ストレス社会といわれる現代社会。その最大の原因が、職場でのストレスともいわれています。あなたも、上司や同僚、部下との人間関係が原因でストレスを感じたことはありませんか?
この記事では400人の職場でのストレスの問題を、メンタルサポートを通して解決してきた私のコーチとしての経験をもとに、ストレスの解消法についてお伝えします。
記事を読み終わる頃には、「どうすれば職場でのストレスは解消できるのか?」という悩みの解決法がわかり、ストレスを放置すると、どんな体調不良が起こりうるのかについても理解が深まります。
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ビジネス心理学とは?目次 〜究極の職場ストレス解消法|人間関係に悩む原因と対策とは?〜
- 1-1. ランキング1位:職場に上司など嫌いな人がいる
- 1-2. ランキング2位:職場に馴染めない、孤立している
- 1-3. ランキング3位:同僚や部下との人間関係が気まずい
- 1-4. ランキング4位:職場に相談できる人がいない
- 1-5. ランキング5位:自分なりの対策をたてられない
2. 女性の職場はストレスフル? 女性特有のトラブル解消法!
1. 職場ストレスの原因と解消法をランキングの形で伝授!
まずコチラのグラフをご覧ください。
疲労の原因は何だと(あるいは、どこにあると)思いますか?
(上位5位)
引用元:Mixi Research
上記のグラフは20代〜50代の男女794名に対して行なわれた、仕事でのストレスについてのアンケート結果の一部です。質問項目は「疲労の原因はなんだと(あるいは、どこにあると)思いますか?」。
結果をみると、以下のようになっています。
1位:将来への不安
2位:仕事の内容
3位:職場の人間関係
結果は上記のとおりですが、コーチとしての経験から申しますと3位の「職場の人間関係」からくるストレスの割合は、実際の現場ではもっとも大きい原因なのではないかと考えています。
わたしがコーチとしてかかわったケースの多くは、表面上は将来への不安や仕事内容への不満へのストレスであった場合でも、根本的な原因をみていくと、ほとんどが人間関係の問題に根ざしていることが多かったからです。
また、かつてわたしがお世話になっていた心理学スクールの経営者も、「人間の幸福感の9割は人間関係によるもの」とおっしゃっていました。ですので、この章では人間関係からくるストレスを中心に、わたしがコーチとしてたくさんの方に関わってきた中で多かった、原因と解消法をランキング形式でご紹介いたします。
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ビジネス心理学とは?1-1. ランキング1位:職場に上司など嫌いな人がいる
同じ職場に明確に「キライだ! イヤだ!」と感じる人がいる場合です。キライな原因はいろいろあるでしょう。あからさまな嫌がらせや発言にイライラしたり、仕事上やりにくい人だったり……。
私たちはモノゴトを自分の価値観でしか見ることができないものです。言い方が気に入らなかったとしても、相手が言っていることは、実は正しいことだったり、あなたの役に立つことだったり、新しい視点をもたらしてくれるものだったりします。感情が先立って、「キライ!」という思いが爆発してしまうことはもったいない!
