アフィリエイトの真相
上でも紹介しましたが、「一番確実に稼げる副業とは? 本当に安全な方法を教えます!」に、かなりくわしくアフィリエイトについて書かれています。
この記事の中でも引用されていますが、衝撃的な事実があります。それは、
というデータです。
私もアフィリエイトに挑戦したことがありますが、1万円どころか、月に千円稼ぐのも難しかったです。私がやっていたのは、ブログを書いて、Googleなどで上位表示してアクセスを集め、Amazonや楽天の商品を売る、という方法でした。
これが、本当に心が折れる仕事なのです。せっかく検索エンジンで上位表示されたとしても、すぐにGoogleからペナルティを受けるのです。上位表示されていたブログが、一気にGoogleの5ページ目とかに飛ばされてしまう。そうすると、アクセスも来なくなり、売れなくなります。
せっかくブログを書いて上位表示しても、すぐに飛ばされる。また上位表示しても、またすぐに飛ばされる。その繰り返しです。集客というビジネスの心臓部分を、Googleに握られているわけです。
まるで波打ち際に砂のお城を作っている気分でした。砂のお城(ブログ)を作っても、大きな波(Googleのアップデート)が来ると、すぐに壊される(飛ばされる)。また、砂のお城を作っても、大きな波が来たら、すぐに壊される。「今度のお城は頑丈に作ったから、大丈夫かな」と思っても、やはり一瞬で壊される。
それは非情で残酷。Googleは、あなたのことを思いっきり持ち上げて有頂天にさせ、そのあと一気に地面に叩き落とすのです。有頂天というのは、仏教用語で「天上界における最高の天」のことですが、まさにその通り。上げるだけ上げておいて、一気に落とすのです。
自分が必死に何ヶ月もかけて書いてきたブログが、5ページ目に飛ばされた時の喪失感たるや、ひどいものです。食事もノドを通らなくなるので、ダイエットには最適ですね。2kgは痩せるでしょう(苦笑)。
3−4.情報販売の真相
最後にご紹介するのが、ネット起業の中で、最も怪しい情報販売です。形がない情報を売るのが情報販売ですが、これってうさんくさいですよね。
ただ、よく考えてみると、世の中では色々な形で情報が売られています。たとえば、Yahoo!では占いや投資情報が売られています。本や音楽のCDにしても、コンテンツ販売です。
こう考えると、あながち悪くはないかもしれません。ただ、私がよくないと思うのは、「こうすれば簡単に稼げる」といったような情報を売ること。そして、「誰でも成功できる」というようにうたうことです。
私も色々なビジネスに手を出しましたが、結局、簡単に稼げる方法なんてありませんでした。どんなビジネスでも、結局、コツコツとがんばるしかないのです。
情報を売るのは、利益率が高いという点ではおすすめですが、難易度が高いということも覚えておきましょう。形がない商品を売るのは、かなりのセールス力やマーケティング力がないと難しいです。
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ビジネス心理学とは?4.ネット起業家のライフスタイルの真相
さて、最後にネット起業家の実態について、ご紹介します。彼らは、金太郎アメのように同じことを言います。「1日の労働時間は1時間」とか、「好きな場所で、好きな人と過ごす」とか。低労働や自由なライフスタイルを自慢しています。
けれども、私自身、何人かのネット起業家に会ってみると、かなりあくせく働いていることがわかりました。それこそ、会社員と同じように1日8時間以上働いている人もたくさんいます。
なぜ、彼らは、「労働時間が短い」とか、「好きな国へ旅行に行ける」と言うのでしょうか? それは、そういったことを言うことで、会社員の方の欲望をあおり、自分の商品を売りつけようとしているのですね。
全てがそうだとは言いませんが、そういう人が多いのも事実。変な情報にだまされないようにして下さいね。
実際にお金持ちになる人は堅実にコツコツと地道に努力しているものです。
どんな人がお金持ちになれるのか知りたいなら、「お金持ちになる方法|お金持ちと貧乏の決定的な3つの違い」も読んでみてください。
5.ネット起業から離れよう
ここまで、ネット起業に対して、かなり批判的なことを書いてきました。どうしても、人は最先端なものに惹かれるため、ネット起業に対して良い幻想を持ちやすいからです。
また、ここまで読んで、「では、一体、どうやって副業や起業のネタを見つければいいんだ?」と考えてしまった人も多いでしょう。この記事でも触れようと思ったのですが、あまりにも長くなってしまうので止めました。
起業や副業については、過去に私が書いた記事が2つあります。そちらを参考にしていただけるとうれしいです。
また、こちらの記事では「在宅でできる副業」について詳しく解説しています。在宅ワークで月5万円以上稼ぎたい方はぜひお読みください。