相手になにかいわれてネガティブな感情が湧き出てきたときは、次のように自分に質問しましょう。
「もし、相手が正しいとしたら?」
あなたの人間としての器を広げてくれる、効果的なトレーニングにもなります。
1-2. ランキング2位:職場に馴染めない、孤立している
どんな組織やチームにも雰囲気というものがあります。時が経てど、なかなか職場の雰囲気になじめない、孤立しているというのも多い悩みですね。仕事上は誰かと関わっていても気持ちの中で孤立を感じていると、この上なく大きなストレスとなっておおいかぶさってきます。
前述のように、わたしたちの幸福感の9割は、人間関係から生み出されるといわれます。ですので、どんなに馴染めないような雰囲気でも溶け込んでいけるたくましさが身につけば、あなたはどこにいってもうまくやれるでしょう。
まずは、まわりの人の良い点や長所を見つけるクセをつけましょう。人のいいところを見つけられるようになると、自然と相手へのほめ言葉が出てきます。わたしたちは誰でも、「人から認められたい!」という承認欲求を持ち合わせています。ほめ言葉は、まわりとの人間関係を豊かにする、最高の潤滑油となるでしょう。
たった一人でいい。世間話ができる友人をつくりましょう。孤立を感じやすい人は、心の奥では人恋しいのに、素直に気持ちを表現できない人が多いのです。
他人を信用して自分から心をひらいてみると、意外とまわりの人は受け入れてくれるものですよ。まずは職場で近くにいる人を、ランチに誘うことからはじめてはいかがでしょうか。
1-3. ランキング3位:同僚や部下との人間関係が気まずい
仕事のやり方で意見がぶつかったり、何気ない一言で同僚や部下と気まずい関係になってしまったり、というのもよくある悩みです。特に、仕事上の関係性が深い相手と気まずくなると、非常にストレスがたまりますね。
もし関係を修復したいのであれば、できるだけ早いうちに謝ったり気持ちを相手に伝えたりしましょう。あなたが悪いわけではなくても、気まずいということは多少なりとも相手を不快にさせているはず。
素直に話をしてみると、実はトラブルの原因は、お互いのちょっとした誤解や思い込みであることが多いのです。面と向かって話す勇気がない場合は、メールやLINEで伝えてもよいでしょう。
もし、あなたにとって相手との関係性が重要でないのであれば、無理に気を使わず、距離をおいて付き合ってみてはどうでしょうか。もちろん、挨拶や最低限のコミュニケーションは必要ですし、上司と部下など上下関係がある場合は、人事評価の正当性などでトラブルにならないよう注意が必要です。
しかし、基本的に職場の人間関係は仲良くなる必要はなく、ドライでいいのです。そういうものだとわり切ってしまえば、お互いにもっと楽に過ごせるかもしれません。
1-4. ランキング4位:職場に相談できる人がいない
働いていると、なにかと困りごとや悩みごとが出てきます。とはいえ、多くの悩みは誰かに話を聞いてもらうことだけでも、解決することが多いのです。しかしながら、性格の問題や職場の人間関係の都合で、誰にも悩みを相談できないということがあります。
こういうとき、わたしたちはストレスが溜まり、やがて身体にも異常をきたす場合もあるのです。
もし、どうしても職場で悩みを相談できる人が見つからないときは、職場以外で探してもいいのです。もちろん、職場の状況を相手が知らないと、伝わらないこともあるかもしれません。
とはいえ、ただ聞いてもらうだけでわたしたちのストレスは小さくなっていくものです。もし、職場以外ですら相談できる相手が見つからないときは、カウンセリングを受けてみるのもおすすめです。
カウンセリングというと、「精神病の人が通うイメージ」とか、「ただ聞いてもらうだけでお金のムダ」と感じることがあるかもしれません。しかしながら、アメリカでは日常生活のさまざまな場面でカウンセリングが活用されていますし、はたらき盛りのビジネスマンでもちょっとした悩みを解決したいときに利用するケースもあります。
カウンセリングについてくわしく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。受けるのがはじめてでも、安心して検討できるようにカウンセリングの「いろは」について解説しています。
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ビジネス心理学とは?1-5. ランキング5位:自分なりの対策をたてられない
職場でストレスを感じやすい人は、環境や状況が変われば、そのとき、そのときでさまざまな課題に出くわすものです。しかしながら、人によってはどんな環境にいってもうまくやれる、ということもあります。
ちょっとした問題が起こったとしても、自分なりに対策を立てて解決していけるのです。逆に言うと、職場でストレスを感じやすい人は受動的で自分で解決策を考え、実行する習慣がない人である、ともいえます。
まず大切なことは、「さまざまな問題を体験するのは、私たち自身に原因がある」と考えること。こう考えるとどういう効能があると思いますか? すべての原因を自分に返すことで、わたしたちは自分の人生に責任を取ることができるようになります。
他人に流されるという人任せの人生から、自分で主体的に作り上げていく人生に変えることができます。このように考え方を変えることで、起こった問題を人のせいにすることなく、自分自身の頭で考え、解決できる力強さを身につけることができます。
人生に積極的に責任を持てるようになるためには、以下の書籍がおすすめです。
『史上最強の人生戦略マニュアル』
フィリップ・マグロー (著), 勝間和代 (翻訳)
著者は行動科学で博士号を取得し、アメリカでは知らない人がいないといわれる名司会者であるオプラ・ウィンフリーの復活の立役者でもある人物です。本書にはさまざまなワークが掲載されていて、1つ1つこなしていくことで、あなたの人生を見直し、能動的に生きるコツがつかめるようになります。
2. 女性の職場はストレスフル? 女性特有のトラブル解消法
女性が多い職場は、人間関係が複雑でストレスが多いと感じたことはありませんか? 噂話や悪口、派閥など、女性特有のトラブルで仕事に支障が出たり、当事者ではないけれど板挟みになってツライ状況におちいったり、といった話はどこにでも転がっています。
どうすればストレスをためずに働けるのでしょうか。この章では、女性の多い職場でのトラブル解消法についてご紹介いたします。
2-1. 対処法1.相談する
女性が集まると、いつの間にか誰かの噂話や陰口が始まり、嘘か本当かわからないような話が広まってしまうことがよくありますね。ちょっとしたすれ違いなのに、知らない間に誤解され、耐え難いストレスになってしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。
一人で抱え込まないで、できれば同じ職場の誰かに相談してみましょう。上司に相談できるようなら、さりげなく部下に注意してもらうなど、何か対策がみつかるかもしれません。
上司が無理な場合は、信頼できる先輩や同僚に聞いてもらうのもよいでしょう。もしかするとあなただけではなく、他の人も同じようなトラブルで悩んでいるケースもあるでしょうし、実はあなたがトラブルだと思い込んでいただけで、実際は何の問題もなかったということもあるかもしれません。
もし、職場に誰も相談できる人がいない場合は、家族や友人でも構いません。根本解決にはつながらないかもしれませんが、話すだけでも気分が軽くなるでしょう。
2-2. 対処法2.ストレス発散のはけ口をもつ
人間関係のトラブルがあっても、仕事だけの関係だと割り切って受け流すことができれば、表面的には大きなトラブルにはなりません。しかし、いつも我慢していると、あなたの中でだんだんとストレスが大きくなり、ツラくなってしまいます。
プライベートでは趣味に没頭したり家族や友人との時間を楽しんだりなど、意識してストレス発散に努めましょう。わたしの知り合いの例だと、和太鼓のサークルに入っている人がいるのですが、嫌いな同僚を頭に浮かべて思いっきり太鼓をたたくと、スッキリするという人がいます。
プライベートでも嫌いな人のことを考えているという点ではあまりおすすめできませんが、自分なりに気分転換できる方法を、いくつか持っておくとよいですね。
2-3. 対処法3.起業する
職場でどうしても解決しない人間関係のトラブルがある場合は、起業するという選択肢もあります。人間関係で疲れやすい人の中には、実は会社で働くよりも起業家として働くほうが向いている人もいるのです。
起業は、自分で全ての責任を負わなければいけないという点ではリスクがありますが、会社員のままだと、どんな職場に転職したとしても人間関係の悩みはつきものです。
「職場のギクシャクした人間関係に耐えるくらいなら、困難があっても自分で起業したほうがいい!」と考えて起業する人は、一見逃げているようにも見えますが、実際に起業してみたらストレスが減って、しかも会社員の給料以上に稼げているという人もたくさんいます。会社員は向いていないという人は、検討してみてもいいかもしれません。
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ビジネス心理学とは?3. 職場ストレスから生じる体調不良とは?
ストレスが深刻な場合、心身の不調につながることもありますね。職場で慢性的なストレスを感じてはいるものの、解消できずについ放置している人も多いのではないでしょうか。
ストレスを放置して病気になってしまうと、元に戻るまでに長い時間が必要になってしまうこともあるので早めに対処したいですね。この章では、ストレスから生じる様々な不調や、深刻になる前にどうすればよいのかをお伝えします。
3-1. うつ病など心の病気の初期サイン
過度のストレスが、うつ病などの精神疾患を引き起こすことは誰もが知っています。しかし自分のストレスレベルがどの程度なのかわからず、不安を感じている人は多いのではないでしょうか。
病気になってしまうまでに、心身は様々な不調で私たちにサインを送ってくれています。不調にはどんなものがあるのか、以下の資料を参考にしてください。
上の資料にあるような症状は誰にでもあることですが、症状が長く続いている場合は放置しないようにしましょう。症状が進行すると、頭痛や倦怠感、食欲不振、不眠、動悸、めまいなど明らかな不調が現れてくることもあります。
3-2. 職場ストレスがやばいと感じたら
実際に強いストレスを感じていて気になる症状がある方は、自分のストレスのレベルがどの程度なのか、とても心配になりますね。しかし、ストレスのレベルを診断したい気持ちはあっても、すぐに病院に行く時間も勇気もないという方もいらっしゃるでしょう。
そのような方は、ストレスチェックを試してはいかがでしょうか。次の章では、ストレスチェック制度と自分でできる簡易のストレスチェックについてご紹介します。
4. ストレスチェックの重要性|体調不良を未然に防止しよう
ストレスチェックとは、労働安全衛生法の改正に伴い、2015年12月から50人以上の労働者がいる会社に義務付けられた検査です。制度開始から数年が経ちましたが、実際にはどんな効果があるのでしょうか。
また、ストレスチェック制度を導入していない会社の労働者や、自分で好きなときにストレスレベルを診断したい場合はどうすればよいのでしょうか。
4-1. ストレスチェックはなぜ必要?
この制度の主な目的は、労働者のストレスレベルが深刻になる前に把握し、適切な改善策を講じることでメンタルヘルスの不調を未然に防ぐことです。
ストレスチェックを行うことで、労働者は自分のストレスレベルを自覚することができ、会社がストレスの多い職場環境に対策をとることで、働きやすい環境が作られるきっかけとなっているのです。
4-2. ストレスチェックをしてみよう
以下のリンクから、いつでも自分でストレスチェックをすることができます。
仕事、心身の健康、人間関係、満足度などの視点から合計57問の質問がありますが、5分でストレスの状況が把握できる内容になっているので、ぜひやってみてください。
問題は、ストレスチェックの結果をどう生かすかということ。「チェックして終わり」でも、状態を把握できるという面では意味がありますが、現状を変えたいのであれば職場に相談したり、カウンセリングを受けたりなど、改善につながる行動を起こすことが理想ですね。
5. 職場でストレスを感じても、限界まで頑張らないで!
ここまで、職場のさまざまなストレスとつき合う方法について書いてきました。しかしながら、ストレスは必ずしも悪いものとはいえません。適度なストレスは私たちに緊張感をあたえてくれます。緊張感は仕事のパフォーマンスを上げていく上で、とっても役立つもの。上手につき合ってまいりましょう!
また、こう書くと「とことんまで耐えぬいてやる!」と、マゾヒスティックに限界までガンバってしまう人もいらっしゃいます。
しかしながら、過度のストレスはわたしたちの考えるチカラや判断力をうばってしまいます。さらに、ストレスを放置すると体調不良を引き起こしかねません。ガンバりすぎる必要はないのです。ストレスを感じることは当たり前のことなのですから。この記事でご紹介したことが、少しでもあなたの役に立てばうれしいです。
もしあなたが仕事を辞めたいと考えているなら、以下の記事もお読みください。
この記事では仕事を辞めるときの判断基準や、辞める際の具体的な行動についてお伝えしています。仕事を辞めたいという悩みを小さくできるでしょう。
また、仕事でのストレスについて、もう一歩踏み込んだ解消法も身につけておきたいという場合は、以下の記事を強くオススメします。プロのカウンセラーを育てるカウンセラーが、豊富な臨床経験をもとに、本質的な解決策をご提案しています。
もしあなたが、自分のメンタルが弱いと感じているなら、ぜひ以下の記事も合わせてお読みください。現役メンタルコーチがメンタルの強い人の習慣や、弱いメンタルを強くする方法を10個紹介しています。この記事を読めば具体的に明日からあなたのメンタルを強くする方法がわかるでしょう。